エゴサーチ
エゴサーチとは、エゴサーチの意味
「エゴサーチ」とは、「インターネットの検索エンジンや SNS で自分の名前を検索して評判・評価などを確認すること」事を意味する表現である。わかりやすくいうと、インターネットで自分の名前を調べることである。語源は英語の ego(我・自我)とsearch(探す・調べる)というところからきている。「エゴサ」と略されることも多く「エゴサした」などいう形で用いられる。エゴサーチは、芸能人やインフルエンサー、企業などが Twitter や Instagram といった SNS 系のアプリで行うことが殆どとされてきたが、近年では一般人でも他者からの評価や自分にまつわる噂、自己の創作物の評判などを知るために行うことが増えている。エゴサーチを行うメリットとしては繰り返し述べているように自分の評判や評価、噂を知ることができるというものが挙げられる。そのような情報は自分自身の価値を高めたり、円滑なコミュニケーションを実現することに寄与するため、知っておくべきという見方もできる。また、直接聞くのではなくオンライン上で調べるからこそ忌憚・遠慮がない意見を集めることも可能である。一方デメリットとしては、他人からの評価に敏感になるあまり言動に過剰に気を遣うようになることや、悪い評価を見たことで怒りやストレスが生じ精神に悪影響を及ぼすという点が挙げられる。根も葉もない噂話や誹謗中傷などに直面することもあり、最悪の場合自殺や精神疾患に繋がる可能性がある。SNS やインターネットが高度に発達した時代の到来と共に誕生した言葉であり、概念・文化であるといえる。
エゴサーチの対義語
エゴサーチの語は、欧米では egosearching(エゴサ―チング)や egosurfing(エゴサーフィン)と呼称されることが多い。対義語としては「パブリックリサーチ」があり、こちらはインターネットや SNS で他人、他社の名前を検索することである。エゴサーチを自己検索と和訳した場合は、他者検索、通常検索といった言葉も対義語として定義できる。エゴサーチの起源
エゴサーチの起源そのものははっきりとしていないが、2006年頃から辞書、辞典に掲載されることが増えており、その数年前からエゴサーチという言葉が広まり、行われていたということが推測される。そもそもエゴサーチはマーケティングの一環という側面があり、企業ではインターネットが発達してきた2000年代初頭から実施されていた可能性は認められる。一般人に於いても、ネット上に動画や小説といった創作物を投稿していた層はその評判を確かめるために企業と同時期かそれ以前からエゴサーチを行っていた可能性はある。ただ、そのような行為がエゴサーチという名前を伴って一般化してきたのはそれ以降、 SNS が発達してきた2010年頃とされている。Twitter や Instagram の普及により、企業や創作物の投稿をしていない一般層にも自分の名前を検索するきっかけとその方法が与えられ、エゴサーチは言葉としての知名度を高めると同時に一つのカルチャーとして定着した。一般人がエゴサーチをする意味、メリット、デメリット
一般人がエゴサーチを行うメリットは、端的に表すならば自分のことを他人がどう思っているかを知ることができるという点に尽きる。普段、自分のことをどう思っているか、どのような印象を抱いているかというのを周囲の人に聞くことは難しい。質問として突飛であるという面もあるが、本人を目の前にして正直に答えることは困難であるからである。特にマイナスな感情を持っている場合、そのまま伝えることはトラブルの原因となり得るので、直接的に言うことはまず無いだろう。その点、Twitter や Instagram といったツールを用いれば忌憚のない率直な意見を知ることができる。自分がいないところで他人が自分のことをどう思っているのか、ある意味それを覗き見ることがエゴサーチの本質であるともいえる。そこで得た情報を基に自分の印象や評判を良くする言動を行ったり、他者との関係性を良好にすることができるのがエゴサーチの大きなメリットである。また、自分に関連する噂話なども知ることができるため、事実無根の噂が存ぜぬところで広がることを防止できるという利点も存在する。一方、デメリットも当然存在する。忌憚のない意見を聞くということは、厳しい意見や悪口に近い言葉に直面する可能性を孕んでいる。それを気にしすぎて自身の言動や容姿などに自信が持てなくなったり、新たなコンプレックスを生む可能性もある。また、信頼していた人間が自分を悪く言っていたりすると、その人との関係性に影響が出ることも懸念される。TwitterやLINEを使ったエゴサーチのやり方やコツ
TwitterやInstagramを使ったエゴサーチのやり方は実に単純で、検索欄に自分の名前もしくはユーザー名を入れて検索するだけである。より正確に行うコツとしてはあだ名や学校名なども同時に検索するという方法がある。創作物に関する情報に絞りたいのであれば作品名を検索するほか、「作品名+漫画」や「作品名+評価」などとすると、ダイレクトにエゴサーチの対象に関する投稿を見ることができる。LINEで行う場合はトークルーム一覧またはトークルームの検索窓に先程と同様、自分の名前・あだ名を入れて行うというやり方が主流である。LINEでは友だち以外のトークルームや自分が入っていないグループのトークを閲覧することはできないので、範囲はかなり限られてくる。
エゴサーチは他人にバレるのか
エゴサーチをしたことは他人にバレるのか、というのは実際に行う時に気にする人が多い要素だが、結論的に言えばバレる可能性はある。友人などと会話する際に自分に関する情報を「Twitterで見た」というと「この人エゴサしてるのかな」などと思われ、エゴサーチをしている人間だと認定される事がある。また、他人とスマートフォンを一緒に見ながら SNS の検索欄を開いた時、検索履歴に自分の名前やユーザー名があるのを発見されると間違いなくエゴサーチをする人という印象を持たれる。だが、自分の言動にさえ気を付ければ基本的にバレないともいえる。エゴサーチをして得た情報であっても「知り合いから聞いた」などと言い換え、SNS の検索履歴はこまめに消去するといった対策を講じればエゴサーチをしたことがバレる可能性はかなり低くなる。エゴサーチ
エゴサーチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/18 18:55 UTC 版)
エゴサーチ(egosearching)とは、検索エンジンなどを使って自分の本名やハンドルネーム、運営しているサイト名やブログ名を検索し、インターネット上における自分自身の評価を確認する行為のことである[1] 。略してエゴサともいう[2]。私・自分・自己を意味する、ラテン語由来のエゴ(ego)と、検索することを意味する英語のサーチ(search)とを合成した単語で、日本語では「自分検索」「自己検索」などの意味となる。「エゴサーチ」は和製英語ではなく英語由来の語であるが、英語では「egosearching」や「egosurfing」、「vanity searching[3](うぬぼれ検索[4])」ともいう。
概要
自分の知らない間に、ウェブページで個人情報が書かれていたり、また、インターネット上で誹謗・中傷されている場合があり、それを発見するためにする場合もあるが、インターネット依存症の症例の一つともされている。
現代用語の基礎知識がはやくも2006年版で採用した他、知恵蔵・デジタル大辞泉にも採用された。
2016年には三省堂主催今年の新語に「エゴサ」が9位入賞。同社が発行する「現代新国語辞典第六版」(2018年10月発行)並びに「大辞林第四版」(2019年9月発行)に採用された。
またエゴサーチを逆に利用するケースもある。例に、ワークマン専務の土屋哲雄などはエゴサーチにより情報収集を行い経営に反映している[5]。
脚注
- ^ インターネットコム編集部 (2008-9-16). “エゴサーチ経験者の6割弱が自身の情報を発見”. デイリーリサーチ (インターネットコム) 2014年9月13日閲覧。.
- ^ 今年の新語大賞は「ほぼほぼ」「『ほぼ』2回繰り返すのは嫌」の意見もあるが…… - ITmedia、2016年12月5日
- ^ Do You Use Google For Vanity Searching? You're Not Alone、TechCrunch、2007年12月17日。
- ^ Googleで「うぬぼれ検索」しているのは、あなただけではない、TechCrunch Japan、2007年12月17日。
- ^ “カジュアル路線に戸惑い? ネットに広がる「俺たちのワークマンを返して」の声、専務取締役にぶつけてみた”. J-CAST ニュース (2021年3月21日). 2021年12月11日閲覧。
関連項目
- エゴ・サーチのページへのリンク