東北女学校関係の人々
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二宮しづ 演 - 高橋ひとみ 東北女学校の先輩。北海道旭川市出身。成績優秀で学内で1番だといわれ、みどりからも「優しいお姉さん」と慕われる。りんとは同室である。 広い世界を知りたいと思って入学したものの、もともと日本人である自覚や愛国心が強い。そのため、学校の国語・漢文を削って英語を偏重する方針に不満を募らせ、校長への建白書を提出する。しかし主張は受け入れられず、授業をボイコットする。校長は主張に一定の理解を示したが、「力で訴える方法を受け入れるわけにはいかない。どんなに正しくても話し合いをせず、強硬手段で結果を得ようとするのは戦争を肯定することと同じである」と退学命令を下す。その後、松浪の献身により東京の名門である明和女学校へと転校してゆく。 明和女学校では憧れていた詩人・滝村東風の授業が受けられると喜んでいたが、その彼が自殺したことに強い衝撃を受ける。その後、自身も心中を図って食事を拒むようになり衰弱。見かねたくにによって、仙台に連れて帰られる。滝村とは文通をしており、その文面からプラトニックではあったが、既にお互い相思相愛であったことをりん達に悟らせる。そして、しづの朦朧とした意識の中でもしきりに滝村を慕う様子を見たりんは、自ら借金をして花嫁衣裳を縫い上げる。しかし、家族の到着を待つことなく夭逝。りんの花嫁衣裳も死に目には間に合わなかった。 里見なつ 演 - 吉宮君子 しづの同級生。山形の出身。模範生と評される。寄宿舎以外の場所では彼女と行動をともにしており、一緒に授業をボイコットする(松浪には「他の人を巻き込みたくない」と言っており、ただの身勝手で行動したわけではない)。東北女学校を辞めた場合は親から結婚させられることを嫌がっていたが、晴れてしづと同じ明和女学校への転校が決まる。 りんが一家で東京へ引っ越した際、実に5年ぶりに再会を果たす。しづが亡くなったのちも明和女学校で学び、そのまま助手として勤務していた。再会時、りんから就職の口利きを依頼されるも、厳しい旨を伝える。 松浪の帰国を知らせを受けてりんの家に姿を現し、みどりやくに達とも久しぶりに顔を合わせる。 水野節子→篠原節子 演 - 二谷友里恵 米沢の陸軍大佐の令嬢。母を幼い頃に亡くし、婆やが母代わりである。父親の元部下である少尉のいいなずけがおり、夫の海外駐在で恥をかかないためにも英語教育を重視する学校の姿勢や体制に従順である。東北女学校の同級生となり、寄宿舎ではりん・しづと同部屋になる。 1895年、いいなずけの篠原少尉(演 - 吉岡祐一)と無事に結婚。翌年に夫は昇進したため、大尉夫人となり、軍の婦人会にも所属している。大津波が発生したときには、強い正義感から女学校の救援隊に参加を申し出る。 浜田くに→くに・ジョンソン 演 - 菅原亜希代 東北女学校の同級生。実家は女学校の近くにあり、仙台藩の奉行職を務めていた家柄である。女学校の入学試験時に堂々と自己紹介し、りんを感心させる。クラスではしづたちを支持、かつ決められた結婚は嫌と考え、軍人家庭育ちの節子とは全く意見が合わなかった。しづたちのボイコットに賛同し、彼女達と共に明和女学校へ転校する。転校後は何事もなく学生生活を送っていたものの、しづが危篤に陥ったため、連れ立ってりんのもとへと慌ててやって来る。 後に東京・築地にできた貿易会社の支配人ジョンソンと結婚し、ジョンソンの家庭生活を新聞記者として取材しに訪れたりんと偶然再会する。 浜田義久 演 - 塚本信夫 くにの父。現在は県の役人を退職し、悠々自適な生活である。ボイコットに対する校長の心境は「泣いて馬謖を斬る」と慮り、なつを「恨んではならない」と諭す。 浜田のぶ 演 - 川口敦子 くにの母。ボイコットに対する校長の処分を「厳しい」と感じている。 田島ぎん 演 - 白川由美 東北女学校の教師(舎監)。貞淑過ぎる面があり、人前で足を見せる洋装には反対である。規律や作法にも厳しく、特に食事中のマナーに口うるさい。「規則を守ることで楽しい寄宿舎生活を送れる」と説く。語尾に特徴があり、よくみどりから物まねされている。 しづらの一連のボイコットについては「長屋の夫婦喧嘩」と評し、退学せずに校長へ謝罪するように説得する。ボイコットの件で寄宿舎で一人部屋になった節子に「(寂しかったら)私の部屋に泊まりますか?」と言うも「結構でございます!」と即答されていた。 長年にわたり独身で、教師になってからは外へ出ずにほとんど校内で過ごしており、イネからは「男を全く知らない」と陰口を叩かれていたが、1896年、5人の子持ちの校長の後妻となる縁談がまとまったために職を辞する。 梅沢先生 演 - 山谷初男 東北女学校の教師(鶴次の後任)。校外では柔らかい物腰で、何かと理由をつけては松浪家に押し掛ける。 家事が得意なようで、劇中では生徒に編み物を教えていた。 松浪のために作った服を持参したときに鶴次と顔を合わせると、急に「旅慣れしていない」などと文句をつけ、小競り合いを始める。 しづらのボイコットに対しては「上の言うことが聞けない劣等生」と考え、他の教師に報告せず黙殺、自身の親戚が開校する女学校への転校を押してつけ解決しようとしていたが、松浪も独自に動いていたことを聞かされ、不信感を抱いて「裏切られた」と発言し、陰謀の噂があることを告げる。 イネ 演 - 中村美代子 東北女学校の賄いさん。通称「おイネおばさん」。りんから母のように慕われる。りんのことは「よく働く」と褒めてくれ、本来は禁止されている食堂での予習を許す。 旅籠に口減らしのための奉公をしていたが、16歳で旅籠のせがれに手籠めにされた上理不尽に追い出され、川に入って死のうとしたところをキリスト教の教師に救われたため、しづらのボイコットには否定的であった。 横山 演 - 小池栄 教頭。生徒が学校へ逆らうことを快く思っていない。 岡田ウラ 演 - 岡谷章子 明治27年時点での生徒。クラスリーダーを務める。 安西しま 演 - 渡辺多美子 明治27年時点での生徒。 林ツネ 演 - 神末佳子 明治27年時点での生徒。 黒田菊子 演 - 名川忍 父の転任に伴って明和女学校から転入してきた。洋装で非常に丁寧な言葉遣いをする。しづら明和女学校に転入した3人の様子を話す。母共々、田島の「きぐごさん(=菊子さん)」との発音が気に入らない。 菊子の母 演 - 阪上和子
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