ハーバード大学で幻覚剤研究とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ハーバード大学で幻覚剤研究の意味・解説 

ハーバード大学で幻覚剤研究

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 19:16 UTC 版)

ティモシー・リアリー」の記事における「ハーバード大学で幻覚剤研究」の解説

1959年イタリアバークレー大学時代友人創造性心理学権威であるフランク・バロンがマジック・マッシュルーム食べて神秘的な体験をしたという話をしたが、リアリーはこの話についていけなかった。フランク・バロンは、高度な心理学シンクタンクであるハーバード人格研究センター所長のマクリーランドがイタリアにいるので仕事紹介してもらえるかもしれない教えてくれた。マクリーランドに、患者あるがままに扱う対話的な行変容について話したところ、アブラハム・マズローカール・ロジャーズによる同じよう心理学先端研究が行われているということハーバード大学教職得た。すぐにリアリー推薦でフランク・バロンもハーバード大学教職を得る。IDPによる人間性心理学的な、診察室ではなく通常の生活の中で患者中心平等主義な行変化もたらすアプローチ興味集めリチャード・アルパート助教授含めた何人かが配属された。期待されアプローチであったが、時間をかけて何度も条件づけを行う必要があった。 1960年夏、メキシコ大学人類学者のゲルハート・ブラウンが、アステカ文明ナワトル語文献マジック・マッシュルームについて言及があるが、これを試さないかともちかけた(当時このようなキノコカトリック教会による徹底的な弾圧によって主要な植物学者にさえ存在否定されていた)。リアリー試したところ、まず古代文明様々な所を旅し次に生物進化の過程を辿るという幻覚体験起こった行動変化させる鍵は自己洞察であると考えていたが、キノコによって洞察瞬時に行うことができた。キノコこれまでの自分の殻を一挙に解放してしまった。リアリー体験衝撃を受け、意識拡張される脳の回路とそれを起こす、その意義一度つながればその感覚再現できる意識回路フラッシュバックという)の研究を行うことにする。 スイスサンドス研究所アルバート・ホフマンキノコからシロシビン合成していたので入手しオルダス・ハクスリー参加しに関する研究開始するハクスリーは、これは『聖書』にある禁断の実で、意識管理者研究阻止するだろうから、ゆっくり研究をすすめるように忠告した当初35人ほどで、ハーバード・サイケデリック・リサーチ・プロジェクトを組織し内面探求精神診断し変化させる探求行った1960年12月アレン・ギンズバーグ意識変革について学んできたので研究について知りたいといって訪ねてきて、一緒にシロシビン服用して平和な世界をつくることを構想し、そのために脳の共感回路につなげる神経学上の革命起こし意識訓練センターをつくるという計画考え実践移していった。 ドラッグは、感覚遮断するアイソレーション・タンクよりも、化学的に神経作用するため再刷り込み作用が強いと思っていた。再刷り込み可能な状態で神経細胞刺激した価値観を何でも刷り込むことができるので、自分なりたい人間になるよう自分神経制御すべきだと主張していた。1961年3月には、コンコード刑務所受刑者大学の学生交えたシロシビン使った集団療法的なセッション行い2年参加者の9割が出所し再犯率70%から10%低下させ、生き方変化させることが実証されたと思った1961年8月応用心理学国際会議で、人間行動文化依存したゲームであり、家族ゲーム国家ゲームティモシー・リアリーというゲームプレイしているが、このゲーム断ち切る最も有効な方法悟り誘発するドラッグであると発表した1943年アルバート・ホフマンがLSDを発見した。これは強力な幻覚作用もたらし1950年代頃から精神医学では意識の問題解明する切り札として期待された。 1962年春、LSDを通常量の100倍摂取し神秘主義者になった医師のマイケル・ホリングスヘッドが訪れシロシビンはLSDに比べてたいしたとがない嘲笑したので、リアリーはLSDは兵器として研究され評判が悪いと考えていたが試すことにする。この体験は、すべてが自分意識作り出したものに過ぎないことを悟らせ、人々アメリカ大量生産された操り人形であることに気づき、そして意識エネルギーダンスしているような状態に導き生涯で最も強烈で、生き方変えてしまうものであったリアリーはLSDを研究持ち込んだが、ケルマン教授らによる反対派がLSDが危険なドラッグであると主張して反対運動起こった衝突避けるために、アンドリュー・メロン家の女性資産家ペギー出資をしてもらい、メキシコのジワダネホでサマートレーニングキャンプを行うことにした。ジワダネホへ出発する前、反対運動一件麻薬取締局から検査官派遣され知り合いになったが、彼がアメリカ中央情報局(CIA)が2500ドル予算でLSDの研究行っているという極秘情報教えてくれた。これは後に洗脳研究であるMKウルトラ計画として知られるが、計画のためのフロント企業一つからケルマン教授1960年助成金受けていた。また、このころ謎のフェミニストのメアリー・イーノ・ピンチョット・マイヤー(1921-1964)が、LSDを洗脳使おうとしている人がいるけど、平和のために使おうとしている人もいるからLSDのセッションやり方教えて欲しいと連絡をとってくる。 1962年夏、メキシコサマーキャンプでは、エヴァンス・ヴェンツによる『チベット死者の書』の英訳本を幻覚版に翻訳しマニュアルとして用いた共同研究者リチャード・アルパート幻覚剤体験によって、神秘主義文献真実であることとし理解できるようになり、なかでもチベット死者の書』が体験正確に描写した中心的な本であることが分かった。このときは幻覚剤代わりにアサガオリゼルグ酸アミド使い効果周囲の人の行動で決まるセッティング理論検証した反対派圧力大きいため、大学離れて東洋研究家アラン・ワッツやヒューストン・スミスらともに幻覚剤セッションを行う機関設立することにした。「精神的自由のための国際財団」(IFIF:International Foundation for Internal Freedom) を設立し文化によって習得した精神からの自由を訴えた。『サイケデリック・レビュー』誌を出版し国内全域訓練センター設置計画し世界最大ドラッグ研究機関ドラッグ製造所になることが予測され、『ハーバード・レビュー』にお別れ挨拶をのせハーバードを去ることにした。リアリーは、武器商人第三次世界大戦画策しようとする者による歴史の流れ変革しよう確信していた。

※この「ハーバード大学で幻覚剤研究」の解説は、「ティモシー・リアリー」の解説の一部です。
「ハーバード大学で幻覚剤研究」を含む「ティモシー・リアリー」の記事については、「ティモシー・リアリー」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ハーバード大学で幻覚剤研究」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ハーバード大学で幻覚剤研究」の関連用語

ハーバード大学で幻覚剤研究のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ハーバード大学で幻覚剤研究のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのティモシー・リアリー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS