スリーパーセル発言
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2018年2月11日、『ワイドナショー』(フジテレビ)において、朝鮮半島をテーマに米朝開戦の可能性について議論の最中に、三浦が「実際に戦争が始まったら、テロリストが仮に金正恩さんが殺されてもスリーパーセルと言われて、指導者が殺されたのが分かったらもう一切外部との連絡を絶って都市で動き始める(中略)テロリスト分子がいるわけです。それがソウルでも、東京でも、大阪でも、今結構大阪ヤバいと言われていて…(中略)というのはいざという時のバックアッププランですよ。でそうしたら、首都攻撃するよりは、正直、他の大都市が狙われる可能性もある」「“東京じゃないから”と安心はできない、というのがあるので。正直、我々としては核だろうが、戦争して欲しくないですよ、アメリカと」と、実際に米朝開戦になった場合のリスクを指摘した。これに対しスリーパーセルの存在や大阪を事例に出した根拠を求める声が相次いだため、のちに三浦は自身のブログにおいて、「政治家や官僚との勉強会や、非公表と前提とする有識者との会合から得ている情報もあるので、すべての情報源を明らかにすることはできません」としつつも、スリーパーセルの存在について『デイリーメール』で韓国の情報源に基づく記事が過去に報じられていることや、テロ対象に大阪を例示した理由について、「全面戦争を避けるため」と記し、首都以外の大都市が狙われた実例として辛光洙による拉致事件やアメリカ同時多発テロ事件や平成元年及び平成29年警察白書の記述を引き合いに反論した。 評論家の古谷経衡は、拉致事件後、公安調査庁の朝鮮総連及びそれに類する組織への監視体制が強化され、捜査能力が日々進歩していること、公安の調査報告書 にスリーパーセルへの言及が一切ないこと、三浦が大阪にスリーパーセルが存在する根拠として提示しているタブロイド紙の信憑性 や当該タブロイド紙が大阪に言及していない点、三浦が反論材料において諜報活動者とテロリズムを実行する破壊活動者を混同している 点を批判した。一方、ジャーナリストの佐々木俊尚は、北朝鮮の暗号放送再開のニュースは三浦が引用した『デイリーメール』だけでなくロイターやBBC、『ニューヨークタイムズ』でも報じられていること、さらに『デイリーメール』からの引用を批判している人が『リテラ』や『日刊ゲンダイ』を日頃ソースにしているのはダブルスタンダードであること、そもそも情報番組で話す際に情報源として使用して良い媒体を誰かが決めるべきことなのかについて指摘した。また、大阪という地名を挙げたことで「在日コリアンへの差別・偏見を助長するのではないか」という批判がSNSで広がったことについて、元LINE上級執行役員の田端信太郎が「在日=北朝鮮の工作員なんて、一言も、三浦さんは言ってないでしょうが。それを連想ゲームで勝手につなげてるほうがよっぽど偏見であり、ヘイトだよ」と意見し、三浦も『ハフィントンポスト』の取材で「私は番組中、在日コリアンがテロリストだなんて言っていません。逆にそういう見方を思いついてしまう人こそ差別主義者だと思います」と反論した。また、2月26日には北朝鮮メディアの『朝鮮中央通信』が「アベ一味はミウラらを押し立てて、北朝鮮の暗殺部隊が日本でテロを起こすという世論を流し、朝鮮総連弾圧をヒステリックに強行した」と三浦を名指しで批判した。これに対し三浦は「ちょっと怖い体験」としつつも、「やっぱり彼らは日本という国を読み切れていないんだなと思いましたね。権威主義体制なので民主国家の言論の自由を理解できない。全てを上からの指令として見てしまう」と反論した。 一方、元外交官の岡本行夫は「公安に詳しい人々の間ではスリーパーが存在することは常識です。拉致の目的だって北朝鮮のスパイが日本人になりすますためだったと、金正日氏自身が日朝首脳会談で言ったじゃないですか」と発言。さらに、元韓国国防省北朝鮮情報分析官の高永喆も、「スリーパーセルは直訳すると『潜伏細胞』。日本には200人くらい潜伏している可能性があります。年齢は40 - 50代が中心で女性は1、2割ほど」と発言。ただし、彼らは暗殺専門ではないとするも武器を所持しており、金正男暗殺に使った毒ガスのほかサイレンサー付きの拳銃、ライフル銃を隠しているといい、「射撃や爆弾製造にたけたエリート」「日本の公安も彼らの一部を『要注意人物』として把握し、リストを作成しているはずです」と述べている。その他、複数回訪朝し現地の様子を撮影している写真家の初沢亜利は、関西の朝鮮総連関係者数名にスリーパーセルについて聞いたところ「スリーパーセル自体はいる可能性はあるんじゃないか。スパイは朝鮮に限らないけど」との反応があったと述べている。元読売新聞の記者である新田哲史は2007年1月19日付の『読売新聞』朝刊に「日本に長年潜入中の休眠工作員(スリーパー)もいる。政府関係者によると、阪神大震災の時、ある被災地の瓦礫(がれき)から、工作員のものと見られる迫撃砲などの武器が発見されたという。」という報道がされていることを紹介している。 三浦は後にこの騒動を振り返って「言葉の選び方についての反省はあります。『ヤバい』っていう軽い表現は使わないほうがよかったとか、『大阪』ではなく『大都市』って言えばよかったとか、『スリーパーセル』というカタカナ語を使わずに『工作員』と言えばよかったとか。でも、スリーパーセルの懸念について発言したこと自体は全く後悔してないです」と述べており、スタジオで松本人志らが北朝鮮に対するアメリカの先制攻撃も仕方がないのかと思いかけていると感じたからこそ、安易な開戦に踏み切れば報復を受ける可能性もあることを指摘したとしている。また、あの時に炎上したからといって「私は差別を助長しました」と謝った場合、今後スリーパーセルの存在について語ることは差別を助長することと見なされてしまうため、絶対に折れなかったと語っている。
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