融とは? わかりやすく解説

とおる〔とほる〕【融】

読み方:とおる

謡曲五番目物世阿弥作。伊勢物語古今集などに取材旅僧六条河原院訪れると、左大臣源融(みなもとのとおる)の霊が現れ栄華の昔を語る。


ゆう【融】

読み方:ゆう

常用漢字] [音]ユウ(漢) [訓]とける とおる

固いものがとける。とけて一つになる。「融解融合融点融和渾融(こんゆう)・溶融

滞りなく通る。「融資融通金融

名のりあき・あきら・すけ・とお・ながし・みち・よし


読み方:トカシ(tokashi)

初演 寛文2.9(江戸)


読み方:トオル(tooru)

分野 謡曲

年代 室町前期

作者 世阿弥


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/29 07:52 UTC 版)

』(とおる)は、平安時代の左大臣源融とその邸宅・河原院をめぐる伝説を題材とするの作品。五番目物・貴人物に分類される。囃子に太鼓が入る太鼓物である[1]。作者は世阿弥


注釈

  1. ^ 金春流・金剛流・喜多流では「うらさびまさる夕べかな」。梅原・観世監修 (2013: 289)
  2. ^ 古今和歌集』東歌「陸奥はいづくはあれど塩竈の浦漕ぐ船の綱手かなしも」による。梅原・観世監修 (2013: 288)
  3. ^ 拾遺和歌集』秋「水の面に照る月並みを数ふれば今宵ぞ秋の最中なりける」(源順)による。梅原・観世監修 (2013: 288)
  4. ^ 金春流・金剛流・喜多流では「陸奥の千賀の塩竈を、移されたる都のうちの海辺なれば」。梅原・観世監修 (2013: 289)
  5. ^ 宝生流・金春流・金剛流・喜多流では「遠き古人の心まで、お僧のおん身に」。梅原・観世監修 (2013: 289)
  6. ^ 「しもん」は「柴門」の意か。梅原・観世監修 (2013: 288)。あるいは河原院の東西南北の「四門」の意か。伊藤 (1986: 401)
  7. ^ 「こしう」は「孤舟」という字が当てられているが疑問が呈されている。「古秋」の意か。梅原・観世監修 (2013: 401)伊藤 (1986: 401)
  8. ^ 宝生流・金春流・金剛流・喜多流では「融の大臣と申しし人」。梅原・観世監修 (2013: 289)
  9. ^ 宝生流・金春流・金剛流・喜多流では「この所に塩竈を移し」がない。梅原・観世監修 (2013: 289)
  10. ^ 金春流・金剛流・喜多流では「慕へども願へども」。梅原・観世監修 (2013: 289)
  11. ^ 古今和歌集』哀傷「河原の左のおほいまうちぎみの身まかりて後、かの家にまかりてありけるに、塩竈といふ所のさまを作りけるをみて詠める、貫之。君まさで煙絶えにし塩竈のうらさびしくもみえわたるかな」とあるのを引いている。伊藤 (1986: 400, 403)
  12. ^ 古今和歌集』恋「音羽山音に聞きつつ逢坂の関のこなたに年を経るかな」(在原元方)を引く。
  13. ^ 『古今和歌集』恋「わが袖にまだき時雨の降りぬるは君が心に秋や来ぬらん」(よみ人しらず)による。梅原・観世監修 (2013: 288)
  14. ^ 稲荷山の南、深草藤森神社付近の地名。伊藤 (1986: 404)
  15. ^ 千載和歌集』秋「夕されば野辺の秋風身にしみて鶉鳴くなり深草の里」(藤原俊成)を引く。梅原・観世監修 (2013: 288)
  16. ^ 月宮殿の白衣の天人15人、青衣の天人15人の交代により月の満ち欠けがあるという伝説(恵心僧都『三界義』)による。伊藤 (1986: 407)
  17. ^ 和漢朗詠集』十五夜「三五夜中新月色、二千里外故人心」(白楽天)。伊藤 (1986: 407)
  18. ^ 遠山を月(娥)に例えるのは、『和漢朗詠集』妓女「宛転双娥遠山色」(白楽天)による。伊藤 (1986: 408)
  19. ^ 17世紀初頭・朝鮮の『百聯抄解』に「月鉤蘸水魚驚釣、煙帳横山鳥驚羅」との句がある。梅原・観世監修 (2013: 289)

出典



「融」の続きの解説一覧

融(とおる)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 15:30 UTC 版)

なんて素敵にジャパネスク」の記事における「融(とおる)」の解説

瑠璃同腹の弟、内大臣家の嫡男初登場時15歳

※この「融(とおる)」の解説は、「なんて素敵にジャパネスク」の解説の一部です。
「融(とおる)」を含む「なんて素敵にジャパネスク」の記事については、「なんて素敵にジャパネスク」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「融」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 00:51 UTC 版)

発音(?)

熟語


※ご利用のPCやブラウザにより、漢字が正常に表示されない場合がございます。
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence. Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.

「融」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「融」の関連用語

1
融融たり 活用形辞書
100% |||||

2
融融たる 活用形辞書
100% |||||

3
融融と 活用形辞書
100% |||||

4
融融たらず 活用形辞書
100% |||||

5
融融とした 活用形辞書
100% |||||

6
融融としていない 活用形辞書
100% |||||

7
融融とする 活用形辞書
100% |||||

8
ちゅうゆうと 活用形辞書
100% |||||

9
融融たれ 活用形辞書
100% |||||

10
ちゅうゆうたらず 活用形辞書
96% |||||

融のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



融のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日本音楽国際交流会日本音楽国際交流会
Copyrigrht for The Association for Intenational Exchange of JapaneseMusic
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの融 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのなんて素敵にジャパネスク (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
漢字辞典
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence.
Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Distributed under the Terms of Use in http://www.unicode.org/copyright.html.
Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS