宝田明とは? わかりやすく解説

宝田明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/27 18:12 UTC 版)

宝田 明(たからだ あきら、旧字体寶田 明󠄁[出典 2]1934年昭和9年〉4月29日[出典 3] - 2022年令和4年〉3月14日)は、日本映画俳優タレント声優司会者


注釈

  1. ^ 資料によっては、出身地を「旧満洲ハルピン」と記述している[出典 1]
  2. ^ 徹子の部屋』2011年3月10日放送、ゲスト時のコメント[出典無効]
  3. ^ 二人は10年前から交際しており、三島由紀夫の小説にちなんで「永すぎた春」と言われた。結婚式はパレスホテルで行われた。二人の誕生日はちょうど半年離れており、この日は児島の29歳半のハーフバースデーでもあった。
  4. ^ 『現代日本映画人名事典 男優篇』(キネマ旬報社、 2012年 ISBN 978-4-873-76387-3)の「宝田明」の項目(pp. 167-168)には「二女をもうけた」とあるが、週刊朝日の記事には2男1女の名前も記されており、『朝日新聞』1980年3月7日26面「顔」コーナーでも「いま三児の父」と説明されているので、そちらに従う。
  5. ^ 2009年に沢井製薬によるインタビューで答えた数値[33]。2016年に週刊女性PRIMEによるインタビューでは96%と答えている[34]
  6. ^ 実際に三船は1997年12月24日に逝去している。
  7. ^ また「いい経験をさせてもらいました。自分がいかに制作というものに不勉強かと痛感させられた」とも語っていた。
  8. ^ 宝田によると「食い詰めた農家の二男三男などの移民、陸軍から派遣された人、満洲で一山当てようと考える民間人などが大挙していた」とのこと[6]
  9. ^ 兵隊たちから怒鳴られ叩かれたが、本人は「子供ながらに当時はこれが当たり前と思っていたため、歯を食いしばって頑張った」という[6]
  10. ^ 本人によると「ハルピンの浜江駅でソ連兵が日本兵をシベリア送りにしていた。“兵隊となっていた2人の兄に会えるかも”と思い、その駅に訪れた。すると駅を囲んでいたソ連兵が人除けのために銃で「ダダダダーッ」とぶっ放し、その内の1発が当たった」とのこと[6]
  11. ^ 本人によると「軍医に連絡がつかず2日間家でじっとするしかなく、その間に傷口が化膿した。ようやく元軍医に診てもらうが戦時でまともな医療器具が足りず、麻酔なしで処置されることになった。元軍医が母親に紐で宝田の手足を縛るよう指示した後、宝田は『君は日本男児だな?歯を食いしばって堪えなさい』と言われ、滅菌のため熱したハサミで摘出処置をしてもらった。本人は後年「歯を食いしばっても痛いもんは痛い(笑)。でもおかげで一命を取り留めました」と語っている[6]
  12. ^ 加えて「私は平生、平和主義者だけど、ソ連兵やあの国のことはどうしても憎むことしかできません」と最晩年まで語っていた[6]
  13. ^ 本人は「憎いソ連兵相手だが、生きていくため割り切って仕事をした。代金は当時の金額で軍靴1足磨いて十円、長靴で二十円だった」と回想している。
  14. ^ 生まれた頃から海外暮らしだった宝田は、この時始めて日本の土を踏み、日本育ちの日本人と自身を比べて悩み始めたという[6]
  15. ^ 「本人は後年「『とにかく受けなさい』という守衛さんと「やっぱり帰ります」という私との押し問答の末、受験することになった。あの人がいなかったら、私は俳優になっていなかったでしょうね」と回想している[6]
  16. ^ ただし“宝田”という姓は珍しく、過去に駐車違反を起こして警察署の受付で「宝田明さん」と呼ばれた時は、周りの一般人が一斉に振り返ったため、「かなり恥ずかしい思いをした」という[6]
  17. ^ それまで安酒しか飲んだことがない宝田は、「張り倒してやろうかと思ったがそこはグッと堪えた」とのこと[6]
  18. ^ 未公開シーン。
  19. ^ 遺作。
  20. ^ 「音の鳴る入浴剤」として当時新発売された新商品のCM(※販売終了)。上半身裸で下半身にタオルを巻いた宝田が浴槽の前でタオルをはだけさせて、下半身部分が「宝」マークで隠れた状態で宝田が踊り出す内容。二枚目俳優として活躍してきた宝田がこのようなコミカルな演技をした事に、往年のファン世代達を驚かせた。

出典

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  9. ^ a b c 超常識 2016, p. 118, 「Column ゴジラ映画 俳優FILE」
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  11. ^ a b c d 終戦の満州、悪夢の始まり…俳優 宝田明さん 81”. 読売新聞オンライン. 読売新聞社 (2015年8月13日). 2017年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月21日閲覧。
  12. ^ サンデーいわふね(いわふね新聞社) 2022年3月18日
  13. ^ 村上新聞 宝田明さん公演
  14. ^ 宝田明講演会のお知らせ
  15. ^ a b c d e f g h i j k l 東宝SF特撮映画シリーズ7 1993, pp. 155–157, 「インタビュー 宝田明」
  16. ^ 「「四月に結婚」発表 宝田明と児島明子」『朝日新聞』 1966年2月9日 夕刊6面
  17. ^ 「宝田明と児島明子が挙式」 『中日新聞』 1966年4月30日 15面
  18. ^ a b 「23年間のミス・ユニバース 美女の運命はいかに?」『週刊朝日』第79巻第20号、朝日新聞社、1974年5月3日、139-143頁。 
  19. ^ 『テレビ・タレント人名事典 第6版』2004年 日外アソシエーツ 681頁 ISBN 978-4-816-91852-0
  20. ^ a b 「破之参 『ゴジラVSモスラ』」『平成ゴジラ大全 1984-1995』編著 白石雅彦、スーパーバイザー 富山省吾双葉社〈双葉社の大全シリーズ〉、2003年1月20日、180頁。ISBN 4-575-29505-1 
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  25. ^ 宝田明さん急逝、87歳 10日舞台あいさつに登壇も13日容体急変 映画「ゴジラ」など出演 - 日刊スポーツ 2022年3月18日
  26. ^ 宝田明さん、死因は肺炎 所属事務所が発表 - スポーツ報知 2022年3月18日
  27. ^ 肺炎で死去の宝田明さん 12日に体調不良で入院 翌日夜に容体急変 10日に舞台登壇も - デイリースポーツ online 2022年3月18日
  28. ^ 宝田明さん死去 今月10日の舞台挨拶翌日に体調悪化訴え、12日に救急車で搬送、13日に容体急変 - スポニチアネックス 2022年3月18日
  29. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年3月19日). “宝田明さん、誤嚥性肺炎だった 14日急死、遺作の続編熱望していた”. サンスポ. 2022年3月18日閲覧。
  30. ^ author (2022年5月26日). “文化庁長官感謝状 - with Akira Takarada”. akira-takarada.com. 2022年10月5日閲覧。
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  53. ^ “旧ゴジラ俳優・宝田明、アニメ『スター・ウォーズ』に声の出演”. ORICON STYLE. (2016年11月30日). https://www.oricon.co.jp/news/2082251/full/ 2016年11月30日閲覧。 

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