貝塚バレエ団関係者
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「舞姫 テレプシコーラ」の記事における「貝塚バレエ団関係者」の解説
金子 千恵子のバレエ教室に本部から派遣されてきた講師。まだ若く長身の女性で、現役の団員だが教える方が好きらしい。鳥山に叱られたり、昔を一緒に回想する場面が見られる事から、かつて鳥山の生徒だったようだ。六花の音感の良さやイメージ力の豊かさに早くから気付いていた。自らもメンタルの弱さからダンサーとして大成できなかったこともあり、何かと六花に肩入れしてしまう。「選ばれた人が踊るのがバレエ」という考えのもと娘達に対しても厳しい千恵子とは対照的に、「一部の才能ある人間だけがバレエを踊っているわけではない」と考えて誰にでも優しく指導するため、子供や大人の初心者クラスでは評判が良いが、本格的なダンサーを目指す生徒の指導には力不足だと自覚している。篠原家に関わる機会が多く、いつしか家族同然の存在に。貝塚の団員の男性ダンサー(くるみ割り人形のハレーキン役)と交際中。 第2部では、かねてより交際していたハレーキン役の男性と結婚、長女を出産する。夫の名前は不明。 貝塚(かいづか) 貝塚バレエ団団長。優しい初老の女性。優秀なバレエダンサーの育成に使命感を持って取り組んでいる。将来のスター候補と誰もが認める水樹・茜・大地らだけでなく、六花の才能も高く買っている。国からの援助があるわけではない日本でバレエ団を運営していくのには相当な苦労もあるようだ。須藤美智子の存在をかろうじて知る世代の人だが、断片的な事しか知らず、実際に踊りを見たのも一度だけだが、その一度が忘れられなかったという。 五嶋 寛子 本部の講師。金子と同期の、矜持の高い美人でかなりのテクニシャン。以前は日本国外のバレエ団に所属していたが、良い条件で契約できなかったため貝塚に戻り、最新のバレエ教授法を導入する。同時通訳が出来るほど語学にも長け、団に派遣されて日本国外の教室で教える事もしばしばある。生徒には厳しく、技術面の指導は優秀。だが生徒の精神面に関しては問題指導者で、貝塚に何かと気にかけられている篠原姉妹を快く思わない(特に六花に対しては「甘ったれは嫌い」と貶す)一方で茜を贔屓し、ひとみの摂食障害のきっかけを作っておきながらケアを面倒臭がったり、何かトラブルが起きても自己保身優先。(お気に入りの)教え子がコンクールで優秀な成績を収めること=指導者としての自分への評価、と考えている節もある。しかし技術面での指導は群を抜いて秀でているのは事実であり、歯に衣着せぬ物言いで、他の指導者が生徒に言いにくい事もズケズケ言ってくれる有難い存在でもある。 第2部では、結婚して登場(相手は不明)。茜のローザンヌ初挑戦が失敗に終り、結婚生活にかまけていて指導が疎かになったせいだとまで陰口を叩かれるが、二度目の挑戦に際し、全面的なサポートをし審査を通過させた。ローザンヌへ付き添う予定だったが、妊娠が発覚し急遽変更された。ただし、レッスンは続けている。 富樫 コンクールの審査員も務める偉い先生らしい。長身の壮年男性で、ダンサーとしては第一線を退いたようだが、今もくるみ割り人形のドロッセルマイヤー役などを演じる。六花をコンクールで見出して以来気にかけており、彼女の振り付けの才能を見抜いてからは尚更彼女を目にかけている。また、くるみ割り人形でのクララ役に六花に推したのは彼である。その期待は、六花が姉を亡くしたショックで踊れなくなった時期にも失われなかった。また、妻・礼子もバレリーナで、教室を開いている。第2部では、六花のローザンヌ映像審査のコンテンポラリー作品は六花自作の小作品で応募するよう薦めるという大英断をする。 鳥山 征一 本部の講師で振付けも手がける。日本国外のコンクールで賞を獲った草分け。日本国外時代、低い身長の為実力はあってもいい役を踊れなかったのが積年のコンプレックス。主にボーイズクラスを指導し、熱いレッスンを行っているが、これから世界に羽ばたかせるべき生徒たちに自分と同じ思いはさせまいと、彼らの身体的成長を阻害しないよう常に配慮している。いつもバンダナをしている為、現在の髪型は不明。六花の技術面やメンタル面の脆さを不安視しつつも、その天性の存在感は早くから認めており、「六花も拓人ももっと強気になれ」と叱咤する。 佐藤 詩織 貝塚の元プリマ。群馬県に支部を構えるバレエ教師で、くるみ割り人形では2年続けてクララの母を演じる。結婚したため本名は池永だが、旧姓のままで活動している。そのため大地の母親と間違われやすいが、本当は拓人の母親。優秀な教え子の大地に多大な期待をかける。一方、息子の拓人には本人の気まぐれな性格を考えあまり多くを期待していなかったが、拓人が本気でバレエに打ち込むようになったのが内心嬉しくてたまらない様子(拓人にはそれが最大のプレッシャーだが)。 よし子先生 貝塚本部のバレエピアニスト。埼玉支部(=篠原家)にも時折顔を出していたこともあり、本部における六花の精神的支えになった。よく六花の相談に乗っている。何故かバレエダンサーの身体的問題の最新事情にも詳しく、ひとみのダイエットに関して五嶋に助言をしたりしている。 渡辺先生 ロシア留学経験もある貝塚団員のベテラン男性ダンサー。それほど上背はないが技術は確かで、「くるみ割り人形の王子」役で千花・六花とも組む。 菅野 第2部より登場。六花・茜の付き添いでローザンヌへ行く先生。いつもは五嶋の付き添いで個人手配で渡航するが、五嶋の妊娠が発覚し急遽代理に。フランス語に自信がないためコンクール専門ツアーでの渡航になったが、千恵子の心配をいち早く察知し、何かと気が回り、頼りになる先生。
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