包装廃棄物指令とは? わかりやすく解説

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包装廃棄物指令

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/29 05:29 UTC 版)

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包装廃棄物指令 (EUROPEAN PARLIAMENT AND COUNCIL DIRECTIVE 94/62/EC of 20 December 1994 on packaging and packaging waste) は、1994年12月にEUで採択された指令である。加盟国に対して、市場に流通するすべての製品の包装材および包装廃棄物について、その発生を抑えるための措置をとること、および、それらの再利用を求めている。

概要

制定時点では全加盟国に2001年6月末までに以下の目標を達成することを求めていた (アイルランドギリシャおよびポルトガルは2008年6月末まで猶予)。

  1. 容器包装廃棄物全体のリサイクル率を重量比で50%から60%とする
  2. 材料リサイクル率を重量比で25%から45%とする
  3. 容器包装材料ごとのリサイクル率を重量比で最低でも15%とする

2001年にはさらなるリサイクル率向上を目指して改正の審議が行われたものの、加盟国間での合意形成が難航し、2004年2月にようやく合意に至った。こうして制定された改正指令 2004/12/EC では、2008年末 (前述の3ヶ国は2011年末)までに以下の目標を達成することと定められた。

  1. サーマルリサイクルを含む容器包装廃棄物全体のリサイクル率を重量比で最低60%とする
  2. 材料リサイクル率を重量比で55%から80%とする
  3. 容器包装材料ごとに、材料リサイクル率を重量比で下記の通りとする
  • 廃ガラス:60%
  • 古紙・段ボール:60%
  • スチール:50%
  • 廃プラスチック:22.5% (サーマルリサイクルを除き、材料リサイクルおよびケミカルリサイクルにて達成)
  • 廃木材:15%

同年5月に新規加盟した10ヶ国については加盟交渉の時点で 94/62/EC の目標達成が求められていたが、ほとんどの国で達成困難だったことから期限が猶予されることになり、リサイクル率を以下の二段階で達成すればよいこととされた[1]

国名 第一段階 (94/62/EC相当) 第二段階
(2004/12/EC相当)
全体リサイクル率
50-60%
材料リサイクル率
25-45%
ガラス
15%

15%
金属
15%
プラスチック
15%
キプロス 2005年末 2005年末 2004年5月 2005年末 2004年5月 2005年末 2012年
チェコ 2005年末 2004年5年 2004年5月 2004年5年 2004年5月 2005年末 2012年
エストニア 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2012年
ハンガリー 2005年末 2004年5月 2004年末 2004年5月 2004年5月 2005年末 2012年
ラトビア 2007年末 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2007年末 2015年
リトアニア 2006年末 2004年末 2004年5月 2004年5月 2005年末 2004年末 2012年
マルタ 2009年末 2005年末 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2009年末 2013年
ポーランド 2007年末 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2005年末 2005年末 2014年
スロバキア 2007年末 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2007年末 2004年5月 2012年
スロベニア 2007年末 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2004年5月 2007年末 2012年

関連項目

参考文献

  1. ^ 容器包装廃棄物”. 経済産業省. 2019年5月29日閲覧。

外部リンク

Packaging and Packaging Waste (概要)





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