4代目 KB1/2型(2004年-2012年)
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「ホンダ・レジェンド」の記事における「4代目 KB1/2型(2004年-2012年)」の解説
2004年10月7日に登場。エンジンの性能向上や新開発の四輪駆動「SH-AWD」の採用などにより、先代と比較してスポーティさが大幅に向上した。デビュー直後の2004年F1日本グランプリでは、マーシャルカーとして採用された。月間目標販売台数は500台。 エンジンは初代から続いたバンク角90°のC型から60°のJ35A型に変更され、同じ3.5Lではあるが軽量・コンパクトになった。なお、2004年7月1日に280PS自主規制が解除されたことに伴い、カタログスペックが221kW(300PS) 353N·m(36.0kgf·m)となり、日本製乗用車では初の自主規制値(280PS)オーバーとなった。またパワートレインの搭載方法も、2代続いた縦置きから横置きに戻った。 駆動系に採用されたSH-AWDは、四輪の駆動力を自在に配分するもので、国内外より高く評価され、2004-2005日本カー・オブ・ザ・イヤーおよびモースト・アドバンスド・テクノロジー特別賞と2005年次RJCテクノロジー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。 北米仕様では従来どおりスタガードゲートシフトを採用。日本・欧州仕様はシフトパターンが再びガングリップタイプのストレート式となり、シフトブーツの付いたSマチックが搭載されている。なお、北米仕様と日本仕様では一部のギア比が違い、日本仕様では加速重視のクロスレシオとなっている。 この代よりホイールのナット座ピッチ直径(PCD)が5穴の114.3mmから5穴の120.0mmに変更された。 M-TECから同社初のコンプリートカーである「MUGEN Complete Package M1」が発表され、11月から販売された。 2005年(平成17年)9月15日にマイナーモデルチェンジを受け、従来の約半分の大きさだというHondaスマートキーシステムに変更された他、リアカメラ、AUX端子、ベンチレーション機能付本革シートが追加された。 2006年(平成18年)10月5日にマイナーモデルチェンジを受け、パドルシフトに新たな制御機能を追加された。Dポジションのままでパドルシフト機能の操作が可能になり、運転状態を検知し自動変速モードに自動復帰する制御システムが採用された。 4代目はリアドア開口部寸法の制約上、営業車として登録はできない。秋田県と熊本県の公用車にこのモデルが採用されている。また、極少数ではあるが帝都自動車交通のハイヤーにも使用されている。 2008年(平成20年)9月5日に北米仕様に遅れること2か月、ビッグマイナーチェンジを受けた。デザインの意匠が、より押し出しの強いものとなり、全長も2007年12月に発売された5代目インスパイアより長くなった。エクステリアでは、大型のフロントグリルやスポイラー一体型のトランクフード、新デザインの17インチアルミホイールなどを採用した。エンジンは、排気量が3.7Lに拡大され、出力が227kW(309PS) 370N·m(37.7kgf·m)に向上した。 新タイプとして、3代目にあった「ユーロ」が設定された。「ユーロ」の主な特徴は外装にブラッククロームメッキパーツや18インチアルミホイールなどの採用し、スポーティなフォルムを実現した。内装は、本革&木目調コンビステアリングホイールやATセレクトレバーを採用、シートに赤のダブルステッチを施すなど、スポーティなインテリアになっている。 カーナビは、ルート検索をインターナビセンターのサーバーで行うサービスが開始され、従来より多くの情報を加味することにより、さまざまなルート設定(省燃費ルートやETC割引ルート など)が可能となった。 さらに、ミュージックコンテナ機能が追加され、約4,000曲ほどHDD(容量が40GBに増量)に保存できるようになった。これにより、6連CDチェンジャーが、CD/DVDプレイヤーに変更された。 2010年(平成22年)10月21日、マイナーチェンジを受け、ホンダとして初めて6速ATが採用された。加速性能の向上と共に変速もよりスムーズとなり、動力性能と燃費性能の両立が図られた。 また、中空構造のレゾネーター(消音装置)を取り付けた世界初のノイズリデューシング機構付アルミホイールを採用し、高速道路でのつなぎ目の乗り越しや荒れた路面の走行する際などで発生する不快な共鳴音を抑制する。さらに、ボディ各所に配置された遮音材や吸音材との相乗効果で、走行中のさまざまな周波数のノイズを効果的に低減し静粛性を向上した。 2012年(平成24年)6月16日に、同月いっぱいで生産終了することが報じられ、7月にはオフィシャルWEBサイトからページが削除され、27年の歴史に一旦終止符を打った。 フロント(前期型、2004年-2008年) リア(前期型) 車内(中期型) エンジンルーム(中期型)
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