夜間に十分睡眠をとっているはずなのに、日中に強い眠気が出現し、居眠りしてしまうなど、日中に目覚めていられなくなる場合は病的な眠気があると考えられ、このような状態を過眠といいます。長期間にわたって睡眠不足が貯まっている場合にも、このような状態がみられますが、十分な睡眠を確保すると自然に眠気がとれます。
健康な人でも、午後の早い時間帯には体内時計の働きにより眠気が出てきますが、意志の力によって目覚めていることができます。 しかし、いくらがんばっても目覚めていられない場合は、病的な眠気と考えられます。このような病的な眠気があると、学業や仕事の能率が落ちるだけでなく、「いい加減な人」と社会的な評価が悪くなったり、居眠り運転事故を起こしたり、転落、転倒などの事故に巻き込まれやすくなります。また、職業運転手や、大型機械オペレーター、組織のトップなどでは操作ミス、判断ミスにより大事故や大損失の原因となります。
過眠があることによって、学業不振や、就業困難などの影響があるだけでなく、生活習慣病を悪化させるため、すぐに治療が必要な睡眠時無呼吸症候群などの病気が隠れていることがあるので、専門機関での検査・治療が必要です。
過眠(かみん)
過眠
【英】:hyersomnia
過眠症
(過眠 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/10 01:22 UTC 版)
過眠症(かみんしょう、英:hypersomnia)とは、睡眠が多いがそれでも眠いという状態であり、そのことが著しい苦痛あるいは機能の障害をもたらしている睡眠障害である。持続しているものであり、当人が正常な生活を保つために必要な睡眠時間を確保できない睡眠不足とは異なる[1]。DSM-5『DSM第5版』では、過眠障害(かみんしょうがい、英:Hypersomnolence Disorder)である。
- ^ a b c d e f g h i アレン・フランセス 2014, pp. 191–192.
- ^ DSM-IV-TR §原発性過眠症-睡眠障害国際分類との関連
- ^ a b c DSM-IV-TR §物質誘発性睡眠障害-特定の物質
- ^ 過眠症の症状についての誤解(日本過眠症患者協会)
- ^ a b c d e f National Institute of Neurological Disorders and Stroke (2008年6月). “NINDS Hypersomnia Information Page”. 2009年8月25日閲覧。
- ^ a b 本多真 (2015). “過眠症”. 睡眠医療 9: 413-418.
- ^ a b 本多真 (2015). “過眠症の診断と治療”. 臨牀と研究 92 (9): 1129-1134.
- ^ 巻末資料『安浦町史 通史編』p1065、安浦町史編さん委員会編、2004年3月31日発行
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