飛鳥・奈良時代以前とは? わかりやすく解説

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飛鳥・奈良時代以前

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 09:59 UTC 版)

鎌倉」の記事における「飛鳥・奈良時代以前」の解説

発掘調査など、主に考古学分野研究成果通じてその実像に迫る試みが行われている。 鎌倉市内には多く遺跡埋蔵文化財包蔵地)があり(特に鎌倉中心部はほぼ全域遺跡エリアとなっている)、旧石器時代縄文時代弥生時代古墳時代遺跡発見されているが、旧石器縄文時代遺跡(東正院遺跡玉縄城遺跡・粟船山遺跡など)は、主に関谷玉縄大船地区などの市域北西部分布し柏尾川流域台地上を中心に人々住み始めたことが解っている。 弥生時代に入ると、縄文時代引き続き市域北西部柏尾川水系丘陵地台地上に集落遺跡分布見られるが、弥生時代中期後半からは水稲耕作の場を求めて鎌倉中心部である滑川沖積低地部にも人々進出し低地北側滑川上流)の大倉幕府周辺遺跡群に竪穴住居群(集落跡)が現れ弥生時代末頃には由比ヶ浜沿岸海岸砂丘帯に位置する由比ヶ浜南遺跡長谷小路周辺遺跡などでも弥生時代の集落営まれるうになる古墳時代末(6世紀頃)になると、鎌倉から三浦半島にかけては『古事記』見える「鎌倉別(かまくらわけ)」という古代豪族勢力圏であった考えられており、横穴墓群市内丘陵地帯多く形成された。鎌倉市から隣の横浜市栄区あたりまで存在している横穴墓遺跡中には特徴的な形をした玄室を持つものがあり、旧鎌倉郡に分布しているとして「鎌倉型横穴墓」(鍛冶ヶ谷式横穴墓)と呼ぶ事がある。 また海岸砂丘帯の長谷小路周辺遺跡では、横須賀市などの海辺で見られる箱式石棺墓発見されており、由比ヶ浜一帯海洋民集団が活動していたと推定されている。 奈良時代律令体制下では、鎌倉相模国鎌倉郡郡衙郡役所)が置かれ行政の中心となった現在の御成小学校中心とする今小路西遺跡では、整然と建ち並ぶ大型掘立柱建物跡検出され納めた租税書き付けた天平5年733年)」銘の木簡出土したことから、鎌倉郡衙跡であることが判明した。 現在市内には、杉本寺長谷寺甘縄神明神社のように創建奈良時代伝え寺社存在するが、実際に今小路西遺跡(旧・千葉遺跡)や若宮大路周辺遺跡群(旧・千葉地東遺跡)では古代瓦が出土しており、古代寺院千葉廃寺)が存在していたことを示唆している。 また、万葉集にも登場し三浦半島相模国)から海路通じて房総半島下総国)へ向かう古代東海道通っていた。由比ヶ浜由比ガ浜中世集団墓地遺跡では、漁労具を伴う奈良・平安時代集落遺跡や、祭祀用いられ卜骨出土しており、古墳時代続き古代においても沿岸部では海と関わる人々の生活続けられていた。 鎌倉は、比較古くから人々居住して古代には郡衙置かれ古東海道中間地点として伊豆半島房総半島を繋ぐ海上交通物流要衝考えらている。 また、鶴岡八幡宮敷地に関しても、1982年昭和57年)の発掘調査土葬遺骨寺院の遺構思われるものが発見されている。福島金治は『阿娑縛抄』第百十四妙見部」に引用されている仁平3年1153年8月9日付の「妙見菩薩注進状」の中で、聖昭が鳥羽法皇藤原忠通諮問に対して国内妙見菩薩信仰拠点として比叡山北谷妙見堂並んで挙げている「鎌倉生源寺」がその該当寺院であった可能性指摘している。生源寺廃仏毀釈によって廃され松源寺岩窟不動尊の東にあった)の前身推測されており、事実とすれば鶴岡八幡宮建設時移転をしたことになる。福島頼朝以前鎌倉地域江ノ島含める)が天台宗重要な拠点であった可能性指摘した上で『吾妻鏡』表現を「武家政権誕生意図した説話表現」で、これはそのまま徳川家康江戸入城時の逸話にも転用されている可能性があるとしている。 なお、蘇我入鹿打倒祈願するために常陸国鹿島神宮訪れた藤原鎌足が、帰途霊夢によって鎌を埋めた土地であることから「鎌倉」と命名されたとする伝説がある。これは鎌足末裔である藤原頼経将軍地位就いた鎌倉時代中期以後成立した伝説とみられ、史実ではないが、中世から近世にかけて多く地誌採録されて広く信じられていた。 平安時代末期には平直方居館構え平忠常の乱鎮圧源頼信委ねて以来河内源氏ゆかりの地となった。『陸奥話記』などの軍記物語には頼信息子である源頼義武勇にほれ込んだ平直方が頼義を娘婿迎えて鎌倉譲った伝えている。歴史学者川合康は、頼信父子直方京都本拠とする軍事貴族であり、直方京都において頼義を娘婿迎えた後に相模守に任じられた頼義のために鎌倉にあった所領譲ったではないか推測している。 また長谷寺甘縄神社御霊神社、星井寺、元八幡宮荏柄天神社もしくはその前身創建されたと縁起などに基づき考えられている。

※この「飛鳥・奈良時代以前」の解説は、「鎌倉」の解説の一部です。
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