水酸化ナトリウム
水酸化ナトリウムとは、ナトリウムの水酸化物である。化学式「NaOH」で示される。つまり水酸基(-OH)が結合したナトリウム(Na)である。別名「苛性ソーダ」。
水酸化ナトリウムは、常温では無色無臭の固体であり、水に溶けやすく、空気中の水分を吸収して水溶液化する性質(潮解性)を有する。
水酸化ナトリウムは強アルカリ性で腐食性(苛性)があり、水酸化ナトリウムが皮膚に付着した状態を長時間放置すると皮膚表面のタンパク質が溶かされて肌がぬるつく感じになる。高濃度の水酸化ナトリウムを含む製品は「毒物及び劇物取締法」において劇物に指定されており、取扱いが法的に制限されている。
水酸化ナトリウムは工業分野ではアルカリとしてよく用いられる。固形石けんにも鹸化作用を発揮する主要素として用いられている他、台所の油落とし用の洗剤などにもよく用いられている。
焼き菓子をはじめとする食品などに水酸化ナトリウムを添加する場合もある。たとえばドイツの伝統的な焼き菓子であるプレッェルなどでは、生地をあらかじめ水酸化ナトリウムの水溶液に浸し、焼き上がりの見た目や食感を向上させる過程を挟む場合がある。水酸化ナトリウム自体は焼く過程を通じて炭酸ソーダへ変化し無毒化する。
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