バーコフ分隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 17:27 UTC 版)
「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ」の記事における「バーコフ分隊」の解説
キリコ・キュービィー 声 - 郷田ほづみ 18歳。ギルガメス連合軍の「メルキア方面軍」に所属、階級は曹長。元レッドショルダー隊員で、部隊の創設者であるヨラン・ペールゼンから異能生存体と呼ばれたことで運命を狂わされていく。「タイバス渡河作戦」で瀕死の重傷を負うも奇跡的な回復力を発揮、半死人同然の体のままウォッカムの指示によりバララントとの最前線にある惑星ガレアデに転属される。 バーコフ分隊の中に居てもなお、未だにペールゼンに監視されている疑いを持ち続けており、分隊員達には元レッドショルダー隊員であることや、自身が異能生存体と呼ばれたことなど、過去は明かしていない。基本的に無口であり、感情表現にも乏しいが、心の底には人間らしい心を秘めており、時には皮肉を言ったり、負傷した上官を心配する様子も見せている。モナド戦の最終局面にて、共に激戦をくぐり抜けてきた分隊員たちにその胸の内を打ち明け、心からの仲間を得るもそれも束の間、分隊員たちは次々と戦死し、最後に残ったザキも自害してしまう。再び孤独の身となったキリコはしばらくの眠りに就いた後、新たなる戦場に向け再び一人歩き出す。 ノル・バーコフ 声 - 長嶝高士 分隊長。32歳。階級は曹長。荒くれ者ぞろいのAT乗りでは珍しい学者タイプのパイロットで気象観測の専門家でもあり、ガレアデで出会ったキリコに興味を持つ。士官として中尉にまで昇進した過去を持つが、敵前逃亡により下士官に降格されている。基本的に冷静だが、過去のことをさらされると狼狽する一面もある。 身の危険を察知した時は常に「逃げの一手」で生き延びてきたが、惑星モナド脱出の途中、バララント兵の攻撃によって深手を負った際、自身が一足前に戦死したコチャックやゴダンと同様に異能生存体ではないことを自覚してかつ、兵士となった時から命を捨てた「覚悟」を思い出し、キリコとザキを逃すため居残り、多数の敵を巻き添えに自爆する。 ガリー・ゴダン 声 - 江川央生 29歳。階級は曹長。俊敏な状況判断で戦いを繰り広げるが、身勝手な性格で単独行動を取ることが多い。本名はシラスコといい、何度も仲間を見捨てながら、何度も他人に成りすまして戦場から逃亡していたために「死神シラスコ」と呼ばれ、その行為を知る者達より恨みを買っている。そのため「ギルガメス軍浄化委員会」なる組織から抹殺の対象にされ、ガレアデ基地郊外でキリコと共に身体を休めている時に狙撃者に襲われたり、搭乗する輸送機を浄化委員会の一員によって墜落させられたりと命を狙われる。 モナド戦において「死ぬはずがない」コチャックが戦死したショックで錯乱状態となったところに敵ミサイルの直撃を受け、内臓に達するほどの致命傷を負う。最期は鎮痛剤の多量投与により眠るように死亡する。自身は異能生存体ではなかったが、死の瞬間まで自身がそれであることを疑わなかった。 ゲレンボラッシュ・ドロカ・ザキ 声 - 矢部雅史 16歳。階級は伍長。天性の技能を持つAT乗りの少年兵だが、その情緒は極めて不安定で激しい攻撃衝動を持つ。キリコに異常なまでの恐怖心を持ち、赴任したばかりのガレアデでは病院で寝ていたキリコに襲い掛かる。本人も、なぜキリコに恐怖心を持つのかはよく判っていないが、実はペールゼンによって本人の意思とは関係なく彼を殺害するよう洗脳されていた。しかし、分隊員として死線を潜り抜けるうちにキリコへの恐怖心も薄れていったようで、キリコとゴダンが反逆者扱いされ軍警察に追われた際には自ら彼らの救援に向かい、ダウンバーストの危機を切り抜けた際にもキリコに真っ先に駆け寄っている。キリコ以外の隊員たちにも仲間意識を持っており、分隊内では一番の仲間思いでもある。 他の分隊員達と違いガレアデ以前の戦闘経験がなく、ウォッカムはザキをペールゼンによって人工的に作られた異能生存体と推測している。パーフェクトソルジャー(PS)との共通点は不明だが、後のPS誕生への実験体ともいえる存在である。 モナド戦では負傷しつつもキリコと共にモナドを脱出するが、洗脳による殺人衝動が再び発生、必死に抵抗するも抗うことはできず、キリコに後事を託して自らも異能生存体ではないことを認めつつ命を絶つ。その後脱出ポッドが流れ着いた砂漠の惑星にキリコによって埋葬される。 小説版では独自要素として女性であることを匂わせる描写がある。アニメでも分隊最年少であることから子供扱いされて激怒することがたびたび。そのために、バーコフやキリコにやり込められることもある。 ダレ・コチャック 声 - 後藤哲夫 34歳。階級は軍曹。小太りな体型と臆病な性格のために年齢より老けて見える。AT乗りとしての技能も低く、本人・周囲共に部隊に場違いな人間であると認めている。その結果マニド峡谷の戦いでは相次いでミスを犯して分隊を危機に陥らせた挙句、味方の侵攻部隊が壊滅する最大の要因を作っている。とはいえ並の人間よりAT乗りとしての素質は高いようで、ガレアデ極北での遭遇戦では軽快な動きを見せ、モナド攻防戦では扱いの難しいスコープドッグ・ターボカスタムを乗りこなしている。 M7基地司令官ユーグントからキリコ達の様子を報告するためスパイとして分隊に送り込まれていたが、実はウォッカムからもキリコ達を監視する役目を与えられた三重スパイであり、事情を知りすぎたユーグントとフラーを暗殺している。 軍隊に入る前はAT開発に従事しており、ポリマーリンゲル液(PRL)に関する知識も豊富である。第9話では「異常寒波の中でも凍結しないポリマーリンゲル液」の配合を成功させ、分隊を救う活躍を見せる。複雑な計算式を難なくこなす姿はゴダン達を感心させるが、直後に食料品を使ってPRLを配合する、調合したPRLの良し悪しをそれらを直接舐めて味で判断するといった(他の者からすれば)奇行を見せた挙句、配合に失敗したPRLを次々と爆発させて恐怖させてもいる。 モナド戦ではキリコに異能生存体と呼ばれたことで自信過剰の躁状態となり、不用意に前面に機体を晒した挙句、敵ATの集中攻撃を受けて跡形もなく吹き飛ばされ死亡、分隊最初の戦死者となる。
※この「バーコフ分隊」の解説は、「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ」の解説の一部です。
「バーコフ分隊」を含む「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ」の記事については、「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ」の概要を参照ください。
- バーコフ分隊のページへのリンク