現代の気動車・高性能化とレールバスとは? わかりやすく解説

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現代の気動車・高性能化とレールバス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 01:32 UTC 版)

気動車」の記事における「現代の気動車・高性能化とレールバス」の解説

車体傾斜させることによりカーブ高速通過できる機能持った車体傾斜車両」は、かつてはエンジントルクの反作用車体エンジン回転方向反対方向に傾くことや、プロペラシャフト伸縮制約などから気動車では不可能と見られていた。だが、1989年試作車製作され、翌1990年より量産開始されJR四国2000系気動車によって、エンジンの2基搭載によるエンジントルクの反作用相殺や、スプラインに変わるボール伸縮機構採用によりそれらの問題克服した制御付き自然振り子式気動車最大傾斜角6度高性能気動車JR北海道キハ283系気動車実用化された。以降多く車体傾斜式の気動車各社営業投入され、曲線区間の多い非電化幹線での大幅な高速化寄与している。 また、JR東日本では、日本初営業用のハイブリッド気動車であるキハE200形開発し運行開始している。その後、当車両開発されシステムHB-E300系HB-E210系でも使用している。 また、キハ160系もITT導入に向けて試験走行が行われ、開発され技術取り入れた車両としてJR北海道キハ285系製作された。しかしJR北海道管内不祥事続発する中で「現状としては、『安全対策』と『新幹線開業準備』に限られた『人』『時間』『資金』等を優先的に投入する必要がある」と判断、「コストメンテナンス両面から過大な仕様であること」「速度上より安全対策優先すること」「従来形式での車両形式統一によって、予備共通化による全体両数抑制機器共通化によるメンテナンス性の向上が図られること」として、試作車落成直前2014年9月10日開発の中止発表された。 なお、2017年5月1日運行開始したクルーズトレインE001形EDC方式寝台車TRAIN SUITE 四季島))において、電化区間では架線集電非電化区間ではエンジン発電機電力モーター駆動する(かつての電気式気動車と同じ)という方式導入し2017年 - 2020年にかけて電気式気動車GV-E400系新潟秋田地区導入することが決まっており、JR北海道でも既存液体式気動車置き換える為にJR東日本導入される電気式気動車同型試作車量産先行車)を製作し走行試験等による冬期検証2年行った上で2019年平成31年)度以降量産車製造予定しGV-E400系極寒冷地対策考慮した変更加えたH100形気動車投入している。 一方第三セクター鉄道地方非電化私鉄、またJR各社では、従来国鉄気動車よりも小型軽量製造・運用コストの低い標準規格車両多く導入されている。これらについては「レールバス」と呼ばれることもある。富士重工業の「LE-Car・LE-DCシリーズ新潟鐵工所の「NDCシリーズ車両該当したが、1980年代から1990年代にかけて製造されバスのような外観車両1990年代後半以降廃れ、本来の鉄道車両的な構造へと回帰しつつある。 高性能レールバス出現すると、一部私鉄では電気鉄道ありながら気動車運用する方が低コスト判断し気動車運行転換する例も出現した。元々1920年代から1930年代にかけて、電化私鉄コスト対策からガソリンカー併用行った先駆例が複数存在するが、新型レールバス出現後の1980年代以降電化路線気動車化では、名古屋鉄道一部路線(現在は路線廃止)、近江鉄道(現在は電車運転)、くりはら田園鉄道(現在は路線廃止)、肥薩おれんじ鉄道えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインといった例がある。最もこれらの試みは、気動車ランニングコスト電車より高いことに加え(これには、国鉄JRのように車両やその部品まとまった単位発注できないという点も大きい)、電車気動車保守・整備必要な要員技能知識がほぼまったく異なること、追加地上設備も必要となるため、成功したとはいい難く名鉄近江では結局電車回帰し、その他はどの路線廃止か、廃止対象となりうる水準収支態となっている。 さらに現在では、道路と鉄道線路両方を走ることが可能な鉄道車両バス兼ね車両研究開発JR北海道などを中心に進んでいたが、JR北海道での開発中止により2017年2月時点では阿佐海岸鉄道のみが導入予定検討している。これについてはデュアル・モード・ビークル (DMV) を参照のこと。

※この「現代の気動車・高性能化とレールバス」の解説は、「気動車」の解説の一部です。
「現代の気動車・高性能化とレールバス」を含む「気動車」の記事については、「気動車」の概要を参照ください。

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