ガルマ侯国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 03:31 UTC 版)
「重機甲乙女 豆だけど」の記事における「ガルマ侯国」の解説
物語の中心となる国家及び軍隊。内陸に位置する小国で、交通の要衝ではあるものの産業が乏しいため、国をあげて傭兵業を行っている。軍隊は陸軍のみで、戦車隊も豆タンクの二個中隊のみ。「女性の方が敵軍も戦いに躊躇しやすく、また周囲への気配りに長けている」という理由から、軍首脳陣はジョヴァンニ以外女性のみで構成されている。第二次世界大戦期の日本陸軍、およびハンガリー王国陸軍の軍服に準じたデザイン。 アンリエッタ・ペチーノ 物語の主人公で20代の女性戦車兵。階級は軍曹。本作序盤では第三小隊所属の兵長で、後に第一小隊長に昇進する。フランス国境近くの地・リグーリアで幼少期を過ごした影響でフランス訛りのイタリア語(作中では関西弁で表現している)を話す。周囲からは「アン」と呼ばれている。 時砲師だった亡祖父の影響で大砲を撃つのが好きで、自身と同じ小柄でキビキビ動く豆タンクをこよなく愛し、搭乗時には砲手を担当する。血気盛んな性格で、様々な機転を利かせて豆タンクで重戦車を幾度も撃破し、その活躍はガルマをはじめとする各軍から「ヤウズキラー」や「ケツ撃ちのアン」などの通り名で知られることとなる。 マルコ・ゼン 第三小隊所属。階級は兵長。ペチーノと同年齢。大学生であったが手柄を立てて出世するために入隊、ペチーノと一緒の豆タンクに搭乗し、操縦を担当する。ペチーノに恋心を抱き、共に戦っている内にお互い意識しあう仲になり、ファースト・キスの相手がペチーノという願いはとりあえず達成できた。 ガルマ軍上層部 ジョヴァンニ・ダンピアーノ ガルマ侯国の領主。爵位は侯爵。整った顔立ちに話術に長け、所々で女性と親しくなることから、バルバラから「ドン・ファン」とも呼ばれている。自らガルマ師団の師団長を務め、イタリア各地で傭兵業を営んでおり、あまり積極的でない所から周辺諸国から昼行灯と比喩されているが、知略と先見の明に長け、彼なりに自国将兵の犠牲を抑えようと努力しており、彼の心中を察している者たちからの支持は厚い。 オスマン帝国との本格的な戦争に、神聖同盟の一国として参戦するにあたり、軍事力に乏しい自軍の犠牲を極力抑えるために、指揮権を妹・メリッサに託し、自らは今まで親しくなった女性などのつてを使い、周辺諸国へのロビー活動に奔走する。 メリッサ・ダンピアーノ ジョヴァンニの実妹で、ガルマ師団の師団長代理。階級は中佐。ボローニャ軍事大学を首席で卒業するほどの才女で、愛国心は人一倍ある。また、重度のブラコンで、この大戦でガルマの知名度を上げ、ジョヴァンニを英雄にすると心に誓い、数々の奇抜な作戦を立てて不利な戦況を勝利へと導く。 ペチーノと同年齢で、数々の作戦で共に行動する内に親友関係になる。また、リアーリオに好意をもたれ、ファースト・キスを奪われてからは忌々しく思いながらも同じ志を持つ者として信頼し、また、パトロンとして様々な物資を手配させる関係にもなった。 ダイア・ヘルシオーネ 主席参謀。階級は少佐。軍事詳報記録も担当している。 バルバラ 情報参謀。階級は大尉。文武両道の才女で、ジョヴァンニとは公私共に付き合いが長く、彼の扱いにも長けており、時には護衛として共に行動することがある。 戦車大隊 ベルナルド・グリマルディ 戦車大隊長。軍備の乏しい戦車隊の運用に頭を悩ます苦労人。 リリア・マクレーヌ 戦車大隊第一中隊長でペチーノの上官。階級は中尉。一人の戦車(兵車長兼砲手)として、優れた腕を持つだけでなく、他国の戦車兵からも尊敬される戦術家である。ペチーノのよき理解者で、彼女の扱いに長けている。 ボルジア作戦失敗後の撤収の際にウーラ直率のイエニチェリ部隊による奇襲に遭い車輌に被弾、自身も深手を負い脱出が間に合わず爆発する車輌と運命を共にし、戦死。 シンシア・グリコーン 戦車大隊第二中隊長。階級は中尉。浅黒い肌が特徴の血気盛んな女性士官。リリアとは同期で付き合いが長い。ボルジア作戦失敗後、撤収の際にウーラ率いるイエニチェリ部隊による奇襲に遭い、マルケージ隊共々捕虜となる。 イエニチェリ部隊による捕虜の処分で銃撃されるが即死せず、死に際にウーラに自隊に再三攻撃を加えてきた戦車隊の指揮官かと尋ねられるがこれを否定、ウーラの手でとどめを刺された。 テレサ・アントニア ガルマの補充兵として第一小隊に配属された女性新兵。幾多の戦でヤウズを打ち倒したペチーノに憧れを抱き、初めて出会った時は感激していたが、ペチーノの数々の破天荒な行動に翻弄されることとなる。 カルロ・ブロスキ/ドメニコ・アンニバリ/ジョゼッペ・アッピアーニ テレサ同様、ガルマの補充兵として第一小隊に配属された男性新兵。ペチーノの破天荒な性格と行動に翻弄されることとなる。 歩兵大隊 ロッサーヌ 歩兵大隊長。階級は少佐。おっとりした性格の持ち主。平時はメイド長として将校たちの世話を受け持つ。ジョヴァンニ専任の給仕として、彼に茶を淹れることに使命感を持っていたが、彼に一目惚れした捕虜ちゃんことベグ・ボッパがことあるごとにチャイを淹れるようになり、ライバル視している。 マルケージ 歩兵第一中隊長。階級は大尉。初老の男性士官で、ロッサーヌの下で先任将校として前線での指揮を一任されている。支庁舎攻略の際に援軍に駆け付けたペチーノ小隊を「腹の足しにもならん」と見下していたが、ペチーノの活躍で支庁舎攻略に成功。中隊にペチーノへの「かしら右」を命じ、自身は敬礼を以て勇戦を讃えた。 ボルジア作戦失敗後、撤収の際にウーラ率いる戦車隊の奇襲に遭い、ロッサーヌを逃がすと挺身隊を率いて敵戦車に肉弾攻撃を展開。足止めを図り味方撤退のための時間を稼ぐが、衆寡敵せず敗北。部下諸共捕虜となる。 ウーラからジョヴァンニの場所を訊かれるが、「我が主人は既にローマの別荘でワインで乾杯し高いびき。とんだ無駄足だったな。さっさと蛮族の地に帰れ」と笑い飛ばし、ウーラに手ずから眉間を射抜かれて死亡。部下達もウーラの護衛に悉く銃殺された。 補給大隊 カサノバ 戦車補給大隊所属のベテラン下士官。階級は曹長。豆タンクの修理・改造をはじめ、各兵器の整備などを受け持つ。スケベ親父でもあり、無茶な要求の際にはペチーノの着用済みパンツなどで取引することも。
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