宮増
(宮増五郎 から転送)
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宮増(みやます)は、能「調伏曽我」「小袖曽我」「鞍馬天狗」「烏帽子折」「大江山」などの作者として、各種作者付に名前が見られる人物。計36番もの能の作者とされながら、その正体はほとんど明らかでなく、「謎の作者」と言われている[1][2]。
出典
注釈
- ^ こうした状況を小林静雄は「全く雲を把みやうなもので、何うにも手のつけやうがない」と慨嘆している
- ^ 『看聞日記』によると、永享4年3月14日伏見宮家で行われた丹波猿楽・矢田座の演能で、『自家伝抄』が宮増作とする「烏帽子折(九郎判官東下向)」、『能本作者註文』『自家伝抄』が宮増作とする「元服曽我(曽我五郎元服)」が上演されている
- ^ 音阿弥時代の番組表だが、編者である観世元章による後代の創作部分が少なくなく、現在では信憑性は低いとされる
- ^ 当初竹本は、小林以来の永享年間活躍説に批判的で、2を能作者「宮増」と同一人物と考えその活躍年代を文明年間前後に引き下げている。しかし9の記録を西野が示したため永享説を採り、2は「宮増」の子か孫と推測し、代わって5を「宮増」とする説を提示している
- ^ 竹本は「宮増」複数人説を、「合理的」としながらも『能本作者註文』の記述方法から否定的な見解を述べている
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