眼鏡橋とは? わかりやすく解説

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めがね‐ばし【眼鏡橋】

読み方:めがねばし

石造り半円形二つ並んだ形の寛永11年(1634)に中国如定伝え長崎中心に九州各地みられるようになり、明治初期には東京でも造られた。

眼鏡橋の画像
長崎市の眼鏡橋
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長崎市の眼鏡橋

眼鏡橋


眼鏡橋


眼鏡橋

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眼鏡橋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/17 15:00 UTC 版)

諫早の眼鏡橋
長崎の眼鏡橋
通潤橋 (通潤用水) (2005/08/22)

眼鏡橋(めがねばし)は、橋の種類のひとつ。本来はアーチが2つ連なった石造2連アーチ橋を指す。2連アーチ橋自体と水面に映る橋とが合わさった姿が眼鏡のように見えることが、その名の由来といわれている。広義では、単アーチ橋や3連以上のアーチ橋も含めた石造アーチ橋全般を眼鏡橋と呼ぶ。また、石造だけでなく煉瓦造のものも眼鏡橋と呼ばれることがある。個別の橋の名称や別称としても用いられる。

概要

眼鏡橋は、土木技術の粋として重要な構造物であるが、道幅が不足するのでコンクリートの広い橋に架け替えられたり、洪水時に川の水をせき止めて氾濫の原因になるとして解体や撤去が行われ、全国的に急激に数が減っている。「日本の石橋を守る会」という団体が、全国の石橋(眼鏡橋・桁橋)を対象に保護活動を行っている。

古代ローマ水道橋のように、日本国外にも石造アーチ橋は存在するが、眼鏡橋という呼び名は日本国内の石造アーチ橋に対してのみ用いられるのが一般的である。

日本の事例

「古い長崎の面影を残しているもののひとつに、中島川にかかる石橋群がある。その中に本格的石橋としては日本最古といわれるアーチ式の『眼鏡橋』」があるという[1]。「眼鏡橋以後に架けられた中島川の石橋はすべて単アーチである」のに対し、「眼鏡橋」のみが 2 連アーチである[2]

長崎県東彼杵郡波佐見町では、波佐見盆地に橋が多く、その中に眼鏡橋が含まれる。「眼鏡橋は石造アーチ橋の通称で、一般には石橋で通用する」[3]。波佐見町の眼鏡橋の80%は「川棚川上流の山間部の窯業地に存在する」という[3]。「波佐見町の眼鏡橋は名前の付くものが25橋のうち4橋と少ない。」という[4]

長崎県佐世保市世知原町では17橋あり、「それらは佐々川本流に6橋、支流に11橋ある」という[5]。「世知原の眼鏡橋はすべて橋名がつけられて」いるものの「橋名の由来がはっきりしない」という[6]

代表的な眼鏡橋

国の重要文化財

群馬県
福岡県
長崎県
熊本県
大分県
沖縄県

国の登録有形文化財

福井県
長野県
愛知県
広島県
山口県
香川県
福岡県
大分県
宮崎県
鹿児島県

土木学会選奨土木遺産

宮守川橋梁

特記しないものは、石造、2連アーチ橋。

脚注

注釈

出典

  1. ^ 荒井裕則「石橋のルーツ「長崎眼鏡橋」」『Consultant vol.234 土木遺産V』一般社団法人建設コンサルタンツ協会(2007年)(閲覧日2017年9月2日)
  2. ^ 荒井裕則「石橋のルーツ「長崎眼鏡橋」」『Consultant vol.234 土木遺産V』一般社団法人建設コンサルタンツ協会(2007年)25頁、(閲覧日2017年9月2日)
  3. ^ a b 隈部(1991),47頁。
  4. ^ 隈部(1991),49頁。
  5. ^ 隈部(1991),50頁。
  6. ^ 隈部(1991),51頁。
  7. ^ 碓氷第三橋梁(めがね橋)」『あんなか観光ガイド』一般社団法人 安中市観光機構、閲覧日2017年9月7日。
  8. ^ 碓氷峠鉄道施設 第三橋梁 うすいとうげてつどうしせつ だいさんきょうりょう」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月7日。
  9. ^ 早鐘眼鏡橋」『文化遺産オンライン』、文化庁、閲覧日2017年9月2日
  10. ^ 眼鏡橋」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月2日
  11. ^ 眼鏡橋」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月2日
  12. ^ 天女橋 てんにょばし」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月7日
  13. ^ 北の沢の渡河橋(めがね橋)」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2023年4月9日
  14. ^ 明治村天童眼鏡橋」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月1日。
  15. ^ 目鏡橋 めがねばし」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月7日。
  16. ^ 広島県の文化財 - 目鏡橋」『広島県教育委員会ホームページ』広島県教育委員会事務局、閲覧日2017年9月7日。
  17. ^ 三見橋 さんみばし」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月7日
  18. ^ 四国村石舟のアーチ橋」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月1日。
  19. ^ 呉川眼鏡橋 くれかわめがねばし」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月7日
  20. ^ 若宮井路笹無田石拱橋 わかみやいろささむたせっこうきょう」『文化遺産オンライン』文化庁、閲覧日2017年9月6日。

参考資料

  • 荒井裕則「石橋のルーツ「長崎眼鏡橋」」『Consultant vol.234 土木遺産V』一般社団法人建設コンサルタンツ協会(2007年)(閲覧日2017年9月2日)
  • 隈部守「肥前半島の眼鏡橋ー長崎県波佐見町・世知原町を中心にー」『立命館地理学』第3号、(1991年)、47-54頁。

関連項目


眼鏡橋(川久保橋・覗橋)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 01:18 UTC 版)

楢下」の記事における「眼鏡橋(川久保覗橋)」の解説

眼鏡橋は楢下新町位置し石造りになる前は川久保呼ばれている。江戸時代、眼鏡橋は木造だったため大きな洪水がある度に流されていて架け替えの必要があった。そのため、1880年明治13年)には山形県令(現在の知事にあたる役職三島通庸石橋への架け替え願い出る南村山郡長村山楯朝が陣頭に立ち地元民一丸となったこともあり、願い出受理され工事が行われることとなった石材大門石、欄干石は滝沢石を使用している。総工費1001円75銭3厘。うち300円は南村山郡助成し残りの約700円は地区内の有力者15名が出資した立替金なので返済する為、当初橋銭徴収していたもの諸事情により1883年明治16年9月までで廃止した1882年明治15年)には下町にも眼鏡橋(覗橋)が完成1976年昭和51年新町下町の眼鏡橋ともに上山市文化財指定された。

※この「眼鏡橋(川久保橋・覗橋)」の解説は、「楢下」の解説の一部です。
「眼鏡橋(川久保橋・覗橋)」を含む「楢下」の記事については、「楢下」の概要を参照ください。

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  • 眼鏡の形をしていることから、そのを眼鏡橋とよぶ。
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