主人公と親族・家族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 15:49 UTC 版)
「デクスター 警察官は殺人鬼」の記事における「主人公と親族・家族」の解説
デクスター・モーガン (Dexter Morgan)演 - マイケル・C・ホール / デヴォン・グレイ(十代) / ドミニク・ジェーンズ(英語版)(幼少・少年期)、日本語吹替 - 桐本琢也 / 本作の主人公。マイアミメトロ警察の血痕専門鑑識官。観察眼や分析力などの鑑識能力に優れ、“州一の鑑識官”として、周囲から一目置かれている。しかしそれは、科学的根拠以上に、同じ殺人者として同類を見抜く洞察力に由来する部分も多く、そのことで長くドークスから疑念を抱かれていた。 4歳で孤児となり、警察官であるハリーに引き取られてモーガン家の養子となる。その後まもなくして、些細な理由で動物を殺して埋葬するなど、奇行が目立つようになり、殺人衝動をも抱き始めていたことが明らかとなる。それと同時に「そのことで養父母を困らせたくない」という理性や良心を持ち合わせていたため、義父ハリーによって、その秘密は完璧に隠蔽されることとなった。幼い頃はその衝動を狩りで捕えた獲物を解体することで発散させるなどしていたが、それでは満足できないようになると、今度はその欲求を法では裁けない凶悪犯罪者のみに向けるよう叩き込まれた。遂にはハリーの掟と呼ばれる独特の不文律と、殺人及び証拠を消すだけの技術を授けられたことで、襲い来る衝動を制御できるようになる。そのため普段は、殺人者としての顔を隠し、表の顔である、温厚で人当たりのいい性格を完璧に演じることが出来た。 裏の顔であるシリアルキラーとしては、殺害する直前、頬に刃を入れて血液を採取し、意識のある状態でその体に刃を突き立てて命が消えていく瞬間を見るスタイルを好み、その際、得た血のスライドは彼のコレクションとして、自宅アパートの古いエアコンのカバーの中にしまいこまれている。 開始当初、ハリーの元に預けられる前の記憶が一切なく、自身の殺害欲求の原因はそこにあるのではないかと考えていたが、積極的に知ろうとは考えていなかった。シリアルキラーとしてのある種、無感情で非人間的な人格が本来のデクスターであり、表向きの温厚な人物像は仮面であると自ら認識しているが、亡くなった養父や養母、義妹のデボラや恋人のリタ、リタの子供であるアスターとコーディ、後に生まれるハリソンのことは大切だと感じており、彼女たちを守るために掟を曲げたり、苦渋の選択を強いられることもある。そのことに対して、本人は、ハリーの「周りに溶け込め」という教えを遵守するうちに身に付いたものだと解釈していた(いわゆる一種の哲学的ゾンビに近い存在)。 頭脳明晰で医学部を首席で卒業した経歴を持つ。また、周囲にはほとんど知られていないが、マーシャル・アーツの達人である。薬を用いずとも被害者を拉致する程度は容易く、特殊部隊出身のドークスを相手に対等以上に立ち回る場面も。現場には、何一つとして証拠を残さないほど几帳面で、それが彼の徹底した生活態度にも現れている。銀行口座を持たず、現金のみを持ち歩き、身分証らしい身分証は鑑識官のものだけで、レンタル会員証ですら所持していないほど用心深い。 シーズン1では自らの殺害欲求を満たすために定期的に凶悪犯罪者をその手にかけながら、鑑識官として、連続殺人犯の冷凍車キラーを追う。冷凍車キラーは、シリアルキラーとしてのデクスターを見抜いているかのような挑戦的なコンタクトを仕掛けてくるが、それを本当の自分を理解してくれていると感じて、冷凍車キラーとの密かな交流を喜んでいた。 段々と自分との距離を縮めてくる冷凍車キラーによって、デクスター自身の失っていた過去の記憶へと徐々に導かれ、やがて全てを思い出す。その上で冷凍車キラーとの関係に、苦悩しながらも決着をつけた。 第3シーズンではリタと結婚し、第4シーズンでは息子ハリソンが生まれる。 デボラ・モーガン (Debra Morgan)演 - ジェニファー・カーペンター、日本語吹替 - 木下紗華 デクスターの義理の妹。マイアミメトロ警察の警官。元は風紀課の制服警官であったが、冷凍車キラーの事件で、デクスターの助言を受けて手柄を認められ、晴れて念願の殺人課へと昇進する。その後、殺人課の警官として、日夜を惜しまず捜査に取り組んでいる。課の先輩達からは父ハリーの優秀さを受け継いだ警官としてデクスターと共に評価されているが、熱心さの余り周りが見えなくなることもあり、殺人課の警部補であるマリアからは半人前の扱いを受けることが多く、デボラ自身もそんなマリアに反発心と苦手意識を持っている。 感情の起伏が激しく、すぐ態度や言葉に表し、気ままな生活を送る。デクスターが不得手としていた恋愛に関しては、かなり奔放。普段、乱暴な言葉遣いなどでタフなふりをしているが、実際は繊細で女性らしい一面も持つ。 義理の兄であるデクスターに対しては、その優秀さや実父であるハリーとの親密な関係にコンプレックスを抱く反面、一途に慕っており、能力においても全面的な信頼を置いている。そのためリタなど、ほんの一部を除いた他人が、兄妹間の問題に介入してくることを激しく嫌っている。亡くなった父を立派な警察官として尊敬しているややファザコン気質であり、遙か年上のランディに強く惹かれることになった。 第6シーズンの最後にデクスターの連続殺人犯としての顔を知ってしまい、デクスターへの想いと罪の意識との間で苦しむ。 ハリー・モーガン (Harry Morgan)演 - ジェームズ・レマー、日本語吹替 - 仲野裕 幼いデクスターを引き取った養父。故人。優秀な刑事であり、誰も気付かなかった少年期のデクスターの異常性に気付き、その事に悩みながらも欲求の制御や隠し方、人を殺すことの重みなど様々なことをデクスターに教え、凶悪犯のみを殺すという一定の基準(掟)をも与えた。病に侵されて死んだ後も、ハリーの教えは“ハリーの掟”としてデクスターの行動の規範となっており、これによってデクスターは殺人の欲求を満たしながらも一介の市井の人間として生きることが可能となっている。第1、第2シーズンでは、「デクスターに掟を教え込む」回想シーンで頻繁に登場する。第3シーズン以降では、デクスターが自身の行動に悩むシーンにおいて「語りかけてくる幻の存在」として、やはり頻繁に登場する。 リタ・ベネット (Rita Bennett)演 - ジュリー・ベンツ、日本語吹替 - 加納千秋 デクスターの恋人で後に妻となる。アスターとコーディという一男一女を持つシングルマザーで、薬物中毒者で売人の元夫ポールから、度重なる家庭内暴力を受けていた。その事件を担当したデボラの仲介によって、デクスターと知り合い、恋人同士となったが、デクスターにとっては当初、周囲に不振がられないための隠れ蓑のつもりであった。子供にも優しく、誠実な性格のデクスターのことを心から信頼し愛しているが、時として覗かせる常人とは違う何かに困惑してしまうことも多い。また、前夫の暴力がトラウマになっており、肉体関係を避けるようになっていたが、次第に心の傷が癒え、彼女の方から積極的にモーションをかけるようになり、前夫の横死、ライラの介入による破局を乗り越えて、交際を続け、妊娠を経て、結婚。デクスターとの間に、ハリソンという息子をもうける。 アスター・ベネット (Aster Bennett)演 - クリスティーナ・ロビンソン リタと前夫ポールの娘でコーディの姉。暴力をふるう麻薬中毒の父親を嫌っていたが、再会後はその変化を認め、実の父として慕うようになっていたが、それも束の間、ポールは帰らぬ人となってしまう。母の恋人であるデクスターにも同様に懐いていたが、義理の父となってからは、反抗的な態度を取ることも多くなった。 コーディ・ベネット (Cody Bennett)演 - ダニエル・ゴールドマン、日本語吹替 - 寺門真希 リタと前夫ポールの息子。姉と異なり、麻薬中毒者の父親をそうとは知らず、純粋に慕っていた。反面、母の恋人であるデクスターにも懐いており、義理の父となってからも心境に変わりはなく、デクスターを悪くいわれて、他の子供と喧嘩をしたこともある。
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