2004年-2012年とは? わかりやすく解説

2004年 - 2012年

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 18:18 UTC 版)

肥薩おれんじ鉄道」の記事における「2004年 - 2012年」の解説

2004年3月JR九州から経営分離され第三セクター鉄道として再出発した肥薩おれんじ鉄道だが、八代 - 川内間開業前国鉄JR時代から営業距離長い割に沿線人口少な地域多く沿線道路発達していたため、特急列車運行メイン路線普通列車区間によって1〜3時間に1本程度少なく水俣 - 川内間至って普通列車は朝7時代から昼過ぎまで5時間近く運転していなかった時期もあり、また区間列車水俣出水などでの接続が悪い、終列車早いなど利便性が非常に悪かった。そのため、開業時列車の運行本数大きく増発し終列車繰り下げ区間列車どうしの接続を取るようにして沿線利便性高めているが、開業14年目の2018年現在依然として経営厳しい状況である。開業当初計画では初代社長嶋津忠裕陣頭指揮の下で初期投資費用人件費極力抑えるためにJR九州時代線路施設をなるべくそのまま使い社員自社社員必要最小限とどめてJR九州出向社員特定非営利活動法人NPO法人)等の起用中心とした「徹底した節約現状維持」の運営方式2013年度中に黒字決算にする予定であった。 しかし、開業2年目2005年度決算大幅な赤字転落して早々に経営安定基金切り崩しを行うなど、早くも経営危機迎えている。さらに沿線産業の空洞化少子高齢化による沿線人口減少自動車普及国道3号線南九州西回り自動車道日奈久IC - 芦北IC間の部分開通など高速道路整備進み2004年開業時には年間188万人収入額5億2300万円)だった利用者数が、6年後の2010年には37万人減の年間151万人収入額3億9200万円)にまで落ち込んでしまい、収入全体も8億円に対して支出額は10億円と2億円もの赤字抱えて経営悪化繋がっている。2010年収入内訳定期が78.8%、定期外が21.2%で通学客が約7割、観光客が2割を占めており、沿線住民利用客はわずか1割程度通学客や観光客依存せざるを得ない状況になっている2009年7月には2代目社長に古木圭介就任2011年10月には本社内に営業部新設して鉄道利用客以外の収入としてイベント開催強化沿線豊富な観光資源有効活用するための台湾韓国などアジア地域中心とした外国人向けの国内旅行九州西海岸ウエストコーストツアー」の宣伝実施携帯電話専用アプリの「コロニーな生活☆PLUSコロプラ)」や「おれんじ鉄道行こう!」への参入鉄道ファンへの鉄道関連グッズの販売強化メディアへのプレスリリース活用「銀河鉄道999」「くまモン」、「ぐりぶー」などといった数々ラッピング列車観光列車おれんじ食堂運行などの地元誘致活動頻繁に行って積極的な経営乗り出しており、2011年度決算からはこれらの鉄道利用客収入一般利用客の収入よりも上回って開業以来悪化辿っていた業績徐々にだが持ち直し始めている。また、こうした地道な経営努力結果2011年度決算には開業7年目にして初め純利益1億5700万円黒字計上しおれんじ食堂についても2013年4月5月運輸収入1200万円好評で、1年間1万4千人乗車した。さらにおれんじ食堂導入2013年度輸送人員139万人6年ぶりに増加転じ売上高過去最高となる14億6600万円達したこのため定期収入前年比で22.8 - 38%に増加した。しかし、2011年黒字決算は国の援助強化JR貨物からの線路使用料大幅増額によるもの大きく慢性的な赤字体質から完全に抜けたものとは言えない。2013年6月27日株主総会において2012年度決算発表したが、運行支援補助金減額人件費設備投資費などへの投資影響して前年黒字から一転して1億8600万円赤字転落したことを明らかにした。 また、2014年度には鹿児島県設置した経営安定基金が底を着くのが確実になるなど問題多く開業2004年度から2013年末までの10年間で輸送人員は26.1%、運賃収入も18.1%の減少となって損失額が累計12億5200万円達し、さらに車両施設の老朽化による大掛かりな補修費用必要になった事なども加わり今後2013年度から2022年度までの10年間で収支見込み33億円の資金不足見込まれている。

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