新批評とは? わかりやすく解説

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ニュー・クリティシズム

(新批評 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/06 03:10 UTC 版)

ニュー・クリティシズム(New Criticism)は、20世紀の英米で行われた文学批評の方法。作品を社会的、歴史的文脈から切り離し、また作者の伝記的事実と結びつけることをせず、純粋に作品そのものに即して論じようとした。

経緯

1920年代から、英国T・E・ヒュームT・S・エリオットエズラ・パウンドウィリアム・エンプソンI・A・リチャーズらが、米国ではアレン・テイトジョン・クロウ・ランサム、クリアンス・ブルックスらが提唱し、米国ではアレン・テイトらの『Fugitives』(逃亡者)『ケニヨン・レビュー』などの機関誌が刊行された。日本では「新批評」とされることもある。

当初は形而上派詩を対象とし、イメジャリー(作品によってイメージが喚起される作用)や象徴を論じていたが、1940年代から小説作品にも適用されるようになった。1950年代に本流は廃れたが[1]、作者と作品を切り離す、伝記批評への批判などの点で、ロラン・バルトの「作者の死」やテクスト論に影響を与えている。

日本語での関連書籍

  • 細入藤太郎『新批評』南雲堂不死鳥選書 別巻 英米文学シンポジアム 1958
  • 小川和夫『ニュー・クリティシズム その歴史と本質』弘文堂 現代芸術論叢書 1959
    • 『ニュー・クリティシズム 本質と限界』南雲堂 1968
  • 小川和夫・橋口稔共編『ニュークリティシズム辞典』研究社出版 1961
  • 高橋正雄編『ニュークリティシズム研究』北星堂書店 1963
  • 川崎寿彦『ニュークリティシズム概論』研究社出版 1964
  • フランク・レントリッキア『ニュー・クリティシズム以後の批評理論』村山淳彦・福士久夫訳 未来社 ポイエーシス叢書 1993

  1. ^ 『英米文学辞典』斎藤勇監修、研究社

新批評

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:38 UTC 版)

抒情詩」の記事における「新批評」の解説

1950年代アメリカの新批評は抒情詩に再び目を向け押韻韻律スタンザ慣習的に用い抒情詩伝統の中で控えめパーソナルな詩を支持した。新批評の精神と密接に関連した抒情詩人たちの中にはロバート・フロストロバート・ローウェルRobert Lowell)らがいる。1950年代の、たとえばアレン・ギンズバーグの『吠える』(Howlのような長大個人的叙事詩は、新批評の良く練られた短い抒情詩への反発であった

※この「新批評」の解説は、「抒情詩」の解説の一部です。
「新批評」を含む「抒情詩」の記事については、「抒情詩」の概要を参照ください。

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