グラフレックスシリーズとは? わかりやすく解説

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グラフレックスシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/14 23:52 UTC 版)

グラフレックスのカメラ製品一覧」の記事における「グラフレックスシリーズ」の解説

シリーズ全体では1898年から1963年までの実に65年製造され優れた大型木製一眼レフカメラ日本では長らくイギリスのアダムス・バイデックスあたりに影響された」という説が信じられて来たが、高島鎮雄調査によればこれは逆で、ハードボードにして革で覆い肉眼明視距離でグラウンドグラスを見られるように折畳式のピントフードを備えラック・アンド・ピニオンによるピント調節など1901年最初グラフレックス先鞭をつけ、イギリス一眼レフカメラ全てこれに倣ったものであり、1906年発売のアダムス・バイデックスが備え後ろヒンジの上と高いピントフード、反射を防ぐためわずかに前傾したグラウンドグラス、ラック・アンド・ピニオン前板繰り出しなどはまさにグラフレックスコピー以外の何物でもない1902年発売のシュー・レフレクター、ニューマン&ガーディアのレフレックスセルフフォーカシングカメラ、1904年発売マリオンのソホ・レフレックスなど例外なくグラフレックス影響受けている。ボディー柾目マホガニー製で隅は組み木細工になっており、木目を直角にした二重構造強化されており、その高い強度から「撮影行に疲れたイス代わりになる」とさえ言われた。外装上質モロッコ革張り蛇腹はフレンチカーフ、金属部品酸化ガンメタルでブルーグレーに仕上げた真鍮製である。ミラー裏面鏡で暗い中で明る箇所結像させると線が二重になり見にくいことがあるが、ミラー表面をこすっても銀が落ちないので耐久性が高い。後部は「グラフレックスバック」で「グラフィックバック」「グラフロックバック」とは互換性がない。 グラフレックス1901年発売) - 1905年まで製造された。シャッタースリット調整式で故障しやすい。 リバーシブルバック・グラフレックス(1901年発売) - 1905年まで製造された。シャッタースリット調整式で故障しやすい。 ツーリスト・グラフレックス(1902年発売) - 1905年まで製造された。シャッタースリット調整式で故障しやすい。 ステレオ・グラフレックス(1904年発売) - 1905年まで製造された。シャッタースリット調整式で故障しやすい。 オートグラフレックス - 画面サイズは3¼×4¼in判、4×5in判5×7in判があった。レンズボードは交換式。繰り出しラック・アンド・ピニオンバック横位固定シャッター固定スリット式となり、速度はT、1/10-1/1000秒。当初のピントフード上蓋は前ヒンジ45度開きアコーディオン状のフード後方の孔からミラーを見る方式であり、シャッターボタンであったが、1911年にピントフード上蓋が前ヒンジ通常タイプになり、シャッターレバーになった1916年からピントフード上蓋後ろヒンジ典型的「グラフレックススタイル」になり、1921年シャッター制御簡略化された。1923年まで製造された。オートグラフレックス3¼×4¼in判(1906年発売) - 当初2 3/4×2 3/4inボード1919年以後2 7/8×2 7/8inボード使用した蛇腹伸びは7in。 オートグラフレックス4×5in判1906年発売) - 当初3×3in、1918年以後3¼×3¼inボード使用した蛇腹伸びin。 オートグラフレックス5×7in判1906年発売) - 4×4inボード使用した蛇腹伸びin。 オートグラフレックスjr.1906年発売) - 3¼×4¼in判で前玉回転式のクック・アナスチグマートF5.6を固定装着した普及型。 RBオートグラフレックス(1906年発売) - 画面サイズ4×5in判蛇腹伸び12½in。1906年以前グラフレックスシャッター固定マルチスリット式に置換したもの。3½×3½inボード使用した。ピントフードは後ろヒンジ1908年まで製造された。 ステレオオートグラフレックス(1906年発売) - 画面サイズ5×7in判。ステレオ・グラフレックスをオート化したもの。レンズボードは3×5 3/4inで、ライズフォール機能備える。1923年まで製造された。 ナチュラリストグラフレックス(1907年発売) - 画面サイズ4×5in判。4×4inボード使用した蛇腹伸びは26inで焦点距離12 3/4in以上の焦点距離レンズ使用できる。ピントフードはウェストレベルにもアイレベルにもなる。1921年まで製造された。 プレス・グラフレックス(1907年発売) - 画面サイズ5×7in判蛇腹伸びは14in。シャッタースリットは8つあり、シャッター最高速は1/1500秒。 RBオートグラフレックス - 画面サイズは3¼×4¼in判と4×5in判モデルがある。レボルビングバック備え簡単に位置横位置を変更できる蛇腹2段伸ばしで1:1の複写可能。前板ライズフォール可能。最も高性能多用途に使えたため生産期間も最も長くなった。1916年まで前ヒンジだった上蓋1917年から後ろヒンジになった1941年まで製造された。RBオートグラフレックス3¼×4¼in判(1909年発売) - 蛇腹伸びは15in。当初3×3in、1917年以後3¼×3¼inボード使用したRBオートグラフレックス4×5in判1909年発売) - 蛇腹伸びは18in。3¼×3¼inボード使用した1Aグラフレックス1909年発売) - 画面サイズは2½×4¼in判。蛇腹伸びは6½in。2¼×4¼inボード使用した3Aグラフレックス小型化したモデルで、初めて横走りシャッターとなったボディー左右端は丸い。当初パンタグラフ式の支えを持つ高いピントフードを備えていたが、1918年変更された。 テレスコピックRBオートグラフレックス(1912年発売) - 画面サイズ4×5in判蛇腹伸びは12in。4×4inボード使用した1906年発売されRBオートグラフレックスを近代化したもの。 ホームポートレートグラフレックス(1912年発売) - 画面サイズ5×7in判蛇腹伸びは18in。当初前面凹み部分に6¼×6¼inボードまたは5×5inボード2種どちらか装着できたが、1916年以降は5×5inボードのみとなった営業写真家家庭出張しポートレート撮影するための特殊なもので、唯一レンズボードがスイング可能である。ダルメイヤー製40in(1016mm)レンズ装着したビッグ・バーサ」はアメリカ合衆国野球フットボールの超望遠撮影使用された。 オートグラフレックスジュニア(1914年発売) - 画面サイズは2½×3¼in判。蛇腹伸び4-5½in。レンズスクリュー固定式バック横位固定。超小型軽量モデルRBテレグラフレックス - 画面サイズは3¼×4¼in判と4×5in判モデルがある。テレスコピックRBオートグラフレックスを近代化した製品1923年まででカタログ落ちしたが1926年以降使用されたフォルマー・グラフレックス・コーポレーションの銘板を持つ個体もあり、プロ用として少数生産され続けたらしい。RBテレグラフレックス3¼×4¼in判(1915年発売) - 蛇腹伸びin。3¼×3¼inボード使用したRBテレグラフレックス4×5in判1915年発売) - 蛇腹伸びは12in。4×4inボード使用したRBグラフレックスジュニア(1915年発売) - 2¼×3¼in判。蛇腹伸びは5¼-7¼in。1914年発売のオートグラフレックスジュニアをRB化したものだが、一回り大きく重くなった。ボディーは後のRBシリーズB流用された。 コンパクトグラフレックス - 画面サイズは3¼×5½in判と5×7in判モデルがある。蛇腹伸びは5¼-7¼in。コンパクトグラフレックス3¼×5½in判(1915年発売) - 蛇腹伸びは10in。3¼×3¼inボード使用した明らかに3Aグラフレックスからフィルム収納するための両側の丸い部分切り取ったもの。 コンパクトグラフレックス5×7in判1915年発売) - 蛇腹伸びは12in。4×4inボード使用した。コンパクトグラフレックス3¼×5½in判と違い新設計されたもので、ミラー畳んでレンズボードを押し込み小型化でき、そのため内部遮光カーテン一枚余分にあって、あまり耐久性高くなかったという。 RBグラフレックスシリーズB - 画面サイズは2¼×3¼in判と3¼×4¼in判と4×5in判モデルがある。製造中止されたRBテレグラフレックスのボディー小さいレンズスタンダードと蛇腹装着したもので、レンズ交換スクリューマウントとなり望遠レンズが1本用意されたのみで、多用途製は大幅に低下したRBグラフレックスシリーズB2¼×3¼in判(1923年発売) - 装着レンズ焦点距離は5½in。黒ハンマートーン塗装クロームトリム白鏡胴でコーティング施されたエクターレンズを備えて戦後復活最後はグラウンドグラスにエクタライト・フレネルレンズを装備し1951年まで製造された。 RBグラフレックスシリーズB3¼×4¼in判(1923年発売) - 1942年まで生産された。装着レンズ焦点距離は6 3/8in。 RBグラフレックスシリーズB4×5in判(1923年発売) - 1942年まで生産された。装着レンズ焦点距離は7½in。 グラフレックスシリーズB - RBグラフレックスシリーズBのRB機能省略し、やや小型化された製品画面サイズは3¼×4¼in判と4×5in判5×7in判モデルがあり、後に2¼×3¼in判が追加された。グラフレックスシリーズB2¼×3¼in判(1925年発売) - 装着レンズ焦点距離は4 3/8in。1914年発売されたオートグラフレックスジュニアにシリーズBのレンズボードを組み合わせた製品で、数はごく少ない。1926年まで生産された。 グラフレックスシリーズB3¼×4¼in判(1923年発売) - 装着レンズ焦点距離は5½in。1937年まで生産された。 グラフレックスシリーズB4×5in判(1923年発売) - 装着レンズ焦点距離は6 3/8in。1937年まで生産された。 グラフレックスシリーズB5×7in判(1923年発売) - 装着レンズ焦点距離は7½in。1942年まで生産された。 RBグラフレックスシリーズC(1926年発売) - 画面サイズは3¼×4¼in判。レンズはクック・アナスチグマート6½inF2.5で、スクリュー交換でき、望遠レンズ用意されていた。RBテレグラフレックスのレンズスタンダードを補強した夜間全天候モデルレンズ開放から鮮鋭というが軽合金鏡胴割れやすくまた噛み込んで外れなくなったものが多く、完全なものは貴重だという。1935年まで製造された。 RBグラフレックスシリーズD - 画面サイズは3¼×4¼in判と4×5in判モデルがある。RBグラフレックスシリーズBは好評であったがレンズボード復活を望む声も多くRBテレグラフレックスを復活させたもの。RBグラフレックスシリーズD3¼×4¼in判(1928年発売) - 1941年まで生産された。3¼×3¼inボード使用したRBグラフレックスシリーズD4×5in判(1928年発売) - 1941年黒塗装とクロームメッキ仕上げになり、1947年まで生産された。2 3/4×3 3/4inボード使用したRBスーパーDグラフレックス - RBグラフレックスシリーズDにシンクロ接点プリセット絞り装備した最後木製一眼レフカメラとして開発極められ最も望ましいグラフレックスである。シャッターテンションはLとHの2段階、シャッター速度は1/30-1/1000秒の8段階になった画面サイズは3¼×4¼in判と4×5in判モデルがある。RBスーパーDグラフレックス3¼×4¼in判(1941年発売) - 1963年まで生産された。3¼×3¼inボード使用した蛇腹伸びは8¼in。 RBスーパーDグラフレックス4×5in判1928年発売) - 1958年まで生産された。3 3/4×3 3/4inボード使用した蛇腹伸びは12in。レンズエクター190mmF5.6またはグラフレックスオプター。グラフレックスバッグが標準だがグラフロックバック仕様注文できた。

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グラフレックスシリーズ

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3Aグラフレックス1907年発売) - 初のロールフィルムグラフレックスで、3¼×5½in(ポストカード)判。第一次世界大戦当時の報道写真家や、鉄道写真家愛用された。前方両側ロールフィルム収納する場所がある。当初3×3in、1913年以降3½×3½inボード使用した

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