糸について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 21:30 UTC 版)
糸疣の位置は、糸を出す方向を大きく決めると考えられる。その点、腹部中央下面にあるより、腹部後端にある方がその操作が遙かにたやすいことが想像される。つまり、糸疣の移動は、クモ亜目においてより糸を多用する方向に適している。 また、糸を生み出す糸腺はハラフシグモ亜目では1種類(ほぼ同型ながら2種とする説もある)であるのに対して、トタテグモ亜目のものでもはっきり区別できる2種があり、クモ下目では4種以上を有する。実際の使用においても、ハラフシグモ亜目の現生種とトタテグモ下目の一部のものとはその生活様式はほぼ同じであるが、ハラフシグモ亜目のものが巣穴の入り口と卵嚢にしか糸を使わないのに対して、トタテグモ類では巣穴全部に糸を使用し、一部の種はその入り口から外に向けて捕獲装置となる構造を糸で作る。クモ下目ではより複雑な網を張るものも数多い。
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