ISO規格のMOディスクとは? わかりやすく解説

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ISO規格のMOディスク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 20:42 UTC 版)

光磁気ディスク」の記事における「ISO規格のMOディスク」の解説

特徴 ISO規格のMOディスクは着脱可能な記憶媒体リムーバブルメディア)である。3.5インチメディアと、より寸法大きい5.25および8インチメディアが存在するフロッピーディスク2枚分の厚さを持つプラスチックカートリッジ収められている。このため記録面は指紋や傷などから保護されむき出しメディアより指紋や傷がつきにくい。 またドライブ利用に際しても特にデバイスドライバ不要で、データ読み書きフロッピーディスク同様の感覚、つまりライティングソフトなしで行うことができる。 下位互換性があるために旧来のメディア(例:128 MBメディア)を最新ドライブ(例:2.3 GB対応ドライブ)で利用することも可能である(この逆は容量問題不可)。ただし、初期規格メディア最新規格ドライブ書き込むことができない等の制限はある。 3.5インチメディアにおいては2000年以降Media ID呼ばれる著作権保護機能備わったメディア / ドライブ搭載推進され順次発売された。 DVD-RAM違ってMS-DOSデフォルトデフラグが可能で頻繁な同期化バックアップ用のメディアとして適している。 容量 一般的にパソコン用いられる3.5インチタイプのメディアでは、128 MB (ISO/IEC 10090)・230 MB (ISO/IEC 13963)・540 MB (ISO/IEC 15041)・640 MB (ISO/IEC 15041)・1.3 GB (ISO/IEC 17346)・2.3 GB (ISO/IEC 22533)の容量がある。 GBクラス容量を持つものは「GIGAMOギガモ)」と呼ばれる。なおGIGAMOにはオーバーライトメディアはない。 5.25インチメディアは3.5インチメディアが普及する以前発売され円盤大きさコンパクトディスクとほぼ同じで通常DVD-RAMカートリッジとほぼ同形状のカートリッジケースに収められているが使われる機器によりケース収めてない場合もある。また5.25インチメディアにはWrite Once Read Manyタイプ医療専用メディア存在するパソコン及びワークステーションサーバ用いられ最大で9.1 GB両面)の容量がある。 アクセス方法 シークできないクイックディスク対しMOランダムアクセスが可能である。 3.5インチ640 MBまでのMO内周からアクセス開始するが、GIGAMOでは外周からアクセスする。また、5.25インチメディアではディスク両面記録する記録方式磁気変調方式採用している。トラックフロッピーディスクHDDハードディスクドライブ)の同心円状とは違い螺旋状になっている。 また3.5インチMOこれまで幾多技術盛り込んで大容量化してきた。その技術のすべてを以下に挙げ解説する128 MB:マークポジション記録CAV512バイト/セクタグルーブ記録 230 MBZCAV 640 MB:マークエッジ記録2048バイト/セクタ 1.3 GBMSR 2.3 GBMSRランド&グルーブ記録 MSR磁気超解像 (Magnetically included Super Resolution) のことで、フロントマスクとリアマスクによってレーザのビームスポット(照射面積)を狭めることで記録密度読み取り精度向上することができる。また素材摂氏150になったときだけ記録層磁気再生層に転写する中間層設け読み取り精度高めている。しかしこの読み取り方式特性上、従来よりも読み取りレーザ出力が約7倍に高まることになり、結果として書き換え回数激減させてしまった。 データ転送方法 当初MOディスクへの書き込みディスク1回毎に以下の3工程行っていたため、ヘッド - MO間の物理的なデータ転送速度遅かった磁性層のデータ消去フォーマット磁性層へのデータ記録書き込み磁性層に書かれデータ検証ベリファイ寸法大きい5.25インチタイプでは複数レーザー照射し複数工程同時に行い物理的なデータ転送速度速くしたドライブもある。 現在では以下のような方法物理的な書き込み速度向上させると共にMOドライブ搭載されキャッシュメモリ大容量化とキャッシュコントローラの改良によるデータ転送改善図られている。「消去」と「記録」を1回転中の工程で行う技術ダイレクトオーバーライト対応するドライブメディア組み合わせて使用した場合のみ有効) ディスク回転速度向上(1996年末で最大3,600 rpm2005年末で最大6,750 rpmディスクデータ密度向上 耐久性 MO耐久性次のような要因よる。カートリッジ収められていることで、傷や埃によるダメージ少なディスク両面を覆う分厚いポリカーボネート製の保護層により傷へのさらなる耐久性が高まる 記録時のレーザー出力CDDVD比較するはるかに弱いため、ディスクへのダメージ少な加熱しないと磁気の影響受けないため、磁石を近づけただけではダメージを受けることはなCD-RDVD-Rとは違い紫外線でほとんど劣化しない フロッピーとは違ってヘッド接触するとがないため、ディスクヘッド摩耗することはなその他のメディア抱え弱点悩まされることが少ない点が、MO対す根強い支持繋がっている。 ただしドライブ構造上、レーザー岐路プリズム使っているため、喫煙場所やほこりの多い室内で使うと書き込み読み取りエラー出て耐久時間内にもかかわらず故障となることが多い。分解して清掃する回復するが、かなりの熟練要する。また高温下で使うとディスク冷却遅くなるため、書き込み速度低下が起こる。 ドライブ自体10万時間耐久性がある。 各メディア製造メーカー加速劣化試験によるとデータ保持寿命推定50年から100年とされ、現在もMO耐久性匹敵するメディア存在しない事からプロユースを中心とした需要根強い使用環境にもよるが、メディアよりもドライブ寿命の方が早いことすらある)。なお、MO書き換え回数ハードディスクドライブをも上回る1000万とされるGIGAMO100万回以上)。対すハードディスクドライブ100万回以上とされる

※この「ISO規格のMOディスク」の解説は、「光磁気ディスク」の解説の一部です。
「ISO規格のMOディスク」を含む「光磁気ディスク」の記事については、「光磁気ディスク」の概要を参照ください。

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