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物語要素事典 |
性器
『古事記』上巻 天の岩屋戸に閉じこもったアマテラスを呼び戻すために、アメノウズメは天の香山(あめのかぐやま)の小竹(ささ)の葉を手に持ち、神がかりして、乳房や性器を露出して踊った。
『沙石集』巻10末-2 保昌に捨てられた和泉式部が、貴布禰神社で夫婦和合の修法を行う。老巫女が様々な作法をした後、鼓を打ち性器を露出させ、たたいて三度巡り、「同じようにし給え」と和泉式部に言う。
★1b.女性器を露出して敵や魔物に対抗する・あるいは追い払う。
『エイリークのサガ』 幻の地ヴィーンランドを求め航海を続けるヴァイキングたちが、ある河口に着き上陸する。ところが、スクレーリンギャルと呼ばれる原住民たちと戦うはめになり、退却を余儀なくされる。赤毛のエイリークの娘フレイディースが踏みとどまり、服の下から乳房を引き出して、抜き身の剣でたたく。スクレーリンギャルはそれを見て恐れ、逃げ去った。
『史記』「周本紀」第4 周のレイ王の代に、神龍の吐く泡(沫)を納めた匱が開かれ、宮庭に流れ出す。王の命令で、全裸の女たちが泡にむかって大騒ぎする。泡はトカゲと化して後宮に入りこむ→〔子捨て〕1a。
『日本書紀』巻2・第9段一書第1 ニニギノミコトが高天原から葦原中国へ降臨しようとした時、その道すじに、一人の怪しい神が立ちふさがった。アメノウズメが、乳房と性器を露出してその神に向き合い、名を問うた→〔笑い〕1a。
*→〔傷あと〕7の『カター・サリット・サーガラ』・『パンタグリュエル物語』は、女性器を見せて魔物を追い払う物語が笑話化したもの。
*女性器をあらわして鬼を笑わせる→〔笑い〕1cの『鬼が笑う』(昔話)。
*女性器をあらわして女や女神を笑わせる→〔笑い〕3bの『デメテルへの讃歌』・『ペンタメローネ』(バジーレ)「序話」。
★1c.女であることを示すために性器をあらわす。
『古事談』巻2-58 源頼光が四天王らを遣わして清監を打たせた時、清監の妹清少納言が同宿していた。男法師のように見えたので殺そうとしたところ、清少納言は、尼であることを示そうと、自ら性器をあらわした。
★1d.女性器と口。
『聴耳草紙』(佐々木喜善)89番「狸の話(狸の女)」 大正七年冬。宮古の山中で、爺と二人の若者が小屋に泊まっていた。そこに若い女が来て、宿を請う。女は炉端に座るが、だんだん姿勢が崩れ、赤い腰巻や性器をチラチラ見せて、若者を誘惑する。そのうち囲炉裏の暖かさで、性器があくびをする。爺と若者たちは女を捕らえて叩く。それは二匹の狸が首乗りに重なって、一人の女に化けていたのだった。
★1e.歯牙のある女性器。ヴァギナ・デンタータ。
『耳袋』(根岸鎮衛)巻之1「金精神の事」 娘の陰部に鬼牙があって、交合の折に男根を傷つけたり喰い切ったりするので、何人もの婿が、逃げ帰ったり死んだりした。一人の男が黒銅製の男根を用いると、陰部の牙はことごとく砕けて抜け、以後は普通の女になった。
『夢日記』(スウェーデンボルグ) 「私」は、あまりきれいでない女と寝ていた。「私」はその女を好いていたので、彼女に触れたが、その入口には歯が並んでいた(一七四四年四月十三~十四日)。石炭の火が赤々と燃えている所で、「私」は女たちと一緒になった。女たちは、「私」が入って行きたいと思う箇所に歯をはやしていて、「私」が入ろうとするのを妨げた(十月九~十日)。
『蛙(かわず)茶番』(落語) 町内の素人芝居で、おっちょこちょいの半次が舞台番(舞台脇にすわって客席を静める係)を引き受ける。半次は「尻をまくって派手な緋縮緬のふんどしを見せ、客席の娘たちをわーっと言わせよう」と、張り切る。ところが、風呂へ入ってふんどしをするのを忘れたまま、半次は尻をまくる。客席がどよめくので、半次は「緋縮緬を見て感心しているな」と喜ぶ。
『江談抄』第2-31 右大臣実資が上卿として陣の座にいて申し文を下す時、弾正弼顕定が紫宸殿の東軒下で陰茎を出した。蔵人範国はこらえきれず笑ったが、実資は事情を知らず、範国をきびしく咎めた〔*『今昔物語集』巻28-25に類話〕。
『詩語法』(スノリ)第3章 巨人族の娘スカジが、父を殺されたことの償いを要求して、アース神族のもとへのりこむ。ロキが山羊のひげと自分の性器とを紐で結び、紐の引き合いをしながら奇妙な踊りを見せると、怒り顔のスカジも笑い出し、神々とスカジは和解する。
★3.女性器を傷つける。
『古事記』上巻 アマテラスが忌服屋(いみはたや)にいて、神に奉る衣を織らせていた時、スサノヲが服屋(はたや)の屋根に穴をあけ、天の斑馬を逆剥ぎにして落とし入れた。天の機織女(はたおりめ)は驚き、梭で陰部を突いて死んだ〔*『日本書紀』巻1・第7段本文ではアマテラスが梭で身を傷つけた、一書第1ではアマテラスの子とも妹ともいわれる稚日女(ワカヒルメ)が梭で身を傷つけて死んだ、と記す〕。
『日本書紀』巻5祟神天皇10年9月 倭迹迹日百襲姫は夫(大物主命)の真の姿を知ろうと櫛笥を開け、小蛇を見出して驚く。彼女はその場に座りこみ、箸が陰部に突きささって死ぬ〔*『今昔物語集』巻31-34の異伝では、男が怒って女の陰部に箸を突き立てる〕。
『播磨国風土記』揖保郡萩原の里 神功皇后の従者たちが、米をつく女たちの性器を交接して断ち切った。それゆえ陰絶田(ホトタチダ)と言う。
★4a.男性器を失う・傷つける。
『今昔物語集』巻20-10 信濃国の郡司の家に宿り、その妻に夜這いした九人の男たちは皆、幻術によって性器を失った〔*翌朝、性器は返してもらえた〕。
『トリストラム・シャンディ』(スターン)第5巻第17章 女中スザンナが五歳のトリストラムを椅子によじ登らせ、窓から小便をさせようとした時、窓枠が落ちる。血はほとんど流れなかったが、スザンナは「何も残っていないわ」と叫んで、逃げ出す。
『トリストラム・シャンディ』(スターン)第9巻 トリストラムの叔父トゥビーは、かつて戦争で鼠蹊部に重傷を負った。未亡人ウォドマンがトゥビーに思いを寄せるが、彼女は、トゥビーの鼠蹊部のどの部分に傷があるのかが大いに気がかりで、結局結婚話は立ち消えになった。
『パルチヴァール』(エッシェンバハ)第13巻 クリンショルは、ジチリエ王イーベルトの妃との密通の現場をおさえられ、王の手で去勢された。
『二人兄弟の物語』(古代エジプト) 兄嫁を犯そうとしたと疑われたバタは、兄アヌプの前で、自らの性器を葦のナイフで切り取り、河に投げる。ナマズがそれを呑みこみ、バタは力が萎え弱々しくなる。バタは兄と別れて杉の谷へ行く。
*→〔おじ・おば〕7の『パルチヴァール』(エッシェンバハ)第9巻。
*→〔寸断〕1bの『イシスとオシリスの伝説について』(プルタルコス)18。
『古今著聞集』巻16「興言利口」第25 嫉妬深い妻と別れようと考えた男が、亀の首を用意しておき、妻と喧嘩をした時に「すべてはこれがあるため」と、男根を切り取るふりをして亀の首を投げ出した。
『デカメロン』(ボッカチオ)第3日第10話 若い聖者が勃起した性器を「これは悪魔だ」と言って、処女アリベックに見せる。聖者は「悪魔を、あなたの身体にある地獄の中に閉じ込めることが、神様への奉仕になる」と説いて、アリベックと交わる。何度も交わりを繰り返すうちに、アリベックは「神様への奉仕は、本当にこころよいものだ」と感じるようになった。
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性器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/11/07 08:20 UTC 版)
性器(せいき)、交接器(こうせつき)とは、動物のうち、有性生殖時に体内受精を行う種において行われる「交接(交尾)行動」に関与する器官の総称。生殖に関連する器官である生殖器のうち、主に外部生殖器に属する器官(外性器)のことを指す通称。
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- 1 性器とは
- 2 性器の概要
性器に関連した本
- 増補改訂版 笠井資料/日本女性の外性器―統計学的形態論 (日本性科学体系) 笠井 寛司 フリープレス
- 日本女性の外性器―統計学的形態論 (日本性科学大系 1) 笠井 寛司 フリープレスサービス
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