『VSイマジネーター』の登場人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 16:03 UTC 版)
「ブギーポップシリーズの登場人物」の記事における「『VSイマジネーター』の登場人物」の解説
飛鳥井 仁(あすかい じん) 声 - 細谷佳正(第2作)登場作品:『VSイマジネーター』『ペパーミントの魔術師』『ビートのディシプリン』『オルガンのバランス』『ヴァルプルギスの後悔』 予備校で講師のアルバイトをしている国立大学の美大生。非常に優秀な頭脳の持ち主で、冷静且つ慎重に行動する。 人の心の形をバラの姿で見ることができ、そのバラの欠落している部分によってその人の心に何が欠けているかが分かる。花びらは“華やかさ”、葉なら“優しさ”や“潤い”、根は“自信”などを指す。またそれを直接いじる事で、他者の心理を操作する事もできるものの、効果は一時的なもので完全に心を作り変えるわけではない。なお、本作開始以前までに飛鳥井が見てきた中では、全ての要素を兼ね備えた花を持つ人間は一人もいなかった事が語られている。 水乃星透子と出会い、彼女の意志を継ぐべくイマジネーターとして行動しブギーポップと対峙した。後の物語では軌川十助と出会い友人となったり、亨や凪らと協力して活動しており「提案者」と名乗ってブレイン的な役回りをする姿を見せた。現在は統和機構の中枢と成り代われる可能性が示唆されている。 スプーキーE(スプーキーエレクトリック) 声 - 中田譲治 / 上田燿司登場作品:『VSイマジネーター』『パンドラ』『ペパーミントの魔術師』『エンブリオ浸蝕』『Boogiepop Phantom』『ビートのディシプリン』『沈黙ピラミッド』『オルガンのバランス』『ディジーがリジーを想うとき』 統和機構の合成人間。人間離れした巨漢の体躯を持つ。 手から電磁波を発生させる事が出来、これを応用して他人の脳に電磁波を流し洗脳や記憶の操作を行う事ができる。飛鳥井仁と対決し、仁の能力で心のバラの刺=攻撃性を奪われ敗北、その後自殺した。後の作品でも回想編などで度々登場し、様々な事件に関わっていた事が明らかになっている。 『ペパーミントの魔術師』ではマルコ・ダンブロッシォと名乗っていた。 衣川 琴絵(きぬがわ ことえ) 声 - 阿澄佳奈(第2作)登場作品:『VSイマジネーター』 飛鳥井仁の親戚で実家が不動産業を営んでいる、裕福な家柄の少女。飛鳥井仁のことを“仁兄さん”と呼び慕っている。ペイズリーパークで遭遇したスプーキーEに洗脳され、手駒として使われてしまう。 安能 慎二郎(あのう しんじろう) 声 - 鈴木千尋 / 長谷川芳明登場作品:『VSイマジネーター』『Boogiepop Phantom』 谷口正樹・織機綺と同級生の少年。正樹に対して恋愛感情を抱いているが、自覚していない。正樹と綺の関係が気になり、周辺を探るうちに彼もまたスプーキーEの手駒として洗脳され利用される。 スプーキーEの洗脳により不良であった素行は改善され成績も向上、普段の行いが良くなったことで女性からラブレターで告白を受けて付き合い始める(結果、世間一般的に見て順風満帆な人生を送る)。最終的に洗脳は飛鳥井仁の能力で解かれるが、正樹に対しての恋愛感情は消えてしまい、そのことを思い出すことが出来ず心に大きな欠落を抱えたまま後の人生を過ごすこととなる。 『Boogiepop Phantom』では及川小夜子の同級生として登場。 今崎 静子(いまざき しずこ) 声 - 河瀬茉希(第2作)登場作品:『VSイマジネーターPart1』 予備校の生徒。家庭環境の崩壊によって麻薬中毒となり、飛鳥井に最期を看取られる。 仲代 佐和子(なかだい さわこ) 声 -渡部紗弓(第2作)登場作品:『VSイマジネーターPart1』 飛鳥井仁の勤める予備校に通っていた受験生。進路相談の際に飛鳥井仁に「時には四月にも雪が降る」という言葉を告げる。 小宮 真理子(こみや まりこ) 声 - 川上彩(第2作)登場作品:『VSイマジネーターPart1』 県立深陽学園の生徒。水乃星透子とは同級生に当たる。水乃星透子の後を追い自殺を図ろうとするが、ブギーポップに静止される。 榊原 弦(さかきばら げん) 声 - 竹内良太(第2作)登場作品:『VSイマジネーター』『パンドラ』『夜明けのブギーポップ』『エンブリオ浸蝕』『ハートレス・レッド』『ソウルドロップの幽体研究』『ヴァルプルギスの後悔』 霧間誠一の友人で格闘家。霧間凪と谷口正樹の格闘技の師匠である一方、誠一との共著で文才も示す。 現在は何らかの問題により国内にいられなくなったらしく、海外を放浪しているらしい。様々な武道に通じている大変な実力を持つ天才であるらしく、上遠野の他作品でも名前が登場した際に、その道では有名な天才武術家である事が判明している。 水乃星 透子(みなほし すいこ) / イマジネーター 声 - 花澤香菜(第2作)登場作品:『VSイマジネーター』『夜明けのブギーポップ』『ハートレス・レッド』『ロスト・メビウス』『沈黙ピラミッド』『さびまみれのバビロン』『わたしは虚無を月に聴く』『機械仕掛けの蛇奇使い』『ディジーがリジーを想うとき』 県立深陽学園の生徒。人の死が視え、それを操る能力<ストレンジ・デイズ>を持つ。 ここでいう「死」の概念は、「生とは死の途中でしかなく、死という絶対条件の前提、影響でしかない」というもの(本項では以下「死のエネルギー」として表記する)。転じて「死が存在しなければ生命も意味を成さない」為、人から「死」を抜き出すとその対象は「死んでゆく途中ではない状態」に陥り、時が止まったような状態となる。また、抜き出した命を自らに継ぎ足せば、死のストックが無くならない限り能力者本人は決して死に至る事はないが、その行為で自らの保身に走った場合の可能性も彼女は実験によって知り得ており、自らそれを行う事はなかった(内村杜斗の項目を参照)。彼女の力は「天から降りてきた者たち」にすら通じるもので、"彼ら"の内の一人の「時」を前述の方法で停止させてしまっていた。 彼女なりの死生観や人生観などの様々な観念は、幼少期からの自己の能力との付き合いで形成されていた。一方で、同級生からは慕われ、とても美しい笑顔を見せていた大変な美少女であったが、普段の生活では伊福部昭の舞踊曲『サロメ』等を聞いていたりと、女子高生としては少し変わった趣味を有していた。また、既存曲の鼻歌を口ずさむだけでも心からの感動を与えるなど、彼女自身が紡ぎ出す多くの事柄や現象は他者に絶大な影響を与えており、故に多くの人間に心からの崇拝と尊敬の念を向けられている。一方で彼女自身は、この世にあるものを何ひとつとして信じていない事を自覚していた。また、興味のない存在には非常に辛辣な言葉を吐く。 かつて、穂波顕子などの多くの人間を操り、人を夢の中に閉じ込める実験を行うが、その数年後にブギーポップと対峙した際に自殺。しかしその後は記憶の残滓が実験の仕上げを行い、飛鳥井仁を選出してイマジネーターとしての計画を続行しようとした。彼女は「死」を集める事によって人が"突破"出来るかも知れない可能性に取り憑かれ、それを探っていたが、飛鳥井の力ではそれには足りないと気付いていた様子で、最終的には敵対する立場にあった谷口正樹にその可能性を見出して姿を消した。なお、しずるさんシリーズの主人公も、世界の全てを敵に回しても"突破"しようとする者に対しては、"死神"が現れる以外の対抗手段が存在しない事を示唆していた。 死後消滅した後も、残した影響の大きさが本編、または上遠野の他作品においては度々明かされている。本シリーズにおいて大きなウェイトを占める統和機構や、それに対する者達とは更に立つ位置が異なっており、事実上ブギーポップと二者で全く異なる次元の戦いを行っていた様子。ブギーポップや歪曲王と異なり「半自動的」な存在であり、ブギーポップに対する程の「巨大な世界の敵」と述べられていた。 『ロスト・メビウス』では意識だけ登場。ブギーポップに「自分を殺したことで起こり得る反動」を警告した。 『ディジーがリジーを想うとき』では回想において作品の起点、さらに意識のみの存在でありながら事態の解決者となり、その場に居合わせたブギー・ポップを憮然とさせながら消えていった。 上遠野の他作品で、遠い未来における本人の意図とは無関係な再現データとして、更に超越した存在として目覚める。 北原美咲 声 - 広瀬さや(第2作) 飛鳥井仁の勤める予備校に通っていた受験生。 飛鳥井仁の手により由利子と互いの心に欠けている物を埋める。 飛鳥井仁の命令により深陽学園に潜り込み、衣川琴絵について調べる。 由利子 声 - 阿部里果(第2作) 飛鳥井仁の勤める予備校に通う受験生。 飛鳥井仁の手により北原美咲と互いの心に欠けている物を埋める。
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