アレン・ギンズバーグとは? わかりやすく解説

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ギンズバーグ【Allen Ginsberg】

読み方:ぎんずばーぐ

[1926〜1997米国詩人1950年代後半、反管理社会打ち出したビート派文学運動の代表者長詩「吠(ほ)える」、詩集アメリカの没落」など。


アレン・ギンズバーグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/30 01:45 UTC 版)

アレン・ギンズバーグ
誕生 (1926-06-03) 1926年6月3日
アメリカ合衆国 ニュージャージー州パターソン
死没 (1997-04-05) 1997年4月5日(70歳没)
アメリカ合衆国 ニューヨークイースト・ヴィレッジ
職業 詩人、文学者、活動家
国籍 アメリカ合衆国
ジャンル ビート文学
文学活動 ビート・ジェネレーション
代表作 吠える
署名
ウィキポータル 文学
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アーウィン・アレン・ギンズバーグ(Irwin Allen Ginsberg, 1926年6月3日 - 1997年4月5日)は、アメリカ詩人活動家ウィリアム・S・バロウズ[1]ジャック・ケルアック[2]とともにビート文学の代表者の一人である。

生涯

ニュージャージー州パターソンロシアからのユダヤ系移民のルイス・ギンズバーグとナオミ・リーヴィの子として生まれる。コロンビア大学卒。1960年、精神病院で死んだ母親ナオミのための鎮魂歌「カディッシ」を発表。1961年は、インドでヒンドゥー教徒として修行、帰途に日本にも立ち寄っている[3]。アメリカの詩人のウィリアム・カーロス・ウィリアムズウォルト・ホイットマンなどは彼の詩文の書き方に影響を与えた。 代表作は『吠える英語版』(Howl)[4][5][6]

朗読の名手であった。ビートニクスの全盛期は、1950年代から1960年代初頭だが、ギンズバーグは1960年代後半に入ってからも、ヒッピーや反戦活動家らと交流をはかった。なお、ジャック・ケルアックはベトナム戦争に賛成し、ヒッピーや反戦の若者たちから批判された。また荒木一郎は、ギンズバーグの詩に曲をつけた「僕は君といっしょにロックランドにいるのだ」を1971年に発表している。

1997年4月5日、ニューヨークのイースト・ヴィレッジ肝炎の合併症による肝臓がんで息をひきとった[7]。70歳没。

作品

  • Howl and Other Poems(「吠える」と他の詩編) (1956年)
  • 「カディッシ」Kaddish and Other Poems (1961年)
  • Reality Sandwiches(リアリティ・サンドウィッチズ) (1963年)
  • 麻薬書簡The Yage Letters (1963年) – ウィリアム・S・バロウズ と共著
  • Planet News (1968年)
  • The Gates of Wrath: Rhymed Poems 1948–1951 (1972年)
  • 『アメリカの没落』The Fall of America: Poems of These States (1973年)
  • Iron Horse (1972年)
  • Mind Breaths (1978年)
  • Plutonian Ode: Poems 1977–1980 (1982年)
  • 『悲しき花粉の輝き』Sad Dust Glories (1978年)
  • Collected Poems: 1947–1980 (1984年)
  • 『白いかたびら』White Shroud Poems: 1980–1985 (1986年)
  • Cosmopolitan Greetings Poems: 1986–1993 (1994年)
  • Howl Annotated (1995年)
  • Iluminated Poems (1996年)
  • Selected Poems: 1947–1995 (1996年)
  • Death and Fame: Poems 1993–1997 (1999年)

和訳詩集、和書

上記の和書のほか、下記が刊行されている。

  • 『ギンズバーグ詩集』(諏訪優訳、思潮社):「吠える」全詩、「虚ろな鏡」「リアリティ・サンドウィッチズ」「カディッシュ」全詩、および他の詩集からの詩編を編纂。
  • 『破滅を終らせるために―ギンズバーグのことば』(諏訪優訳、1988年、思潮社):ギンズバーグ自身による評論、手紙、対話
  • 『宇宙の息』(諏訪優訳、1977年、晶文社)
  • 『インド日記 1962-1963』(諏訪優訳、1980年、サンリオ)

映画

  • ビフォー・ストーンウォール』(Before Stonewall、1986年、アメリカ)ドキュメンタリー映画
  • 『ビートニク』(The Source、1999年)に出演。:膨大な資料映像とインタビューそして再現シーンで構成されるビート・ジェネレーションのドキュメンタリー映画。製作総指揮ヒロ・ヤマガタ、監督チャック・ワークマン
  • Howl(原題、日本未公開、2010年、アメリカ)
    ビートニク詩人たちの活躍や、初詩集Howlの猥せつ裁判を映画化。監督はブ・エプスタインおよびジェフリー・フリードマン。主演ジェームズ・フランコ
  • キル・ユア・ダーリン』(Kill Your Darling、2013年、アメリカ)
    ギンズバーグがコロンビア大学在学中、ルシアン・カーと出会い彼を通じてウィリアム・バロウズ、ジャック・ケルアックらと交流するようになるまでを描く。出演はダニエル・ラドクリフデイン・デハーン

受賞歴

関連項目

出典/脚注

  1. ^ 「裸のランチ」が代表作
  2. ^ 代表作は「路上」である
  3. ^ "アレン ギンズバーグ". 20世紀西洋人名事典. コトバンクより2022年2月3日閲覧
  4. ^ Ginsberg, Allen (March 20, 2001). Deliberate Prose: Selected Essays 1952–1995. New York: HarperCollins. p. xx–xxi. ISBN 978-0060930813 
  5. ^ de Grazia, Edward (March 2, 1993). Girls Lean Back Everywhere: The Law of Obscenity and the Assault on Genius. New York: Random House. ISBN 978-0679743415. https://archive.org/details/girlsleanbackeve00degr_0 
  6. ^ About Allen Ginsberg”. 公共放送・PBS. 2022年4月6日閲覧。
  7. ^ Allen Ginsberg, Master Poet Of Beat Generation, Dies at 70 By WILBORN HAMPTON Published: April 6, 1997 | The New York Times

外部リンク




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