視聴率の推移と番組の「ゴール」
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「はなまるマーケット」の記事における「視聴率の推移と番組の「ゴール」」の解説
開始当時午前中のワイドショーは『モーニングEye』同様、芸能ニュースや事件をメインに扱っており、生活情報に焦点を当てる番組は異例だった。本番組は当初視聴率3%台の日も珍しくなかった。だが、1997年に入ると6%台を記録するようになり、徐々に波に乗っていく。あちこちに時事・芸能中心のワイドショーが並ぶ中での「生活情報番組」という番組カラーもあって、長らく7 - 8%台をキープするようになる。 1998年5月26日、民放他局の各ワイドショーが前日に電撃挙式をした松田聖子を大々的に取り上げる中、本番組が節電をテーマに放送すると、当時歴代最高の11.1%を叩き出し、日本テレビ『ルックルックこんにちは』10.5%、テレビ朝日『スーパーモーニング』8.4%、フジテレビ『ナイスデイ』6.6%と、他局を抑え同時間帯1位を記録。聖子のニュースバリューが下がっていたわけではなく、前日の午後のワイドショーでは視聴率が倍増しており、26日の朝のワイドショーも前週に比べ、数字が上がっていた。前日から、どのチャンネルでも同じような内容を取り上げていたため、本番組の需要が増したと見られる。その後も安定した視聴率を記録していった。 不況の実感が増し、日本に閉塞感が漂い始めた1990年代後半から2000年代にかけて、お得な情報を届け、暖かい雰囲気のある本番組は時代にマッチした。本番組の成功によって、他局のワイドショーは芸能や事件だけでなく、生活情報なども幅広く取り上げるようになった。 2003年頃からしばらく視聴率が低調傾向にあったが、2005年春に開始した前座番組『みのもんたの朝ズバッ!』が一時期視聴率好調に転じたことにより、こちらの視聴率も復調となっていた。 しかし2010年代に入ってからは5%以下を記録するなど低迷していた。2010年春にNHKが総合テレビで『生活ほっとモーニング』をリニューアルして開始した『あさイチ』に視聴者を奪われたことが背景にあるほか、他の民放各局が放送するワイドショーに対しても苦戦を強いられるようにもなった。 これらの事情などから番組の終了が決定し、2013年11月6日放送のオープニングにて岡江と薬丸から「番組がゴールを迎える」という表現を用いた上で、2014年3月28日の放送をもって終了することが発表された。 薬丸は『週刊文春』(2013年11月14日号)の直撃取材で番組終了を知らされ、その場で「50歳までやりたかった」とショックを隠しきれない様子で語った。なお、薬丸は同年3月31日より同時間帯にテレビ東京(一部時間帯のみBSジャパン〈現:BSテレ東〉でも放送)で生放送される同様の生活情報番組『生活情報マーケット なないろ日和!』の司会に就任し、TBSテレビの番組では『トコトン掘り下げ隊!生き物にサンキュー!!』(2014年5月7日 - 2018年9月19日、水曜19:00 - )のレギュラーに起用された。 一方で芸能記者が「岡江が当時1人暮らしをしていた高齢の母親の介護をするため、拘束時間の長い『はなまる』を続けることは難しいと判断し、降板を希望、薬丸は『2人でやってきた番組なのだから、岡江さんが辞めるのなら続ける意味がない』とスタッフに伝え、話し合いを経て番組終了が決まった」とも話している。 2013年11月27日に行われたTBSテレビの定例会見で社長の石原俊爾は「私が編成現場にいた時にスタートしたので思い入れがある。17年間貢献して頂いた。長い間活躍してくれた出演者、制作スタッフに感謝したい」と述べ、番組終了を惜しんだ。編成局長の佐々木卓は終了理由について「今年度に入ってから視聴率が若干低迷していた。出演者や視聴者に感謝を込め、堂々と番組の区切りを付けられるタイミングを総合的に勘案して決めた」と説明した。 最終回は、番組開始時からの名場面を振り返る特別版として放送された。そして、エンディングでは番組を支えた共演者・スタッフが集まり、岡江・薬丸がレッドカーペットの上を歩きゴールテープを切った。その後、番組から花束を贈呈された薬丸と岡江がそれぞれ感謝のコメントを述べ、通算17年半・全4471回の歴史に終止符を打った。 同年3月31日からは後継番組として、国分太一(TOKIO)が総合司会を務める『いっぷく!』が放送開始。同日に終了した前座番組『朝ズバッ!』の後継番組『あさチャン!』の放送終了時刻が8:00になるのに合わせ、『いっぷく!』の開始時刻は、本番組より30分早い8:00 となる。また、生活情報・ゲストトークに加え、芸能・時事・スポーツ関連のニュースも扱われる。このような編成の背景には、同時間帯で高視聴率を維持しているNHK総合テレビ『連続テレビ小説』・『あさイチ』および、8:00から放送を開始している民放他局のワイドショーへの対策などが挙げられている。 本番組から生活情報番組路線を引き継いだ『いっぷく!』は視聴率低迷に伴い2015年3月27日をもって1年で終了し、その後を受けた『ビビット』→『グッとラック!』では再びワイドショーとして放送された。しかし、ワイドショー路線復活後も低視聴率が続いたため、2021年春の『グッとラック!』終了後、本番組をモデルとした新生活情報番組『ラヴィット!』に切り替えた。 番組終了から6年あまりが経った2020年4月3日、岡江が新型コロナウイルス(COVID-19)に感染し、同月23日に死去(63歳没)。訃報が公表された直後の『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』(CBC制作)『Nスタ』『news23』の各番組、翌24日の『あさチャン!』と当番組の時間帯で当時放送されていた『グッとラック!』や同月25日の『新・情報7daysニュースキャスター』、同月26日の『アッコにおまかせ!』で岡江の訃報を報じた際には、当番組でのハプニングや番組初回のオープニングを本番開始30秒前から流し、最終回のエンディングにおける岡江のコメントの場面も放送された。なお、初回のオープニングに関しては他局の情報番組にも提供された。その後も石川は「岡江を17年半もこの番組に付き合わせたことは、本当に良かったのか?」との疑問を抱き続けている。
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