セルボ・モード
セルボは牡鹿、モードは流行を意味する。初代モデルの登場は1990年7月だった。性格づけはアルト(89年4月に乗用型もアルトになった)よりも1ランク上の、いわば上級軽乗用車というべきクルマだった。それを証明するのが、アルトにはない4気筒エンジンだった。もうひとつ余裕という要素があった。軽の規格内でギリギリの効率を狙うというよりも、余裕をもったレイアウトで上質感をもたせ、スタイリングにもそれが表れていた。フロアパンはアルトと共用。
発表時のスタイルは2ドアハッチバック。エンジンは新設計の4気筒ユニットを採用。DOHC・16バルブ、ボア・ストローク65.0×49.6mm、インタークーラー付きターボで64psを発生。駆動方式はFFとフルタイム4WDがあった。3気筒エンジンもあり、インタークーラー付きターボの61psで、FF車だけの設定。ストップランプ付きスポイラー装着車もあった。なお。4気筒ユニットは3気筒エンジンのボアをそのままに(工作機械の関係)、超オーバースクェアとしたもの。
90年11月、おとなしいセダンシリーズを発売した。エンジンは3気筒SOHC・自然吸気の52psと55psがあり、駆動方式はFFと4WD、ミッションは5速MTまたは3速ATが選べた。電動パワーステアリングやABS付きもあった。ボディタイプは2ドアのほか4ドアもあった。セダンシリーズ登場により、従来のターボエンジン系はスポーツと呼ぶようになった。
このあと、91年9月にマイナーチェンジ、数回の特別限定車の設定などを行ったあと、95年10月に2度目のマイナーチェンジがあった。前後バンパー、グリル、テールランプなど外観デザインを変更。エンジンではSRターボ用SOHC・6バルブ型を改良し、61psから64psへと高めたほか、FF車に4速ATを追加。豪華仕様のXには、運転席SRSエアバッグをオプション設定した。
96年8月、セルボC発売。内外装をクラシック調に仕立てたモデルで、シリーズ生産車だった。Cはクラシックを意味する。丸いヘッドランプ、クロムめっきのグリルやバンパーなどが特徴だった。内装では合成皮革のシート、専用のメーターパネルを採用。4ドアタイプで。駆動方式はFFと4WDがあった。97年1月、Cに3ドア車を追加した。
スズキ・セルボ
(セルボ・モード から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/13 04:14 UTC 版)
セルボ (CERVO) は、スズキが製造・販売していた軽自動車である。
注釈
- ^ 従来の乗用車としてのフロンテは廃止され、アルトに統合された。
- ^ 「SR」はノクターンブルーパールのみ追加設定、アンティークローズメタリックは「GリミテッドII」のみ設定。
- ^ ブリーズブルーメタリック、ブルームピンクメタリックは「G」、「Gリミテッド」、「TX」で、ルナグレーパールメタリックは「SR」で設定可能。
出典
- ^ a b デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第62号21ページより。
- ^ 講談社ブルーバックス (B-489)「エンジンの再発見―水素自動車への挑戦」
- ^ “1970年代の水素エンジン車復元 スズキ、20日から展示”. 静岡新聞 (2018年2月18日). 2018年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月8日閲覧。
- ^ a b デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第13号23ページより。
- ^ “スズキ セルボ 1988年式モデルの価格・カタログ情報” (2022年9月23日). 2022年9月23日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第15号23ページより。
- ^ “セルボ(スズキ)1988年1月~1990年6月生産モデルのカタログ”. 2022年9月23日閲覧。
- ^ a b デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第65号21ページより。
- ^ “セルボ・モード(スズキ)のモデル・グレード別カタログ情報|中古車なら【グーネット】”. www.goo-net.com. 2022年11月28日閲覧。
- ^ “セルボモード(スズキ)のカタログ”. 2022年9月23日閲覧。
- ^ “スズキ セルボ 2006年式モデルの価格・カタログ情報”. 2022年9月23日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第24号19ページより。
- ^ “セルボ(スズキ)のカタログ”. 2022年9月23日閲覧。
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