カミングアウト!とは? わかりやすく解説

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カミングアウト

カミングアウト(coming-out)とは、自身性的指向性自認他人に公に明らかにする行為を指す言葉である。この行為は、自己のアイデンティティ認識し、それを他者伝えることで、自己理解自己肯定一環となる。カミングアウトは、主にLGBTQ+(レズビアンゲイバイセクシャルトランスジェンダークィアなどの性的マイノリティ)の間で用いられる。しかし、それは性的指向性自認限定されず、自身信念価値観他人に明らかにする行為全般を指すこともある。カミングアウトは個々の自由であり、それを強制することは適切ではない。また、カミングアウトの結果として生じ反応は、受け手理解度価値観により大きく異なる。

coming out

別表記:カミングアウト

「here's」とは

here's」は英語の短縮形で、「here is」または「here has」の意味を持つ。一般的には「ここにある」や「これが」などの意味使われる文脈により意味が変わることもあるが、基本的に所有存在を示す表現である。

「here's」の発音・読み方

here's」の発音は、国際音声記号IPA)で /hɪərz/ と表記される日本語カタカナ表記では「ヒアーズ」となる。発音によって意味や品詞が変わる単語はないため、特に注意必要ない。

「here's」の定義を英語で解説

here's」は、"here is" or "here has"の短縮形である。通常物事存在位置を示すために使用される例えば、"Here's your coffee."という文では、「あなたのコーヒーです」という意味になる。

「here's」の類語

here's」の類語としては、「there's」がある。「there's」は「there is」または「there has」の短縮形で、「そこにある」や「それが」などの意味を持つ。

「here's」に関連する用語・表現

here's」に関連する表現としては、「here's to」がある。「here's to」は乾杯の際に使われ、「~に乾杯」という意味を持つ。例えば、"Here's to your health!"という文では、「あなたの健康に乾杯!」という意味になる。

「here's」の例文

1. "Here's your ticket."(あなたのチケットです)
2. "Here's the book you were looking for."(探していた本です)
3. "Here's my phone number."(私の電話番号です)
4. "Here's a little something for your birthday."(誕生日小さなプレゼントです)
5. "Here's the plan."(計画です)
6. "Here's what we know so far."(これまで知っていることです)
7. "Here's to a successful partnership."(成功するパートナーシップ乾杯
8. "Here's the key to your room."(部屋の鍵です)
9. "Here's how you do it."(やり方です)
10. "Here's a map of the city."(都市地図です)

カミングアウト

「カミングアウト」とは、自分秘密にしていたことを打ち明けたり告白したりすることで特にレズビアンゲイ自分性的志向に関する周囲人々への打ち明けることを意味する表現

カミングアウトとは?意味・使い方

日本においては単に秘密にしていたことを打ち明けるという意味合い使われることもあるが、英語でも「coming outと言う場合は、ほとんどの場合は、レズビアンゲイ自分性的志向周囲人々打ち明けることを指すことが多い。

カミングアウトの本来の意味・語源

カミングアウトは「出る」「出てくる」といった意味合いの英語である「come out」の動名詞形である。これは元々、欧米において性的志向周囲の人に打ち明けられずに悩んでいる心理状態を「押入れ閉じこもっている」という風に例えていたという背景があり、そこから転じてそうした状態を脱出して打ち明けることを「coming out of the closet(カミング・アウト・オブ・ザ・クローゼット)」(押入れから出る)という風に表現するようになり、「押入れ」の部分短縮され結果「カミングアウト」となったとされている。よって前後文脈によっては、性的志向打ち明けることを「come out(カムアウト)」という風に動詞としても用いられる

有名人や芸能人のカミングアウト

今日LGBTレズビアンゲイバイセクシュアル、トランスジェンダ)といった性的志向性自認表明したり、打ち明けることを通じて周囲人々世間一般人々とより肯定的な関係を構築しようということは一昔前比較してかなり一般的になってきている。このため氷川きよし宇多田ヒカル寺田真二郎西岡健吾カズレーザー鳥居みゆき長与千種といった有名人芸能人LGBTであることカミングアウトする例も見られる

カムアウトとカミングアウトの違い

カムアウト(come out)は「打ち明ける」「告白する」という行いのことで、カミングアウト(coming out)は行為そのもの意味する。よって日本語では、しばしば「カミングアウトする」という風に表現されることがあるが、この「カミングアウトする」にあたるのが「カムアウト」である。

日本語としてのカミングアウト

なお、日本語でカミングアウトという場合は、LGBTとどまらずHIV感染者であることや、美容整形したことがあること、なども含めて世間体の面において秘密にしてきた過去打ち明けることを指す時に用いられる

カミングアウト【coming-out】

読み方:かみんぐあうと

[名](スル)《「カムアウト」とも》

公表すること。人に知られたくないことを告白すること。

同性愛者であることを公言すること。

性同一性障害者が、自分がそうであると告白すること。


カミングアウト!

作者高殿円

収載図書カミングアウト!
出版社ソニー・マガジンズ
刊行年月2006.2
シリーズ名ヴィレッジブックスエッジ


カミングアウト

作者川原つばさ

収載図書東京ナイトアウト 1 ハート・ウォーミング
出版社角川書店
刊行年月1996.3
シリーズ名角川ルビー文庫


カミングアウト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/12 06:36 UTC 版)

カミングアウトは、自らの性的指向恋愛的指向性同一性自己開示することを表す言葉であるカミングアウト・オブ・ザ・クローゼット: coming out of the closet)の省略形。カミング・アウトとも表記される。

「カミング・アウト(coming out)」は「外に出てくる、出かけてくる」「姿を現す」「新しい映画が公開される」などの「表に出ていない状態から表に出ている状態への移行」を意味するのにも用いられる[1]。ただし、ここでは「カミング・アウト・オブ・ザ・クローゼット」の略の意味のみについて記述する[2]

動詞形では、「come out as 〜」として用いられる[1]。自身(当人)ではなく、他者がこれらを暴露することをアウティング: outing)という[3]

歴史

現在では性的少数者が自身のマイノリティなアイデンティティを公にすることを意味する「カミングアウト」という言葉の原点は、上流階級の若い女性が社交の場に初めて顔を出すデビュタント(デビューする)に由来する[4]。1930年代から1950年代にかけて同性愛への迫害が強まった時期、「カミングアウト」は自分自身がゲイだと認識すること、もしくは他のゲイの人々にゲイだと認識してもらうことを意味し、広くそのアイデンティティを公にするという意味ではなかった[4]。当時は「ゲイ」という言葉もコード・ワード英語版にすぎなかった[4]

「カミングアウト」という言葉は、1969年のストーンウォールの反乱以降、より政治的な意味を持つようになった[4]。1960年代までには「カミングアウト」は「クローゼット」という言葉と対比されるようになり、異性愛者のふりをする性的少数者の人々は「クローゼットにいる(in the closet)」や「クローゼット・ケース(closet case)」と呼ばれた[4][5]。そして権利運動の中で、クローゼットに隠れて閉じこもることなく自由と人権を求めて活動するという政治姿勢が主流となっていった[4]。こうして「カミングアウト」という言葉は性的少数者が自身のマイノリティなアイデンティティを公にすることを意味するようになった。

1988年には「カミングアウトデー」が作られた[6]。これは1987年10月11日にゲイやレズビアンなど性的少数者の権利を求めてワシントン大行進が実施されたことに由来する[6]

この「カミングアウト」という言葉を効果的に用いた政治運動の成功によって、「カミングアウト」という言葉は他の社会運動でも使われるようになっていった[4]

カミングアウトにともなう差別

カミングアウトによって、受け手側から期待とは異なる反応が起きてしまうこともある[7]。「カミングアウト」の中でも、性的に好きな異性愛者へ、特に共通の知人・友人らがいる異性愛者へ性的に好き(恋愛感情)を伝える際、父母や子女など親族に伝える際、既婚時の配偶者姻族に伝える際には、これらのケースだと人間関係に大きな変化を生む傾向にある[8]アウティングなども起きうる[8][3]。例として、一橋大学アウティング事件などの問題も起きている[3]

脚注

  1. ^ a b 傷つく覚悟で「ここにいます」三木那由他さんがほどくカミングアウト:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2023年9月1日). 2024年6月9日閲覧。
  2. ^ [1] 2022年10月12日閲覧。
  3. ^ a b c Watanabe, Kazuki (2016年9月2日). “一橋大ロースクール生「ゲイだ」とバラされ転落死 なぜ同級生は暴露したのか”. BuzzFeed. 2024年6月9日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g The history of ‘coming out,’ from secret gay code to popular political protest”. The Conversation (2020年2月10日). 2024年10月12日閲覧。
  5. ^ The History Behind Why We Say a Person ‘Came Out of the Closet’”. TIME (2017年10月11日). 2024年10月12日閲覧。
  6. ^ a b The History of National Coming Out Day Contains Both Pride and Pain”. Them (2021年10月8日). 2024年10月12日閲覧。
  7. ^ 自分らしく働く LGBTの就活・転職の不安が解消する本 - 136 ページ 星賢人
  8. ^ a b 「カミングアウト」p108,砂川秀樹 · 2018

関連項目



カミングアウト(カムアウト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 04:48 UTC 版)

レズビアン用語」の記事における「カミングアウト(カムアウト)」の解説

自らのセクシャリティ周囲公表認知させること。"coming out of the closet" の略。→カミングアウト

※この「カミングアウト(カムアウト)」の解説は、「レズビアン用語」の解説の一部です。
「カミングアウト(カムアウト)」を含む「レズビアン用語」の記事については、「レズビアン用語」の概要を参照ください。

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