五ェ門と女性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 04:49 UTC 版)
「石川五ェ門 (ルパン三世)」の記事における「五ェ門と女性」の解説
ルパンの仲間になる前に不二子と対面した時、五ェ門は「拙者は女は斬らん」と言っている。一方で女性を見る目はかなり厳しい。『TV第2シリーズ』では「痘痕(あばた)面の月はごめんこうむる」、老婆ルクレツィア・ボルジアの顔を見て一言「おぞましい顔じゃ…」(第135話「毒薬と魔術とルパン三世」)、体格の並外れて大きい中年の女性ブジ子に対して「ブスタンク」などなど、女性の外見に対して数々の暴言を発している。 原作では作戦上敵の人妻に襲いかかり布団に押し倒して寝ようとするなど(「ラスプーチン」)特に女性に対して苦手という訳でもない。『TV第2シリーズ』第45話「殺しはワインの匂い」ではナンパしたかわい子ちゃんを放って不二子の元に向かったルパンを見て「それならそれで拙者が代わりに(かわい子ちゃんの元へ)行ったのに」と呟いている。『TV第2シリーズ』第110話「激写 これが不二子だ」では、不時着しかけたヌーディストビーチに初めは抵抗を見せるものの不時着後は平然と馴染んでいる。ただし多くのアニメシリーズでは女性の裸体は非常に苦手とされており、『TV第2シリーズ』第112話「五右ェ門危機一髪」では露天風呂に入ってきた女性の影に狼狽した挙句殺し屋に捕まっている。 清純派か清楚な美女に対して純真に好感を抱くことがあり、劇場版『カリオストロの城』では、真面目で心の優しいクラリスに対し思わず「可憐だ…」と呟いている。原作以外の漫画作品においても、『ルパン三世Y』では女性から渡されたバレンタインチョコを満更でもない様子で受け取っていたり、『ルパン三世B』では女性に花束を贈っていたりと、アニメ同様女性には弱い姿が描かれている。 美女に対する甘さが原因で自分の命を危険に晒したことも多く、『TV第1シリーズ』の初登場回では、近づいてきた不二子に篭絡され「不二子ちゃんは某(それがし)のガールフレンド」と口走り、ルパンとの対決にまで発展した。『TV第2シリーズ』第56話「花吹雪 謎の五人衆 後篇」においては、白波五人衆の一人、菊子が「自分の父のため」として五ェ門との逃避行を行い、「菊子殿は心根の優しき女性」と菊子に心惹かれているような態度を見せた。だが実は男性であった菊子は五ェ門を吊り天井で殺そうしたが、五ェ門は生還して正体も見破ったため、菊子は開き直って小太刀で勝負を挑むも、五ェ門は返り討ちにした。実はルパン以上に美人に甘く、『TV第2シリーズ』第108話「哀しみの斬鉄剣」で浜中奈美がルパンに抱かれたかのような発言をした際、動転して事実確認の為ルパン相手に斬鉄剣を振るったこともある。 劇場版『バビロンの黄金伝説』では、中国拳法の使い手でICPO主催のインターナショナル婦人警官コンテストの中国代表・チンジャオと手合わせし、この時は互いに一目惚れしてしまう。その後も盗賊と警察という関係の中で助け・かばい合うが、チンジャオの方は仲間の各国代表の婦人警官たちに警察としてルパン一味の五ェ門にそれ以上入れ込まないよう抑えられる(次元もその場に居合わせた)。五ェ門はチンジャオのことを「忘れまい、大輪の花のような…」と語り、次元から「これは『東洋の奇跡』ってやつだな」と言われた。 OVA版(劇場版)『風魔一族の陰謀』で、墨縄紫と婿入りという形で婚約し結納まで交わしたが、風魔一族との攻防の過程で墨縄家が対賊用に仕込んでいた幻惑ガスの作用により、誤って紫を負傷させてしまい、紫やルパンは気にしないよう五ェ門を諭すが、五ェ門は「全ては自分の未熟さ故」と紫に修行のため結婚延期を願い出る。紫は五ェ門を止めることはできず「待っててあげないからね」と強気に出るが、実はルパンや次元には再会する意志表示をして、旅に出る五ェ門を笑顔で見送りながら、五ェ門の帰りを待つ決心をしていた。この『風魔一族の陰謀』の後、以下のようにTVスペシャルシリーズにて五ェ門は女性と絡む事例が増えるが、その多くは悪党なので銭形と同様に恵まれない展開が多い。 第1作『バイバイ・リバティー・危機一発!』 :秘密結社・スリーメイソンのメンバーのイザベルの美貌に魅せられ、彼女の行きたい所(世界的に見て移動距離は長い)に連れて行ってあげたり、守ってあげたりするも、後に利用されていたことを知って戸惑う。結局イザベルは組織の内部抗争で死亡するが、実は彼女も五ェ門に亡き初恋の男性の面影を見ていた。 第4作『ロシアより愛をこめて』:財宝を守る約束で奪われた斬鉄剣のありかを教えてくれたジュディに対して、「いくつになっても、何年修業をしても、恋は素晴らしい…」という言葉を発し、「打てない4番打者みてぇだな」と次元に言われる。ジュディの正体は密かに生き残っていたロマノフ朝の末裔の子孫で、その真意が財宝を使いソ連崩壊直後の貧困に喘ぐ祖国の人々を救済することであったと知り、約束を果たすべく財宝を守った。 第6作『燃えよ斬鉄剣』 :かつての修行仲間で香港マフィアのドン・陳珍忠のパートナーとなった桔梗に騙され、龍の置物を封印することを名目にルパンと敵対した挙げ句、彼女に下腹部を脇差で刺されてしまう。五ェ門は純真だった桔梗が彼女の先祖の裏切り行為を知って豹変してしまっていたことに悲劇も感じており、桔梗が本性を現した際は怒りを見せるも、死亡して海に落ちていく時には悲しげな表情を見せている。 第8作『トワイライト☆ジェミニの秘密』:かつての同門仲間でフリーランスの殺し屋となった貞千代の鞭によって衣服を剥がされ、全裸で縄で縛られ吊るされている不二子を助けようとして、照れつつも満更でもない表情を見せる。 第10作『炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』:(当該シーンの描写は無いが)斬鉄剣を盗まれており、次元に盗まれた原因を聞かれた際「聞くな。武士の情けだ」と回答。すぐさま「女か…」と見破られ、赤面していた。 第12作『1$マネーウォーズ』:仏教系の新興宗教の女性宣教師に惚れ込んでいて浄財集めの為にルパンらの仕事に協力するが、宣教師は五エ門の集めた浄財を持って行方をくらませてしまう。 第13作『アルカトラズコネクション』:トップモデルを夢見て活動する売れないモデルのスーザンに惚れて金策に奔走する(船の中で別れる際にキスをしたかのようなシーンもある)が、スーザンの正体は犯罪組織「シークレット・セブン」の一員で、ルパン一味を探るために芝居して五ェ門を騙していただけだった。五ェ門は本性を現して2丁のサブマシンガンで襲撃してきたスーザンを倒す。敗れたスーザンは、直後に次元に敗れて暴発した仲間・ハイエナのナイフが刺さって共に海中へ沈み死亡した。 第15作『お宝返却大作戦!!』:敵としてミーシャと対峙している。 第17作『天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』:ブラッディエンジェルスの幹部で、妖刀「紅桜」の使い手である辻斬りカオルと対決。彼女に何か思うところがあったのか、その死を見届けた後は「お主とは違う形であいまみえたかった」と発言している。 第18作『セブンデイズ・ラプソディ』:全編を通して不二子に頭が上がらなくなっており、不二子に携帯を渡されている、携帯での会話で「ニューヨークでの生活の面倒を見てあげたのは誰なの?」との不二子の言葉に逆らえず一緒にいたルパンを捨てて不二子の元に戻る、次元の「力関係も微妙に変わったか」というセリフに対して恥ずかしながらとでもいうような表情を見せる。終盤にミシェルがルパンに対して言った「10年後に私をア・ゲ・ル」というセリフを受け「うらやましい」とコミカルにぼやいている。 第19作『霧のエリューシヴ』:タイムスリップした際に出会ったイセカのことを命をかけて守ろうとした。 第23作『東方見聞録』:博美が五ェ門に惚れたため、彼女の妹たちが二人を恋人にしようとする。 上記のように五ェ門の婚約が描かれた『風魔一族の陰謀』以降の作品でも、婚約に関する描写は全く登場せず、女性に惚れる描写はかわらず多く描かれており、ルパンや次元達周囲の人間も、そのことを特に咎めたり疑問を呈するようなこともなく自然に受け入れている。『風魔一族の陰謀』における婚約設定が現在どうなっているのか公式からの明言はないが、これは五ェ門に限った話ではなく、同じく『風魔一族の陰謀』に登場する銭形警部の妻子に関する設定も同様である。また、『ルパン三世』シリーズにおいて、こうした一定しない設定、作品毎に異なる設定、明確にされずに曖昧なままの設定は数多く存在する。
※この「五ェ門と女性」の解説は、「石川五ェ門 (ルパン三世)」の解説の一部です。
「五ェ門と女性」を含む「石川五ェ門 (ルパン三世)」の記事については、「石川五ェ門 (ルパン三世)」の概要を参照ください。
- 五ェ門と女性のページへのリンク