リーキ
(セイヨウネギ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/05 22:36 UTC 版)
| リーキ | |||||||||||||||||||||
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       リーキ
       | |||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Allium ampeloprasum L.[1] | |||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| リーキ、セイヨウネギ、 ニラネギ、ポロネギ | |||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||
| leek | 
| 100 gあたりの栄養価 | |
|---|---|
| エネルギー | 121 kJ (29 kcal) | 
| 
       6.9 g
       | |
| デンプン 正確性注意 | (2.5) g | 
| 食物繊維 | 2.5 g | 
| 
       0.1 g
       | |
| 飽和脂肪酸 | (0.01) g | 
| 多価不飽和 | (0.06) g | 
| 
       1.6 g
       | |
| ビタミン | |
| ビタミンA相当量 | 
       (1%)
      4 µg 
        (0%)
       45 µg | 
| チアミン (B1) | 
       (5%)
      0.06 mg | 
| リボフラビン (B2) | 
       (7%)
      0.08 mg | 
| ナイアシン (B3) | 
       (3%)
      0.4 mg | 
| パントテン酸 (B5) | 
       (3%)
      0.17 mg | 
| ビタミンB6 | 
       (18%)
      0.24 mg | 
| 葉酸 (B9) | 
       (19%)
      76 µg | 
| ビタミンC | 
       (13%)
      11 mg | 
| ビタミンE | 
       (2%)
      0.3 mg | 
| ビタミンK | 
       (9%)
      9 µg | 
| ミネラル | |
| ナトリウム | 
       (0%)
      2 mg | 
| カリウム | 
       (5%)
      230 mg | 
| カルシウム | 
       (3%)
      31 mg | 
| マグネシウム | 
       (3%)
      11 mg | 
| リン | 
       (4%)
      27 mg | 
| 鉄分 | 
       (5%)
      0.7 mg | 
| 亜鉛 | 
       (3%)
      0.3 mg | 
| 銅 | 
       (2%)
      0.03 mg | 
| 他の成分 | |
| 水分 | 90.8 g | 
| 水溶性食物繊維 | 0.4 g | 
| 不溶性食物繊維 | 2.1 g | 
| 
       ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[4]。別名: 西洋ねぎ、ポロねぎ。廃棄部位: 株元及び緑葉部
       | |
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| %はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 | |
 リーキ(韮葱[5]、英: leek、学名: Allium ampeloprasum)は、ヒガンバナ科ネギ属の地中海沿岸原産の野菜である。リークとも。意訳してセイヨウネギ(西洋ねぎ)[1]、ニラネギ[1]、西洋ニラネギなどとも。また、フランス語名のポワロー (poireau)、イタリア語名のポッロ (porro) から、ポワロ[6]、ポロねぎ[1]とも呼ばれる。 
概要
地中海沿岸原産[6]。起源は古く、古代エジプト時代から栽培されていたとされる[7]。
ネギ属に属するネギのなかまで、日本では「西洋ねぎ」「ポロねぎ」「ポワロ」ともよばれる[7][6]。下仁田ネギに似た、太くて短い姿で[7]、長ネギのように円筒形の白い部分を食用とする。ネギと違い、ネギ特有の臭みは少なく芳香があり[7]、葉は硬く平らにつぶれている。栽培法は根深ネギとほぼ同様であり種子によって繁殖する。近縁のジャンボニンニクは栄養繁殖によって増える。
春まきの品種と秋まき(越冬型)の品種とがある。一般的に越冬型の方が香りが強い。食材としての旬は11月 - 3月で、太さが均一で茎がよく締まっている、葉の部分が緑鮮やかなものが市場価値の高い良品とされる[7]。根深ネギと同様に軟白化した部分を煮込み、スープ、刻んでサラダなどに利用する。緑色の部分も香りを活かして煮込み料理の風味づけに利用される[7]。栄養的には可食部100グラム (g) あたりの熱量が29キロカロリー (kcal) で、栄養価の高い緑色の部分にはβ-カロテンが多く含まれている[7]。
フランスではポピュラーで[6]、それぞれの季節に適した品種があり通年で手に入るが、最も流通が増えるのは冬である。加熱すると甘味が強く増し、ねっとりとした食感と上品な風味を活かしたシチュー、スープ、ポタージュ、ポトフなどの煮込み料理や蒸し煮、オーブンを使ったグラタンなどの料理に好んで使われる[7]。また、ジャガイモやパースニップとの相性が良く、香味野菜としても利用される[8][9]。
日本への輸入はベルギーやオランダなどのヨーロッパ産もしくはオーストラリアやニュージーランドのオセアニア産がほとんどであり、日本での生産量は非常に少なく、わずかに特産品づくりとしての試験的な生産が試みられており、希少な国産品として大田市場や帝国ホテルに高値で卸されている。
ウェールズとリーキ
 
    
   リーキは、ラッパスイセンとともに、ウェールズの国花・国章である。国花というが、リーキの花(いわゆるネギ坊主)ではなく、食用とする茎葉の部分が国花となっている。ただし、カーディフの市旗に描かれたリーキにはネギ坊主の方の花も入っている。
ウェールズの守護聖人デイヴィッドのシンボルでもあり、彼はウェールズの軍人に戦場で敵味方を区別させるため、帽子にリーキをつけさせた。それにちなみ、3月1日の聖デイヴィッドの日には、リーキを身につける習慣がある。
ウェールズの郷土料理にはリーキを使ったものが多い。リーキポリッジ(リーキがゆ)、カウルケニン(リーキスープ)などがある。
ギャラリー
主な生産地
日本
脚注
出典
- ^ a b c d 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Allium ampeloprasum L.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年2月26日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Allium porrum L.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年2月26日閲覧。
- ^ 文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
- ^ 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2015年版)」
- ^ 古瀬伝蔵「韮葱」『軍隊地方農事講習全書』 第5、川流堂小林又七本店、1915年、315-317頁。
- ^ a b c d 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編 2012, p. 97.
- ^ a b c d e f g h 主婦の友社編 2011, p. 239.
- ^ バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント監修 山本紀夫監訳『世界の食用植物文化図鑑』、柊風社、2010年、p143
- ^ 辻調グループ 辻静雄料理教育研究所 編著 『フランス料理ハンドブック』 柴田書店、2012年、pp210-211
- ^ “ウェールズ政府公式サイト - ウェールズについて”. 2019年10月29日閲覧。
- ^ “矢掛町の特産野菜「リーキ」の定植講習会を開催”. 岡山県庁 (2014年6月20日). 2015年1月15日閲覧。
- ^ “矢掛で西洋ネギ「リーキ」初出荷 町のブランド、仏料理の高級食材”. 山陽新聞 (山陽新聞社). (2015年1月13日) 2015年1月15日閲覧。
- ^ “くせがなく食べやすいリーキ(西洋ネギ) - 十勝のきほん”. ワークワークとかち | 十勝・帯広へのUターン、移住、就職情報. 2023年2月6日閲覧。
参考文献
- 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編『かしこく選ぶ・おいしく食べる 野菜まるごと事典』成美堂出版、2012年7月10日、97頁。ISBN 978-4-415-30997-2。
- 主婦の友社編『野菜まるごと大図鑑』主婦の友社、2011年2月20日、239頁。 ISBN 978-4-07-273608-1。
関連項目
「セイヨウネギ」の例文・使い方・用例・文例
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