不退転戦鬼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 14:21 UTC 版)
散とともにガラン城にいる側近たち。「人類を抹殺し、美しい自然を取り戻す」という散の思想に共鳴し、厚い忠誠を誓っている。もとは人間であったが、散に惹かれ僕となった。特にライ・ボルトは散の燃える口づけを受けて「人間ではいられなくなった」という。なお彼らは散の強化外骨格・霞を「霞様」と呼んでおり、組織内の序列では霞が上である。 大老・知久(ともひさ) 声 - 藤本譲 影成と共に散の側近を務める。身体を自在に復元可能な「転移再生」なる能力を持つ。二本角と翼の生えたライオン(霊獣形態)に変身でき、その眉間には2つの鉄球らしきものが埋まっている。 散の命により、罪子をガラン城へと連れ去った。G・ガランに侵入した葉隠四郎の「超脱水鱗粉」を受け、ミイラ化寸前の瀕死状態に陥る。覚悟と散の戦いが決した後、「玉身再生」を行い自身の身体を糧として散を復活させた。 老中・影成(かげなり) 声 - 緒方賢一 知久と並ぶ散の側近。体内に強化外骨格・霞を収めている。霊虫形態と呼ばれる巨大な昆虫の姿に変身することもあるが、基本的に戦い向きではないようである。 散の「霞」着装の儀において、仮想「覚悟」として技をコピーし散と対戦。螺旋波紋掌打を受けて散の勝利を確信し、満足の微笑を浮かべながら「霞」を放出すると同時に死を迎えた。 衛兵隊長・ボルト 声 - 安井邦彦 もとは散を倒すべくガラン城へ攻め入った勇士。通常の人間よりはるかに高い身長の白髪の老人で、高齢ながらもその剣技・胆力とも優れている。機動凱と呼ばれる衛兵たちを部下に従え、彼らの魂が宿った強化外骨格「震(しん)」をまとって覚悟と戦う。強化外骨格を構成する超展性チタン合金の性質を最大限に利用した打撃反射技「応報」は、因果でさえ跳ね返す。血髑郎との戦いで「零」をまとえなくなった覚悟との戦いで致命傷を負いながらも勝利し、ガラン城の門を守って立ったまま絶命する。 御典医・腑露舞(ぶろぶ) デコボコした丸い頭に8本の触手を持つ、タコを思わせるシルエットの小柄な戦鬼。単眼で、口は頭頂部に切れ込みが入る様にして大きく開いている。「ぶゆぶゆ」という鳴き声ともつかない音を出す。 「最終形態・ファイヤー腑露舞」という、飛行能力を有し全身を炎に包んだ龍の姿へ変身することができる。同時に最高温度2,000℃の熱線を吐くことも可能になるが、腑露舞自身は自らの炎に耐え切れず、変身後7分で燃え尽きてしまう。 御典医でありながら、永吉戦で負傷した散の役に立てなかった自分を恥じ、蔭腹(かげばら)を斬って覚悟と対峙した。「人間の尊厳」をまとって炎を無効化した覚悟に、内臓を引きずり出され敗北。その後は天に昇って4,000℃の炎となり、散に吸収された。 戦術鬼総支配・血髑郎(ちどくろ) 声 - 千葉繁 戦術鬼たちの元締め役。卑劣な性格で「すくたれ者」として仲間からも蔑まれている。しかし散への忠誠は本物であり、意識不明となった散が目覚めるまでの時間稼ぎとして覚悟と戦う。 覚悟の罪子に対する想いを利用し、洗脳した彼女を戦術鬼化して覚悟と戦わせるという作戦を展開。成仏光線によって零を使用不能にしたばかりか、死の直前まで痛めつけるという大健闘を果す。さらに瀕死の覚悟を戦術鬼に改造しようとしたが、零式の本質を身につけた覚悟は戦術鬼になりきらず失敗。結果として傷を治癒させてしまい、逃げようとしたところを戦術鬼・覚悟の残骸である角を突き刺され葬られる。 なお、「4鬼!」と言いながら、親指を折って数字の4を示すシーンが「差別表現(四つ)にあたる」として編集部からチェックが入り、編集部が部落解放同盟や解放出版社にこのシーンを見せて相談したところ、「問題ない」と回答されたにも関わらず、指を5本とも立てた絵に修正されたというエピソードがあり、このことは漫画における自主規制の典型例としてしばしば取り上げられる。 理系総支配・我利冷夫(がりれお) 2つの頭脳と顔面を持つ老人。己の行動を善悪や情義で律することをせず、科学のためと称して人体実験などの外道な振舞いを行ってきた。傷ついた覚悟を癒していた肉虫の塊を「科学絶滅砲」で砲撃し、残骸から生まれた生物(「人間の尊厳」)を切り刻んだ。小心な性格で自分より強い相手にはなすすべがなく、覚悟に拳銃が通用しないことを知るとパニックを起こし自ら拳銃を咥えて自殺をはかった。連載時にはそのまま死亡したが、コミックス版ではそれすら許されず覚悟の怒りの鉄拳を浴びて葬られた。 御側役(戦鬼)・ライ ボルトと同様、もとは人類の側に立つ戦士だった。散から授かった21個の零式鉄球を体内に持つ。鉄球を吸引したライは皮膚の147%を鉄甲化して零式鉄球 戦鬼形態となり、飛行能力と腹部からの「超凍結冷凍液射」を得る。 超凍結冷凍液射によって強化外骨格の防御力の要である超展性を殺し、零もろとも覚悟を木っ端微塵にしようとしたが、“秘策”「瞬脱装甲弾」によりその目論見は外れ、失敗に終わった。致命傷を受けながらも、散への忠誠心から驚異的な粘りを見せる。零式鉄球・特攻形態の覚悟の蹴り大義によりとどめを刺された。 御側役見習い それぞれの人種からなる4人の美丈夫の若者。意識不明状態から甦った散の、長期の戦線離脱による技の鈍りを惧れ、自ら散の螺旋を受けることで散った。 城主専用御添寝役 それぞれの人種からなる4人の美少女。本来は散の平時に於ける労りが役目。散と同じ夜を過ごし同じ夢見ることを授けられていた身として、意識不明状態の散の夢の中に入り呼び戻す為に、散の眠る装置に全員が飛び込んで果て、見事散を呼び戻した。
※この「不退転戦鬼」の解説は、「覚悟のススメ」の解説の一部です。
「不退転戦鬼」を含む「覚悟のススメ」の記事については、「覚悟のススメ」の概要を参照ください。
- 不退転戦鬼のページへのリンク