水酸化ナトリウム
水酸化ナトリウムとは、化学式NaOHで表される強塩基性の無機化合物である。無色の結晶または白色の固体で、水に溶けるとアルカリ性を示す。この性質から、日常生活や産業の多くの場面で利用されている。例えば、製紙業や石鹸製造、食品添加物としてのpH調整剤などに用いられる。また、化学実験の場では、酸と反応させて塩と水を生成する中和反応の一部としても利用される。取り扱いには注意が必要で、皮膚や眼に触れると深刻な化学火傷を引き起こす可能性がある。
水酸化ナトリウム
水酸化ナトリウムとは、ナトリウムの水酸化物である。化学式「NaOH」で示される。つまり水酸基(-OH)が結合したナトリウム(Na)である。別名「苛性ソーダ」。
水酸化ナトリウムは、常温では無色無臭の固体であり、水に溶けやすく、空気中の水分を吸収して水溶液化する性質(潮解性)を有する。
水酸化ナトリウムは強アルカリ性で腐食性(苛性)があり、水酸化ナトリウムが皮膚に付着した状態を長時間放置すると皮膚表面のタンパク質が溶かされて肌がぬるつく感じになる。高濃度の水酸化ナトリウムを含む製品は「毒物及び劇物取締法」において劇物に指定されており、取扱いが法的に制限されている。
水酸化ナトリウムは工業分野ではアルカリとしてよく用いられる。固形石けんにも鹸化作用を発揮する主要素として用いられている他、台所の油落とし用の洗剤などにもよく用いられている。
焼き菓子をはじめとする食品などに水酸化ナトリウムを添加する場合もある。たとえばドイツの伝統的な焼き菓子であるプレッェルなどでは、生地をあらかじめ水酸化ナトリウムの水溶液に浸し、焼き上がりの見た目や食感を向上させる過程を挟む場合がある。水酸化ナトリウム自体は焼く過程を通じて炭酸ソーダへ変化し無毒化する。
すいさんか‐ナトリウム〔スイサンクワ‐〕【水酸化ナトリウム】
水酸化ナトリウム
水酸化ナトリウム
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水酸化ナトリウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/31 07:51 UTC 版)
水酸化ナトリウム | |
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水酸化ナトリウム
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単位格子の空間充填モデル
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水酸化ナトリウム |
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Sodium oxidanide
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別称
苛性ソーダ
Caustic soda Lye |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 1310-73-2 ![]() |
PubChem | 14798 |
ChemSpider | 14114 ![]() |
UNII | 55X04QC32I ![]() |
EC番号 | 215-185-5 |
E番号 | E524 (pH調整剤、固化防止剤) |
国連/北米番号 | 1823 |
KEGG | C12569 ![]() |
MeSH | Sodium+hydroxide |
ChEBI | |
RTECS番号 | WB4900000 |
Gmelin参照 | 68430 |
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特性 | |
化学式 | NaOH |
モル質量 | 39.99714 g mol−1 |
外観 | 白色固体 |
密度 | 2.13 g/cm3, 固体 |
融点 | 318 °C, 591 K, 604 °F |
沸点 | 1388 °C, 1661 K, 2530 °F |
水への溶解度 | 1110 g / L (20 °C) |
メタノールへの溶解度 | 238 g / L |
エタノールへの溶解度 | << 139 g / L |
蒸気圧 | < 18 mmHg (20 °C) |
酸解離定数 pKa | 13 |
屈折率 (nD) | 1.412 |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | External MSDS |
GHSピクトグラム | ![]() |
GHSシグナルワード | 危険(DANGER) |
Hフレーズ | H314 |
Pフレーズ | P260, P264, P280, P301+330+331, P303+361+353, P304+340, P305+351+338, P310, P321, P363, P405, P501 |
NFPA 704 | |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 硫化水素ナトリウム |
その他の陽イオン | 水酸化セシウム 水酸化リチウム 水酸化カリウム 水酸化ルビジウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
水酸化ナトリウム(すいさんかナトリウム、英: sodium hydroxide)は化学式 NaOH で表される無機化合物で、ナトリウムの水酸化物であり、常温常圧ではナトリウムイオンと水酸化物イオンからなるイオン結晶である。苛性ソーダ(かせいソーダ、英: caustic soda)と呼ばれることも多い。
強塩基(アルカリ)として広汎かつ大規模に用いられ、工業的に非常に重要な基礎化学品の1つである。毒物及び劇物取締法により原体および5 %を超える製剤が劇物に指定されている。
性質
常温では無色無臭の固体。試薬としては白色の球粒状やフレーク状であるものが多い。融点 591 K(317.85℃)、沸点 1661 K(1387.85℃)、密度 2.13 g cm−3。潮解性が強く、空気中に放置すると徐々に吸湿して溶液状となる。
水に易溶(20 °C での溶解度は 1110 g L−1)。水中で完全に電離し水酸化物イオンを放出するため、強いアルカリ性を示す。また、水に溶かす際に激しく発熱し (溶解熱は 44.5 kJ mol−1)、その水和および溶解エンタルピー変化は以下の通りである[1]。水溶液を濃縮すると一水和物 NaOH・H2O が析出する。
水酸化ナトリウム
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「DNAシークエンシング」の記事における「水酸化ナトリウム」の解説
アデニン塩基とシトシン塩基を開裂させる。ジメチル硫酸の弱い条件の代わりに用いる。
※この「水酸化ナトリウム」の解説は、「DNAシークエンシング」の解説の一部です。
「水酸化ナトリウム」を含む「DNAシークエンシング」の記事については、「DNAシークエンシング」の概要を参照ください。
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