オールステンレス車両とは? わかりやすく解説

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オールステンレス車両

(オールステンレスカー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/23 05:17 UTC 版)

オールステンレス車両(オールステンレスしゃりょう)は、車体外板、構体、台枠をほぼ全てステンレス鋼で製造した鉄道車両1930年代以降、現在に至るまで製造が続いている。


  1. ^ 吉岡心平「RM LIBRARY 8 3軸貨車の誕生と終焉(戦前編)」2000年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 4-87366-196-X、p.9-10。
  2. ^ 詳しくは国鉄EF10形電気機関車#関門トンネル対策車と外板のステンレス改造参照。
  3. ^ ステンレス車両技術の系譜 − Pioneer Zephyr から sustina まで − - 総合車両製作所技報 第6号(2017年12月)、2022年9月12日閲覧
  4. ^ 及川昌志,他:「レーザスポット溶接によるステンレス鋼ダブルスキンパネルの開発(第1報)」,精密工学会誌,vol.72,No.12,1515-1519,(2006),(社)精密工学会
  5. ^ 日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINSTOCK&MACHINERY」2012年8月号研究と開発「東京急行電鉄 デヤ7500形・デヤ7550形総合検測車「TOQ i」の概要」記事。
  6. ^ 東急車輛、展示車両5200系のそばに"ステンレス車両発祥の地"記念碑を建立”. マイナビニュース (2012年1月17日). 2012年2月2日閲覧。
  1. ^ ステンレス鋼を自動車に採用した例は日本の東洋工業が軽量化を狙って初代マツダ・カペラでステンレス車体の試作車を製造して検討したことがあったほか(安全面での問題がクリアできず断念)、アメリカのデロリアンが製造した乗用車・DMC-12は外板をステンレス鋼で覆っている。
  2. ^ バッド社はこの時代、フランスをはじめ世界6カ国の車両メーカーと提携関係にあった。
  3. ^ ただし、これも1968年メトロライナーの車体設計を気動車に応用したものでしかない。先述のアムフリート客車も同様である。
  4. ^ オールステンレス構造の技術が東急車輛製造による独占となったのは、東急車輛製造の提携元であるアメリカ・バッド社が、「技術提携を行うのは1国につき1社のみ」とする姿勢をとっていたためとされている。東急車輛製造とバッド社の技術提携は、この後1985年(昭和60年)まで続くこととなる[3]
  5. ^ 後にデハ8401・8402からデハ8281・8282を経てデハ8254・8255へ改番された。
  6. ^ 公企業の国鉄では車両設計製作などの技術情報は国民の共有財産とされ、1社独占技術を非公開のまま採用することは不可能だった。
  7. ^ 国鉄時代には、本来は特許使用料の支払いを伴うような新技術の公開をメーカー側に強いた場合、その技術を使用する車両の発注について技術提供メーカーへの発注枠を他社よりも多くすることで相殺し、便宜を図るのが鉄道省時代からの慣例となっており、205系の場合も、第1編成をはじめ多数が同社へ発注された。
  8. ^ 先述の東急車輛製造は国鉄を継承した会社のうちの一社であるJR東日本の完全子会社である総合車両製作所となった。
  9. ^ 近畿車輛による工法は、当時の国鉄では不採用となった。現在では、近畿車輛でも東急車輛製造の工法を用いたステンレス車両が製造されている。
  10. ^ ただし、阪急電鉄とのグループ会社である阪神電気鉄道は阪急との合併後もステンレス車両を導入し続けているほか、北大阪急行電鉄9000形で軽量ステンレス車を導入している。
  11. ^ 同社の前身となる帝都高速度交通営団では3000系の全編成と、5000系の一部編成でステンレス車の導入実績がある。このうち、5000系は東京地下鉄にも承継され、同社で運用された唯一のステンレス車両となった。
  12. ^ 3000系の廃車後はステンレス車が在籍しない
  13. ^ 6000系のみの採用で、なおかつ増備途中でステンレス製は打ち切られ、以降はアルミ車体となった。また、同時期までは普通鋼製の車両を自社でも製造していた。
  14. ^ 30000系まで。
  15. ^ 新1000形の増備途中から。
  16. ^ 同社が最後に製造したステンレス車両は、2003年製の名古屋市交通局2000形2134H編成であり、以降に製造された車両は全てアルミ製である。
  17. ^ 事業継承元は横浜事業所は東急車輛製造、新津事業所はJR東日本新津車両製作所。
  18. ^ この名称は海外向けステンレス車両のブランド名として制定されていたが、日本国内向け車両も含め次世代ステンレス車両のブランド名になった。ただしsustinaブランドは、新保全体系を実現できる高信頼性を次世代ステンレス車両に用いられるが、レーザー溶接を用いない第3世代構体技術を踏襲したsustina車両も存在する。
  19. ^ こちらはステンレス車に加えてアルミ車も存在する。
  20. ^ 北海道での導入例は、高架線もシェルターで覆われ気候の影響を受けにくい札幌市営地下鉄では開業時から全ての車両がアルミ製であるほか、新幹線電車では2016年北海道新幹線開業に際し、E5系をベースとしたH5系電車を採用している。さらに貨車に範囲を広げた場合、アルミタンクのタキ10200形が長期に渡って道内で使用された実績がある。
  21. ^ ただし、ステンレス車体を塗装する場合は塗装前に適切な下地処理をしないと剥離しやすいという欠点があり、例として千葉ニュータウン鉄道では9100形が当初塗料による塗装だったのをフィルムに変更している。


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