研究チーム関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 03:59 UTC 版)
中田 二郎(なかた じろう) 声 - 堀勝之祐 コウガの前に現れた謎の男で、コウガがヒーローになる手助けをしたいと申し出る。その正体はプレイヤーの生みの親。元々は大学教授だったが、息子の一郎がひき逃げで植物状態に陥ってからは人の世に失望し、完成が「人類の終焉」を意味するN・E・Tプロジェクトに喜んで参加した。N・E・Tチーム時代に「異胞共有による安定」により生み出した生物が加部の目に留まり、プレイヤープロジェクトとして分離独立した新たな研究チームを任される。しかし金儲けの見世物というプレイヤープロジェクトの目的を知り、加部に口答えしたがために、研究所に一郎の遺体と共に閉じ込められ抹殺されかける。プレイヤーの技術によって一郎を蘇生させ、その代償として自身は「命のクスリ」が必要な老化の激しい体となる。しかしこの体は水だけで生命を維持出来るというメリットも持ち合わせ、結果としてこのために研究所に監禁された状態でも生き延びることが可能となった。その後、アマギへの復讐心を募らせながら研究所で約16年を過ごし、加藤(早見)達に救出されてからはコウガを利用し清造を始めとしたアマギに復讐を果たすべく、彼らを共謀して中田二郎事件を起こす。 コウガを自分にとって都合の良い「冷徹なヒーロー」に教育し、復讐の手駒とするべく何人もの少女の命を弄びながらコウガを心身共に追い詰めていく。しかしコウガが「冷徹」という正義を否定し、自身の正義を貫き続けた為、巻き込んだ少女達を茉柚以外の全員を惨殺。満身創痍のコウガに自身の素性と目的を語るが、実際は早見達に利用されていただけであり、現れた田坂に撃たれる。一郎の手による研究所崩壊の際に、誰も生きて返さないとして茉柚と田坂を撃つ(茉柚はコウガのプロテクターを着ていたため助かる)が、一郎に蟲を付けられて自分の手で一郎を射殺してしまう。そのまま銃創と老化によって倒れ、「人の心を失った人でなし」としての死を待ち望むが、死に際の一郎に「おとうさん」と呼ばれた事で皮肉にも最期の瞬間に人の心を思い出し、「あまりにも残酷だ」と嘆きながら息を引き取った。 アニメ版ではコウガの中学時代ではなく高校時代に接触。灰谷や早見と共謀し、アルファスプロジェクトと並行してコウガに「テスト」を課す。また、平穏に暮らしたいというエボルに「情けない」と言い放ったり、アマギへの敵愾心をマスターに窘められる場面も見受けられた。最期は逆上したコウガに一郎を射殺された事で動揺した所を容赦なく撃たれ、コウガの変貌ぶりに笑みを浮かべて絶命した。 中田 一郎(なかた いちろう) 声 - 南央美 二郎の息子で、帽子を深く被って顔を隠しながら二郎と行動を共にしている少年。蟲を憑けることで人を操ることができ、その人の心が読める。また、テレパシーも使える。幼少時にひき逃げに遭いずっと植物状態だったが、二郎と共に研究所に閉じ込められた際に生命維持装置を外され死亡。その後二郎の手により補足体によって命を補い蘇生したが、心を持たずただ生きているだけの存在となっていた。田坂達の手によって救出された際に日光を浴び、補足体を出現させ人外の姿に。ただしそのおかげで脳が活性化され人らしさを取り戻す。プレイヤー的な面もあるが、偽造人間ではなく人間をベースとしているため、人間とプレイヤーの中間と考えるのが妥当と思われる。 二郎の指示によって多くの無関係の人間(主にコウガのファンの少女達)を操り殺してきたが、操った多くの人間の心を読んだ経験とコウガの行動から心を理解する。このためコウガの行動の正しさと自分の今までの行動の間違いに気付き、乱交パーティーの最後の生き残りであった茉柚を助けて研究所を崩壊させる。その途中で田坂に撃たれるが致命傷には至らず、蟲を使ってコウガと茉柚の脱出を促した。最期は自分自身の存在を消すべく二郎に蟲を付けて自らを撃たせ、死亡する。コウガ曰く「純粋で罪も無い命」。 後に早見によって彼のクローンが生み出され、これを媒体としてコウガのアルファススーツの強化へ繋がった。 アニメ版ではコウガの正義を好きとは言っていたが協力する事は無く、二郎共々コウガに射殺される。 霧島 零允(きりしま れいじ) N・E・Tプロジェクトの中心人物で、神崎と共に偽造人間を生みだした天才科学者。また、ZETを生み出したシステムも彼によって作られた物であることからZ・E・Tプロジェクトにも深く関わっている者と思われる。光鎧曰く、ジンが生み出された偽造人間の形成システムを再現するデータを記憶している唯一の人物。プレイヤーの襲撃による研究所の崩壊の際に行方不明になったと思われていたが、実際はマスターや清造に保護されており、マスター以外は知らない場所で今も尚N・E・Tの研究を続けていると言う。光鎧の発言によると、プレイヤーに意志を持たせる事が出来るのは霧島以外に存在せず、彼らの進化も自然発生したものではなく霧島による人為的なものであったことが示唆されている。第一幕では名前だけの登場。 杉田(すぎた) 声 - 伊藤栄次 霧島・神崎を失った後の研究チームの中心人物。光鎧によって新たなZETの製造を指示されていたが、天才である霧島・神崎には及ばず、生み出せたのは理性が無く寿命も短い偽物だけだった。その為、本物のZETを探すように光鎧に進言していた。最期は研究所を襲撃したカメレオン男によって殺害される。 アニメ版ではジンのコピーの攻撃から光鎧を庇って致命傷を負い、「完全体になったジンを見てみたかった」と言い残して死亡した。 岸本 浩(きしもと ひろ) 杉田と共に霧島・神崎を失った研究チームでの研究を続ける科学者で、脳内の記憶を読み込む装置「ブレインスキャナー」の開発者。プレイヤーの研究所襲撃の際には一時はジン達と合流するも、カメレオン男に黒服Bを人質に取られた事でやむなく神崎の頭部の保存倉庫のロックを外させられ、その後殺害された。 殺害される7年前までは大学教授であり、光鎧によってスカウトされた事でプロジェクトに参加していた。研究の完成まで外界との接触を断たれる仕事であり、婚約者の早苗とも引き離されてしまったが、本人はそれを「人類の未来がかかっているから」と了承していたと言う。 芝木(しばき) かつて神崎の助手をしていた研究者。プレイヤーによる研究所襲撃の際に拉致され、そこで言われるがままに研究をする日々を送っていた。長い年月をそうして過ごすうちにいつしか自身もその生活に馴染んでいたが、灰谷にエボルの真の目的を聞かされ、それを伝えるためにメイを連れて逃走してきた。ジンが完全なZETに覚醒する方法も知っていたが、それを話す前にジンのコピーに自殺に見せ掛けて殺害される。しかし亡骸をブレインスキャナーに掛けたことで情報を引き出すことには成功した。
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