帝國金融関係の人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 00:44 UTC 版)
主人公である灰原と社長である金畑、顧問弁護士の悪徳を除き読売ジャイアンツの選手の苗字で統一されている。 灰原 達之(はいばら たつゆき) 主人公。勤めていた印刷会社(TVドラマでは焼肉屋)が倒産し、再就職先として金融業を志すが、過去に前の職場の社長の頼みで金融会社から借り入れしていた経験があったため、「まともな金融屋」には採用されなかった。しかし「これを最後の賭け」として面接に行った「株式会社帝國金融」で、追い込み(貸した金の取り立て)に遭遇し、成り行きから見学を兼ねて現場に同行することになる。そこで金を借りてしまった者の末路を見つつも「これほど本音で仕事する業種は他にない」と金融業を自分の天職に決め、大阪一の金融屋を目指す。初めは金融業にしては情に流され甘いところが見られたが、様々な葛藤や裏切りを経験し、図太い精神を身に付けていく。しかし、最後まで所々に残る「甘さ」も彼の持ち味となっている。作中にて関西出身(ただし本籍地は岡山県。実写ドラマ版では九州出身に変更されている)として描かれているが、関西弁を用いず、共通語で会話する唯一の主要キャラクターである。苗字の由来は、出身地の弓削町→久米南町で中華料理店「レストランはいばら」を経営していた担当編集者の高校時代の同級生の苗字。作中序盤で桑田と共に「関西一の金融屋になる」という誓いをしている。灰原が迷った時は桑田がそのことを口にして彼を立ち直らせるのが常道となっている。実写ドラマ版では焼肉店に勤めていたが、食事に来ていた帝国金融の金子、桑田から焼肉店が長く無いことを告げられている。 作中中盤ではマルチ商法の親ネズミこと枷木に出資し、彼を支援することでタイヤ会社ヒビワレックスから独立させもうけさせることで利益を得ようと考えるが、担保がないため金畑社長から断られ、それでも食い下がったので「ベンチャーに出資したければ自分でやれ」と厳しく説教されてしまう。「尊敬できる仕事相手がいた時は充実していた」「相手を破滅させるための仕事じゃない仕事ができたら自分の生きがいだと思う」と胸の内を朱美に語っている。 桑田 澄男(くわた すみお) 入社したての灰原の教育係を勤めた先輩のベテラン金融マン。作品中盤では灰原とよくコンビを組んでいた。出っ歯でパンチパーマに粗野な大阪弁、荒っぽい態度と見た目はヤクザそのもので、実際に声を掛けた女性にヤクザと誤解されて逃げられることもあった。灰原たち後輩への面倒見がよく、時にはひょうきんな所も見せる。しかし借金の回収のためには非情な事でも抵抗なくこなし、証拠が残らないような公文書偽造教唆をしたり、保証人の女性を業界用語で言う「風呂に沈め(ソープランドに売った)」たりする。相手が後輩でも容赦せず、灰原が失敗して詐欺に遭った時は、灰原にも責任を負わせるべく約束手形に裏書させたりした。そこまで厳しくする理由については「追い詰められたら玄人より素人のほうがえげつない真似をする」というもの。騙されて恋人の借金を背負わされた元ソープ嬢の交際相手がいる。ドラマ版での口癖は「最高裁判所の裁判長かて「そら払わなアカン!」ていいまっせ」。 元木(もとき) 帝国金融社員。坊主頭でこれまたヤクザのような外見である。するどい観察眼を持っている。またひょんなことからティッシュ配りのアルバイトをしていた灰原を目撃し、困窮した彼が会社の金に手をつけていると誤解された件では、「もし会社の金に手をつけているなら深みにはまらないうちに処理したほうが灰原のためだ」と内心考えながら何もしていないことを祈る一面も見せた。家族は妻と子供が二人。 高山(たかやま) 帝国金融のナンバー2で、部長。社員を直接仕切る管理職で、面倒見は良いが、よく怒鳴るなど厳しい面もある。桑田と同じくパンチパーマで、常に三白眼と、こちらもヤクザのようである。 吉村 定雄(よしむら さだお) 途中入社の新人だが年齢は灰原より上の30代。司法書士を目指しており、以前勤務していた法務事務所の倒産に伴い入社。大人しく几帳面で、法的書類の作成等で活躍。登場当初こそ怒鳴りつけられて落ち込むなど気の弱さが目立ったが、徐々に自分の役目を果たせるようになった。1人担当の仕事も描かれた。所帯持ちで、妻と2人の子がいる。当初、受験勉強のため週3回のパートタイマー勤務として入社した。ドラマ未登場。 金畑 金三(かねはた きんぞう) 帝国金融の社長。海千山千の大ベテランで広い人脈を持つ。性格は温厚だが、決して情に流されず常に社員をコントロールしている。また、ベンチャー企業への融資を提言し、やや身をわきまえぬ発言をしてしまった灰原に怒りをあらわにする場面があるが、その後灰原を自分の後継者でもあるかのように諭す場面もあった。よほどの大事でないと直接事態を解決するために登場しない。その中で数少ない出番ながらも、作中では全ての問題を如才なく解決し、豊富な人脈と強いカリスマ性を印象付けている。家族は妻と息子と娘。ドラマ版では金子高利(かねこ たかとし)という名前になっている。 悪徳 栄(あくとく さかえ) 帝国金融の顧問弁護士。自称ハーバード大学卒。金畑社長とは旧友で、帝国金融内でトラブルがあった際には必ず頼りにされている存在。報酬は暴利であるが、夜逃げしたテナントのビルオーナーを脅したり、灰原の釈放を手助けしたりと腕は一流で、灰原たちは「眉唾臭い話」といっているが、過去にはプロ野球の契約問題にも関わった事もあるらしい。
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