プレイヤープロジェクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 03:59 UTC 版)
「ZETMAN」の記事における「プレイヤープロジェクト」の解説
加部の提案により、二郎を中心としてN・E・Tプロジェクトから独立させられたプロジェクト。N・E・Tの目的から外れ、金儲けのための「おもちゃ」としての生命創造を目的とする。 プレイヤー N・E・Tプロジェクトの資金源として、ごく一部の富裕層を対象とした見せ物(闘技場におけるプレイヤー同士の殺し合い)のために造られた人造生物達のこと。 二郎の考案した「異胞共有による安定」に基づき、補足体によって「裏側」を満たし偽造人間を安定させたもの。成功体であれば97分でのメルトダウンは防げるが、人間の3倍の早さで成長(=老化)するため寿命が短い。この老化の早さは「命のクスリ」によって解消される。 初期の個体の容貌は補足体によって裏返った際の形態で決まり制御することは出来なかったが、第二世代以降においては偽造人間の容姿形成システムを引き継いだ方法によって制作者の意匠の反映も可能となる。 20年ほど前に闘技場より13体が逃亡。客は全員殺され、研究員も何人かが拉致された。その後量産用のプラントなどを襲撃して不完全体などを連れ出し、さらには今なお増えている可能性もあり、現在のどれほどの数が存在しているかは不明。逃亡者達は、エボルとして人間界にとけ込み人間の振りをして暮らしている。長年騒ぎを起こすこともなかったが、1章の頃から裏返って殺人などを起こすものが現れ始めた。 成長抑制剤 / 命のクスリ 老化の早いプレイヤー達が生命を維持するために必要な薬。バー・エボルにおいて入手可能。一郎蘇生の際に二郎もこの薬が必要な体となっている。すっかり老け込んでいた二郎が、この薬によって若返っていることから、正確には老化を抑制するというよりも、進みすぎた老化を逆行させる効果を持つ。 補足体(ほそくたい) 偽造人間からプレイヤーを造る際に、その器の容量を満たすために利用する人間以外の中身のこと。初期の物は動物などからDNAを採取し製造していたが、のちに偽造人間の容姿形成システムを応用した物が実用化される。 裏側(うらがわ) プレイヤーの普段表には出てこない性質。補足体によって補われる部分なので、文脈によっては補足体とほぼ同義になる。 裏返る(うらがえる) / 目醒める(めざめる) 「裏側」が表に現れることを「裏返る」もしくは「目醒める」と表現する。裏返ると人間以外の性質が表に出てくるため、文字通り人外のモンスターへと変身し、理性を失い興奮状態に陥る。このため暴走し猟奇殺人などを起こすことから、エボルでは裏返ることを禁止しており、裏返った者は掃除人によって始末される。自分を抑えられず裏返った者は組織からは「欠陥品(ディフェクター)」と呼ばれる。 エボル 逃亡したプレイヤー達の自称。及び、組織の通称。人間の愛を否定する意味で(「LOVE」を反対から読むと「EVOL」)エボルと名乗るようになった。バー・エボルが溜まり場となっている。その出自によって3世代に分けられ、N・E・Tプロジェクトの資金源として作られたプレイヤーが第1世代 (G1)、特殊能力を使えるように作り出された者が第2世代 (G2)、現行のシステムで生み出された最新の者が第3世代 (G3) となる。また、最初に闘技場から脱出したG1の13人は「伝説の13人」と呼ばれている。組織の方針により人間にとけこみ平和に暮らしているが、人間との対立を望むものも存在する。 プレイヤーと呼ばれる事を非常に嫌い、エボル同士ではプレイヤーという言葉が侮蔑の言葉になっている。ただし闘技場でプレイヤーとして闘っていた"G1"の中には自らプレイヤーを名乗る者もいる。 上述の通り、第2世代からは制作者の意匠の反映も可能となった為、ベースとなった動物に更にモンスター的な特徴を加えたデザインが目立っている。第3世代ではシステムの進化に伴い、アニメチックなものや天使、悪魔と言った現実離れしたデザインも可能となった。 組織としての発祥は17年前。当時はマスターともう1体のプレイヤー、そして拉致した数人の科学者のみでまだ組織として確立していなかったが、時を経て現在では既に日本の中枢にまで深く根を伸ばすほどに拡大している。頂点には始祖であるマスターが君臨。当初は灰谷と陰禅がNo.2の幹部としてその下に就いていると思われていたが、実際はマスター以外の伝説の13人が最高幹部を務めている。 闘技場(とうぎじょう) アマギによって作られた、プレイヤー同士の殺し合いを見物するための施設。秘密を厳守するため選ばれた者のみが高額な入場料を払って初めて入場することを許された。単に殺し合いを見物する他、プレイヤーの勝敗に対する賭博も行われ、莫大な金を積むことによってオーナーとしてプレイヤーを所有することも出来た。プレイヤーの脱走時に見学者は全員死亡。以降はエボルのアジトとして使われている。 暴きの輪(あばきのわ) プレイヤーを裏返させる力を持つ輪のこと。装置として闘技場に設置されていた他、ジンの左手にも存在。 魔法のクスリ 灰谷が「プレイヤーの体を溶解させる掃除人の分泌液の効果を、無効にする薬」と嘘を吹き込み、磯野兄弟に与えた物。実際は何の効果もない。 抑制の指輪 マスターの細胞から作り出された指輪。マスターの持つ「裏返りを抑制する力」を同様に有しており、プレイヤーがこれを填めている限り、例え暴きの輪に晒されようが決して裏返る事は無い。灰谷によると逆にジンが填める事によって暴きの輪の発動を抑える事が出来ると言う。 作中では灰谷がこの指輪によって裏返りを防いでいた。また、「伝説の13人」の一人が同じ指輪を填めて政界に潜り込んでおり、日本を裏からコントロールしている様子が伺える。
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