水上・水中特攻とは? わかりやすく解説

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水上・水中特攻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 08:16 UTC 版)

特別攻撃隊」の記事における「水上・水中特攻」の解説

フィリピンにどうにか到着した震洋300隻まで減っていたが、1944年12月23日コレヒドール島配置されていた第7震洋隊が、艇の整備途中燃料ガソリン引火しその後搭載爆雷爆発し火災が広まると、次々と震洋誘爆し、第7震洋隊他の75隻の震洋喪失し150名の震洋隊員事故死した。震洋エンジントラックエンジン強引に転用したもので、気化しガソリンによる爆発事故頻発しており、戦後1945年8月16日にも高知県香南市震洋基地爆発事故発生し111名が事故死している。リンガエン湾などで戦果挙げていた陸軍海上挺進戦隊対し海軍震洋事故アメリカ軍空襲艦砲射撃により、殆ど戦闘をしていないにも関わらず壊滅状態に陥っていた。 ようやく好機到来したのは1945年2月15日の夜で、バターン半島のマリビエルに部隊上陸させようとしたLST5隻が日没までに作業完了せず、次の高潮待って残り物資揚陸しようと海岸停泊しており、その護衛特攻対策部隊の上支援艇LCS5隻とともに残されることになった。コレヒドールの震洋隊司令官小山田正一少佐残った震洋50全部でこれを叩こう決め、全震洋出撃命じたLCSボフォース 40mm機関砲2連装3基とエリコンFF 20 mm 機関砲4基もしくはロケット発射機10基と大きさ排水量300トン前後)の割には重武装で、突進してくる震洋次々と撃破したが、数が多すぎたため接近許し、LCS5隻の内3隻を撃沈、1隻を擱座させ、生き残ったのはたった1隻だった。一矢報いたこの攻撃震洋全滅し残った搭乗員震洋隊員上陸してきたアメリカ軍陸上戦戦い玉砕した一方回天は、フィリピンアメリカ軍侵攻してくる前の1944年9月12日軍令部検討会で藤森康男中佐らの研究の結果として、大型潜水艦8隻(内2隻は予備回天32基によって、メジュロクェゼリンブラウン空母奇襲攻撃する計画がなされ、後に目標マーシャル諸島アドミラルティ諸島マリアナ諸島もしくはパラオ変更攻撃日も11月上旬となり、作戦名玄作戦決定した。しかしフィリピンアメリカ軍侵攻してくると、その迎撃のために大型潜水艦隊フィリピン送られ玄作戦参加兵力は第15潜水隊伊36潜、伊37潜、伊47潜の3隻の潜水艦12基の回天縮小された。 1944年11月7日第6艦隊司令官に就任していた三輪が自ら出撃回天隊員に対し訓示行った三輪黒木仁科らから人間魚雷提言があったときは否定的な意見述べていたが、皮肉にも回天初陣を見送る立場となり、その見送られる隊員中には事故死した黒木位牌抱いた仁科もいた。第一回回天部隊菊水隊命名された。目標伊36潜、伊47潜がウルシー環礁伊37潜がパラオコッソル水道であったが、伊37潜は回天射出前の1944年11月19日防潜網敷設艦ウィンターベリー(英語版)に発見され通報により駆け付けた2隻の護衛駆逐艦撃沈された。伊36潜、伊47潜は無事にウルシー到着し1944年11月20日早朝4時15分仁科艇が最初に出撃伊47搭載の4基は全基出撃したが、伊36潜の回天故障などで1基しか出撃できなかった。合計5基の回天の内1基が大型給油艦ミシシネワに命中した、ミシシネワは40ガロン航空ガソリン85,000バレル重油、9,000バレルディーゼル燃料3種類の燃料満載しており、燃料引火し大火災起こした横転沈没し150人以上の死傷者出した。 この攻撃は、安全なはずのウルシー震撼させ、当時ウルシー休養していた第38.3任務司令フレデリック・C・シャーマンは「我々は一日終日、そして次の日も、今にも爆発するかもしれない火薬庫の上座っている様なものだった。」感想述べているが、損失大型給油艦1隻のみであった。しかし日本軍ウルシー空母2隻、戦艦2隻、コッソル水道空母1隻を撃沈した戦果過大判定し、「回天はかくも絶大な威力をもっているのだから、さらに玄作戦二次三次続けるべきだ」というムード作り上げてしまった。そのためこの後も「菊水隊続け」と、「菊水隊」より大規模な大型潜水艦6隻、回天22基で「金剛隊」が編成され、「菊水隊」と同様にアメリカ軍泊地対す奇襲攻撃行ったが、歩兵揚陸艇1隻撃沈、 マザマ(弾薬輸送艦)(英語版)を大破、他輸送艦1隻を損傷戦果対し伊48潜を失っている。菊水隊攻撃アメリカ軍泊地防潜網などで厳重に防備されており、奇襲望めなくなっていることを海軍首脳部認識し回天作戦泊地停泊している艦船への攻撃から、侵攻してくるアメリカ軍艦隊洋上攻撃する戦術変更したアメリカ軍硫黄島侵攻し硫黄島の戦いが始まると、「千早隊」と「神武隊」の合計4隻の潜水艦回天作戦出撃したが、回天警戒のため編成されていた護衛空母アンツィオツラギ駆逐艦18隻の 対潜部隊に、「千早隊」の伊368潜、伊370潜が撃沈され、戦果もなかった。これまで回天作戦中の母艦潜水艦通常魚雷攻撃することを禁じられていたが、「神武隊」の伊58潜の橋本以行艦長が、目の前航行する敵艦攻撃する絶好機会逃したことから、海軍上層部回天作戦中の通常魚雷での攻撃許可求め意見書提出したところ認められた。このことが後の重巡洋艦インディアナポリス撃沈することに繋がったであった

※この「水上・水中特攻」の解説は、「特別攻撃隊」の解説の一部です。
「水上・水中特攻」を含む「特別攻撃隊」の記事については、「特別攻撃隊」の概要を参照ください。

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