エルヴェと、その一族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 04:44 UTC 版)
「RED GARDEN」の記事における「エルヴェと、その一族」の解説
エルヴェの一族はルーラ達からはドロルと呼ばれている。彼らの先祖がルーラ達アニムスから呪いの書を一冊奪った際にかけられた獣化の呪いの影響で、一族の人間は個人差こそあれ、早死にと発症(呪いの発現)の恐怖から逃れられない。呪いの影響で死んだドロルは、心停止直後に自我を失った形で蘇り、荒れ狂う獣のように周囲の人間を無差別に襲うようになる。獣化後は銃弾を跳ね返しつつ高速で動き回る為打撃を加えて撲殺する以外に有効な対抗手段が無い。一族の女性は発症が早く、エルヴェの母親のような例外こそあるものの、ほとんどが10代の内に死に絶え、7話時点ではアンナとミレーユ、21話時点ではアンナだけが残っている。 エルヴェ・ジラルド 声 - 子安武人、関根直也(幼少期) リーズの失踪・自殺事件の鍵を握る重要人物。根は心優しいが残忍な性格をも併せ持つ複雑な人物。幼少期に最愛の母親が彼の目の前で発症する。その母親を案じていたが彼女の豹変ぶりとラウルたち一族による撲殺を目の当たりにする。以後は一族にかけられた呪いの根源であるアニムスを殲滅することにこだわり、滅びの運命に全力で抗おうとする。ミレーユとアンナの身を心から案じており、自由に外を出歩くことさえ許されず、自らの運命さえ知らず、ささやかな喜びに希望を見出そうとしている彼女たちを見守る。 アンナ達の治療よりリーズにかまけているベンダーに強い不満を持っている。ケイト達アニムスに対し強い憎しみと侮蔑の念を抱いており、目的のためならばアニムスと親しい関係を築く事も厭わない。エミリオがケイトの姉と恋人だと知るとケイトに接近し恋に不慣れな彼女を翻弄し情報を探ろうとする。 リーズの事件を追うクロードたちに事件の重要資料であるリーズの交換日記を送りつけ、更には自宅屋敷が彼女の殺害現場であり、事件にヴィヴァレオ製薬が関連していることを示唆するため薬をバラ撒く工作を施した後、深夜にケイトを呼び出して彼女をエサに理事長らアニムスの幹部たちをおびき寄せることに成功。アニムスの本部であり「呪いの書」の保管場所が学園だと看破する。 この情報をもって学園の制圧とアニムス殲滅をラウルに進言するも容れられず、一族を危険に晒したとして監禁される。監禁後、社会的地位を喪い、将来への希望を失ったエミリオの協力で脱出する。 記憶を取り戻しつつあるリーズを疎んじていたが、彼女も巻き込まれただけの犠牲者であり元はただの少女で、偶然自分と知り合わなければこんなことにならなかったと後悔。ベンダーへの当てつけとしてエミリオの協力でリーズを拉致。最初に出会った浜辺に連れて行きリーズに一方的な別れを告げた。 その後、リーズ解放の取引を持ちかけてきたケイトがドロルの襲撃に遭ってヴィヴァレオ製薬内に囚われたと知り、エミリオと共に奪還に乗り込む。その際にラウルから正式に除名処分を言い渡される。だが、ラウルがリーズの人体実験での失敗を隠し、なおも一族に希望があるかのように欺いている事実をぶつけ、一瞬の隙をついてラウルを殺害。ドロルの新たな指導者の座につく。その上でアニムス側に最終決戦を通告した。 自らの意に賛同して集結した一族と共に、学園襲撃を図り外部と繋がる橋を爆破。「呪いの書」と発症寸前のアンナを胸に自ら出撃。徐々に正気を喪いつつ、アニムスたちを斃していく。彼の前に立ち塞がったケイトと激闘を繰り広げるが、ルーラの奇襲で致命傷を負わされ、手負いの状態で理事長とルーシーを斃して学園内に侵入。だが、発症したアンナに噛まれ、涙ながらに彼女を抱き締めて殺した後に息絶える。 ドロルとしての能力は非常に高く、発症前の状態ながら複数のアニムスを相手に翻弄したり、機銃の掃射すら容易に躱す(漫画版)。 カードキー(17話)によれば、スペルは「HERVÉ GIRARDOT」。漫画版 ケイトに対して捨てきれない想いがあったようで、ケイトがプレゼントしたネックレスを持ち続けていた。ケイトを庇ったアンナをナイフで刺し貫いてしまい、その後は涙を流しながら彼女と共に去って行った。 アンナ 声 - 升望 エルヴェの妹。ヴィヴァレオ製薬内の施設で治療を受けている。漫画版では日記からケイトの事を知り、懐いていた。アニメでも漫画でも最終的に発症するが、いまわの際に自分を取り戻した。 ミレーユ 声 - 山口立花子 エルヴェとは従兄妹。12歳。ヴィヴァレオ製薬の施設で治療を受けている。アンナより病状が重かった。15話で死亡。彼女たちの願いは退院して遊園地に行き、ホットドッグを食べるというささやかな物だった。 ラウル 声 - 亀山助清 エルヴェやアンナからは「おじさま」と呼ばれている。一族の中でもっとも権力があると思われる人物。蘇生したリーズの身体に一族の未来を賭けている。慎重派でありアニムスとの決戦よりも一族の社会的地位を保つことに腐心しやがてエルヴェと対立する。紳士然と振る舞うが一族以外の人間の命など一顧だにしておらず、クロード殺害の場面ではその冷酷さを発揮する。エルヴェを除名処分しアンナを個室に監禁することを命令したが、それに激怒したエルヴェによって殺害される。 アニメではヴィヴァレオ製薬での役職が明確に描写されていないが小説中では同社のCEOであり、フルネームがラウル・ヴィヴァレオとの記述がある。 ベンダー医師 声 - 杉崎亮 ヴィヴァレオ製薬にて、エルヴェ達一族の絶滅を防ぐ為の研究やアンナ達の治療を行っている。当初はアンナ達の延命治療に全力を投じている風を装っており、エルヴェの信頼も得ていたが、ラウルの命令でリーズの研究を優先。やがてエルヴェにもそれを隠そうとはしなくなる。ケイト奪還のため乗り込んできたエミリオに斃された風を装い、彼が手心を加えていたことからエミリオを背後から奇襲して殺害した。手術を邪魔される事を嫌っている。エルヴェのラウル殺害に動揺した隙を突かれ、返り血を浴びて一時的に獣化したリーズに噛み殺される。スペルは7話によると「Bender」。 エミリオ 声 - 羽多野渉 エマの職場の同僚で恋人。エマから好意を打ち明けられ彼女と交際するようになる。将来を誓い合い、エマから義妹としてケイトを紹介された。人柄は誠実で心優しくシャイ。ケイトと知り合った際には事情を知らず幸せ一杯だった。 だが、突如再会したエルヴェからケイトがアニムスである事実を伝えられる。エマ、ケイトとの会食の席に偶然を装って現れたエルヴェを昔からの友人として紹介し、エルヴェの指示でケイトを彼のガールフレンドとなるよう仕向ける。 エルヴェがアニムスたちに正体を晒した為、職場を退職しエマに別れを告げることもなく彼女の前から姿を消す。ケイトからははじめからエルヴェとグルになって姉妹に接近してハメたと誤解される。自身を失意のどん底に追いやったエルヴェに複雑な想いを抱いていたが、希望を失った彼の監禁を解き、リーズ拉致に協力。発症してアニムスに斃された友人・ダニエルの家をねぐらとしてかつての仲間たちから身を隠す。その後、ケイトがヴィヴァレオ製薬に囚われたと知り、危険を冒して救出に向かう。手術寸前のケイトを救出するが彼女から騙していたことを罵倒される。ケイトにエマへの変わらぬ想いを伝え、かつての仲間たちを敵に回してリーズ奪還の手助けをするがケイトの目前で元の仲間に背中を刺され動けなくなったところでベンダーの逆襲を受けて死亡した。 エルヴェ同様、人間離れした身体能力を持っている。 ギルバート 通称ギル。漫画版オリジナルキャラクター。アニムスを憎む、ワイルドで容赦のないエルヴェの仲間だったが、エルヴェに止めを刺された。
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