グレンダン三王家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:20 UTC 版)
アルシェイラ・アルモニス(シノーラ・アレイスラ) 声 - 渡辺明乃 天剣授受者への命令権と執政権を持つグレンダンの女王。黒髪、長身のグラマラスな女性。王家史上最強の使い手と言われ、同時に複数の天剣授受者をも軽くねじ伏せる圧倒的な剄の使い手。外見は19歳前後だが、膨大な活剄によって何年も前から同じ外見を保っており、実年齢は定かではない。あらゆる物事に動じず、むしろ波乱を楽しむような胆力の持ち主だが、それゆえか女王としての役割を演じる日々に退屈を感じており、たびたび執政権をカナリスに預け偽名を名乗り上級学校の院に通っている。武芸者の原型となったある男の血統にあたり、その因子を三王家で婚姻を重ねたことより人為的に生み出された天剣授受者を遥かに超える剄の持ち主。その剄の保有量は普通の錬金鋼では爆発を通り越して蒸発させてしまい、天剣であっても受け止めることが出来ず、全力の攻撃を放つ際はグレンダンに「使い捨ての天剣」を作成させて使用している。 学校では「シノーラ・アレイスラ」と言う偽名を名乗り、学院の研究所に所属している。リーリンを非常に気に入っており、ワザとなのか地の性格なのかたびたび奇妙なちょっかいを掛けている。しかし、たまに相談に乗ることもあり、リーリンにとっては悩みの種であると同時に良き相談相手でもある。フェリと会った時には「巨乳でない事が許される女」と称してフェリにも奇妙なちょっかいをかけている。自身が来るべき戦いに備えて生み出された存在である事を自覚しているが、戦いが終われば用済みになり役目が無くなる事も自覚している。 決戦から数年後、一児の母親となる(父親が誰かは明かされなかった)のだが、相変わらずの奔放さで息子からは母親扱いしてもらえず、それ故にリーリンの施設に頼んでいる為、相変わらず頭が上がらない。 また、「天剣授受者にならなくていい、もう(天剣は)いらないからやる」とリーリンを介してレイフォンへ天剣ヴォルフシュテインを密かに譲渡していた。 ミンス・ユートノール グレンダン三王家の1つ、ユートノール家の現当主で、レイフォンが都市外退去を命じられる間接的な原因を作った影の黒幕的な人物。アルシェイラの婚約者であった兄ヘルダー・ユートノールが一般人女性と駆け落ちし、父母も死んでしまったことで、ユートノール家は(後にリーリンが現れるまで)彼のみとなった。以後、ユートノール家の立場を回復するために最後の天剣授受者になることを目指すが、ユートノール家最後の1人と言う境遇から甘やかされて育ち、公式試合や汚染獣との戦闘にほとんど出なかったため、天剣授受者を決める試合への出場権が与えられないままにレイフォンが最後の天剣授受者となる。それが兄に捨てられたアルシェイラがユートノール家を恨み、衰退、破滅に追いやるために企てた陰謀であると勝手に邪推し、サヴァリス、カナリス、カルヴァーンら3人の天剣授受者を味方につけアルシェイラの暗殺を画策したが失敗に終わる。 しかし、グレンダンの財政状況からユートノール家を潰すわけにいかず、アルシェイラの提案で勝てば天剣を授与、負ければ王宮庭園の修繕費と汚染獣の撤去費の請求を賭けてレイフォンと罰ゲームをする羽目になるが、レイフォンが先制で投げた小石の一撃によっていとも容易く倒され、完敗。その結果、多くの資産を失い、王族とは名ばかりの貧乏所帯になる。その事でレイフォンに深い恨みを持ち、レイフォンとガハルドの試合後、ガハルドの告発を好機とばかりに巧みに利用し、民衆を扇動してレイフォン追放運動を成功させる。 その後は、家の維持と再興に一人で悩んだり、生まれつき狼面衆を認識できるグレンダンでも数少ない人間であることから世界の脅威を知る事になったりと、苦労を重ねることでかつての甘い性格は抜け、より鋭く現実を見るようになった。隠していても仕方がないこととして、レイフォン嫌いは公言している。 武芸者としては急激な成長は無く天剣や他の王家の代表的人物と比べると遥かには見劣りするが、指揮官級の武芸者として対汚染獣戦ではグレンダンの熟練の武芸者を統率して戦えるだけの実力は備えている。同じく狼面衆を認識できる従妹(正確には違う)のクラリーベルと共に王家の人間や天剣授受者を狙う狼面衆と戦い続けていたが、彼女の性格には手を焼いていたためツェルニへ出奔した時には困るどころか清々しささえ感じていた。 第三部では姪であるリーリンの保護者となった。グレンダンの政治情勢の危うさや、世界の脅威を知るため、天剣にも迂闊に開かせないリーリンの事情や対策などを女王と共に練るなど頭を悩ませる。グレンダンでの決戦後リーリンの荷物を受け取るために屋敷に現れたレイフォンと対面する。恨んではいないようだが嘗て恥をかかされたことだけは未だに根に持っている模様。 リーリン・ユートノール #レイフォンとリーリン参照。 ティグリス・ノイエラン・ロンスマイア #天剣授受者参照。 クラリーベル・ノイエラン・ロンスマイア ティグリスの孫でアルシェイラの従妹にあたる。愛称は「クララ」。白と黒の入り混じった独特の髪が特徴。トロイアットの弟子で化錬剄の使い手。自身の初陣の後見人を務め同年代でありながら史上最年少の天剣授受者となったレイフォンに尊敬と猛烈な対抗意識、そしてわかり難い愛情を持っており、ニーナを救うためにグレンダンに侵入したレイフォンに愛剣の「胡蝶炎翅剣」で勝負を挑むがレイフォンに片腕を斬り落とされてしまう。その後、生成治療で切り落とされた腕は繋がる。 第二部の最後で祖父でありロンスマイア家の当主であったティグリスが死亡。本来ならクラリーベルがロンスマイア家を継がなければならなかったのだが、当人はそれよりもレイフォンを超える事を目指し、リーリンに突き放され茫然自失の状態であった彼をツェルニにまで引っ張って行く形でロンスマイア家を出奔、そのまま次期新入生としてツェルニの学生となる。 着の身着のままツェルニにやってきたにも拘らず、ごく短期間の間にバイトを見つけたりミィフィ達と打ち解けたりと順応性は非常に高い。当初はニーナのいる寮に入所していたが、レイフォンに接近する為、早々と彼のいるビルに転居した。後に14小隊に入隊し、対抗試合で念願だったレイフォンとの真剣勝負を演じたが敗北した。 ツェルニに潜入したレヴァンティンの存在に気づき、ニーナからツェルニが世界の敵となった事を知らされるが、レヴァンティンの圧倒的な力の前に何も出来ないでいる。後の試合でニーナと組んでレイフォンと対戦し2対1という状況であったが念願の勝利を獲得した。レヴァンティン襲撃に際してエルミに天剣候補者としてグレンダンに転移させられる。緊急時と言うことでその場でアルシェイラから調整済みの天剣を渡され、クラリーベル・ノイエラン・ロンスマイアとなった。 決戦後はツェルニに戻って「闇姫」を名乗り、第14小隊の隊長を務めている。 卒業から数年後のグレンダンでシャーニッドを呼び出しある仕事を依頼し、仕事後に彼に報酬を渡した。その後現れたハイアに次期王位継承者を目指すことを宣言している。 シェファー・アルモニス アルシェイラの息子。父親は不明。母親の影響か、五歳にしてサテラに匹敵する剄力を持ち、リーリンを巡ってしょっちゅうサテラと争っている。母親としての仕事を全うしていないアルシェイラには母親扱いしていないが、暗殺(芝居)が起きた際は涙を流して狙撃者を追っている。
※この「グレンダン三王家」の解説は、「鋼殻のレギオス」の解説の一部です。
「グレンダン三王家」を含む「鋼殻のレギオス」の記事については、「鋼殻のレギオス」の概要を参照ください。
- グレンダン三王家のページへのリンク