三省堂 大辞林 |
じごく ぢ― 0 3 【地獄】
(1)悪業をした者が死後苦報をうけると信じられている世界。
(2)〔仏〕 六道の最下位。閻魔(えんま)が主宰し、死者の生前の罪を審判して、それに応じた責め苦を与える。八熱地獄・八寒地獄など一三六種の地獄がある。奈落。
⇔極楽
(3)キリスト教で、神と神の言葉を拒む者が落とされる最も恐るべき運命または世界。
⇔天国
(4)非常に苦しく、つらいこと。
「通勤―」「―坂」
(5)火山や温泉地で、常に噴煙や熱湯の噴き出している所。
「―谷」
(6)劇場の舞台の床下。奈落。
(7)売春婦。私娼(ししよう)。
「中洲でかつた―ではねえかしらん/黄表紙・艶気樺焼」
» (成句)地獄極楽はこの世にあり
» (成句)地獄で仏に会ったよう
» (成句)地獄にも知る人
» (成句)地獄の一丁目
» (成句)地獄の上の一足飛び
» (成句)地獄の釜
» (成句)地獄の釜の蓋もあく
» (成句)地獄の沙汰も金次第
» (成句)地獄は壁一重
» (成句)地獄も住み家
映画情報 |
地獄
| 原題: | |
| 製作国: | 日本 |
| 製作年: | 1999 |
| 配給: | 石井プロダクション=オーピー映画配給 |
| スタッフ | |
| 監督: | 石井輝男 イシイテルオ |
| 製作総指揮: | 小林悟 コバヤシサトル |
| プロデューサー: | 石井輝男 イシイテルオ |
| 脚本: | 石井輝男 イシイテルオ |
| 撮影: | 柳田友貴 ヤナギダ |
| 特殊メイク: | 宗理起也 ムネリキヤ |
| 音楽: | 竹村次郎 タケムラジロウ |
| 美術: | 港博之 ミナトヒロユキ |
| 編集: | 井上和夫 イノウエカズオ |
| 河辺美津子 カワベミツコ | |
| 衣装(デザイン): | 小河原歩 オガワラアユミ |
| 西村英雄 ニシムラヒデオ | |
| 録音: | 谷口シマ タニグチシマ |
| スクリプター: | 田口良子 タグチリョウコ |
| スチール: | 早川由起子 ハヤカワユキコ |
| その他: | 徳山嘉拓 トクヤマヨシヒロ |
| 原口智生 ハラグチトモオ | |
| 伊藤成昭 イトウシゲアキ | |
| 山岡英則 ヤマオカヒデノリ | |
| 栄福哲史 エイフクテツジ | |
| 山田陽 ヤマダヨウ | |
| 助監督: | 村松健太郎 ムラマツケンタロウ |
| 照明: | 野口素胖 |
| キャスト(役名) |
| 佐藤美樹 サトウミキ (リカ) |
| 前田通子 マエダミチコ (閻魔大王) |
| 前田通子 マエダミチコ (老女) |
| 斉藤のぞみ サイトウノゾミ (魔子) |
| 丹波哲郎 タンバテツロウ (明日死能) |
| 平松豊 ヒラマツユタカ (海王) |
| 鳴門洋二 ナルトヨウジ (翁鬼) |
| 大地輪子 ダイチワコ (嫗鬼) |
| 高崎隆次 タカサキリュウジ (赤鬼) |
| 薩摩剣八郎 サツマケンパチロウ (青鬼) |
| 平山久能 ヒラヤマヒサヨシ (宮島ツトム) |
| 小野裕美 オノユミ (夢子) |
| 和田洋一 ワダヨウイチ (瘡原) |
| 戌亥照雄 ウシトラテルオ (西) |
| 田崎敏路 タザキトシミチ (相谷巧謂) |
| 里見揺子 サトミヨウコ (田沢宮子) |
| 新恵みどり ニイエミドリ (石川寿子) |
| 守屋端香 モリヤミズカ (元子) |
| 藤田むつみ フジタムツミ (明子) |
| 吉家明仁 ヨシイエアキヒト (折沢) |
| 北村有起哉 キタムラユキヤ (須田) |
| 幸野賀一 コウノガイチ (館弁護士) |
| 吉田チホ ヨシダチホ (里美) |
| 西谷有可 ニシタニユカ (江戸川草子) |
| 浅見比呂志 アサミヒロシ (成田清一) |
| 三輪禮子 ミワレイコ (水野とみ子) |
| 若杉英二 ワカスギエイジ (検察官) |
| 掛札昌裕 カケフダマサヒロ (検察官) |
| 桂千穂 カツラチホ (裁判長) |
| 川上さゆり カワカミサユリ (滿寿子) |
| 解説 |
| 平成日本を震撼させた事件の犯人たちが、地獄の責め苦に苛まれる様をシュールかつエログロに描出する世紀末社会派劇。監督・脚本は「ねじ式」の石井輝男。撮影を「美容師三姉妹 乱れ髪くねり腰」の柳田友貴が担当している。主演は佐藤美樹(「義母覗き 爪先に舌絡ませて」のさとう樹菜子の別名)。 |
| ストーリー※ストーリーの結末まで記載されていますので、ご注意ください |
| 人生に悩む18歳の少女・リカ。ある夜、公園で出会った老婆に生きたまま地獄へ連れていかれた彼女は、そこで老婆にそっくりな閻魔大王と対面し、これから見聞きする地獄の恐ろしさを汚れきった人間たちに伝える役目を仰せつかる。地獄の使者・魔子の導きで、現世で大罪を犯した亡者たちが地獄の責めに苦しみもがく様を見物していくリカ。そこには、連続幼女誘拐殺害事件の犯人・宮島ツトムや毒入りカレー事件の犯人・滿寿子夫婦らの姿があった。また、リカは自分が入信している宇宙真理教の教祖・瘡原と信者たちが起こした悪行の数々を業鏡を通して目の当たりにする。やがて、自らの過ちにも気づき、迷いを吹っ切ったリカは現世に帰還。閻魔大王の期待に添うべく、永遠なるもの=太陽に祈りを捧げるのであった。 |
物語要素事典 |
地獄
『往生要集』(源信)巻上・大文第1「厭離穢土」 地獄は、等活・黒縄・衆合・叫喚・大叫喚・焦熱・大焦熱・無間の八つに分けられる。最初の等活地獄では獄卒が、鉄杖・鉄棒で罪人の身体を打ち砕いて粉々にし、鋭い刀で切り刻む。しかし涼風が吹き来ると、罪人たちは生き返り、再び苦を受ける。そしてまた蘇生するのである〔*黒縄地獄以下の地獄では、この何千倍・何万倍もの苦を受ける〕。
『太平記』巻35「北野通夜物語の事」 醍醐天皇は生前の罪により、等活地獄の別処鉄崛地獄に落ちた。獄卒が鉾で天皇を貫き焔の中へ投げこみ、熱鉄の地に打ちつけて散々に砕く。「活々」と獄卒が言うと、天皇の身体はもとにもどる。しかし、まもなくまた獄卒が天皇を鉾で突き刺し焔の底へ投げ入れる。
『神曲』(ダンテ)「地獄篇」第7歌 地獄の第四圏谷では、欲張りの群れと浪費家の群れが重荷を転がしつつ、円環状の道を互いに逆方向に走って、ある地点で衝突し「なぜ貯める」「なぜ遣う」と罵り合う。彼らはもと来た道を引き返し、半周先で再びぶつかってまた争う。永遠にこれが繰り返される。
『神曲』(ダンテ)「地獄篇」第24~25歌 地獄の第八圏谷第七濠では、盗賊ヴァンニ・フッチが蛇に噛まれ、火を発して燃え上がり、全身灰と化して崩れ落ちた。しかし灰はおのずから集まって、またもとの姿に復した。すると再び蛇が彼の身体にからみついた。
『神曲』「地獄篇」第28歌 地獄の第八圏谷第九濠の円環状の道を、生前に不和の種をまいた人々が走る。鬼が罰として彼らの身体を刀で切り裂く。人々は顔を割られ内臓を露出させて、苦痛の道を一周する。鬼の前に来るまでに傷口は閉じ、そこで再び鬼が刃をふるう。
『変身物語』(オヴィディウス)巻4 女神ユノー(ヘラ)が冥府を訪れ、「罪びとの家」と呼ばれる所へ行った。そこでは巨人ティテュオスが横たわって、臓物を禿鷹に喰われている。タンタロスは、すぐそばの果物も水も口に入れることができず、飢え渇いている。シシュポスは、絶えず転がり落ちる岩を押し上げている。イクシオンは車輪にくくりつけられて、回転している。ダナオスの娘たちは水を汲み続けるが、水はいつもこぼれ落ちる。
『今昔物語集』巻17-19 浄照は少年時にたわむれに地蔵菩薩像を刻み、拝んでいたことがあった。彼は三十歳で病死し、閻魔の庁に連れて行かれた。そこでは多くの罪人が責め苦を受け、泣き叫んでいた。しかし一人の小僧が現れ、「我は、汝が少年時に造った地蔵だ」と言って、浄照を地獄から救い出し蘇生させた。
『日本霊異記』下-23 大伴連忍勝(おしかつ)は、居住する寺の物を私用に使ったため殺されて、地獄へ赴いた。忍勝は、煮えたぎる釜に投げ入れられたが、生前に写経の志があったので釜の中は涼しく、しかも釜は四つに裂けた。死後五日して忍勝は蘇生し、地獄での体験を語った。
★3.現世にある地獄。
『孤独地獄』(芥川龍之介) さまざまな地獄のうち、孤独地獄はどこへでも忽然と現れ、目前の境界がそのまま地獄の苦艱となる。幕末頃、「自分」の大叔父・細木香以が吉原で知り合った禅僧は、「孤独地獄へ落ちた」と言っていたそうである。一切に興味を覚えず、日々苦しいのだという。思えば「自分」もまた、ある意味で孤独地獄に苦しむ一人である。
『今昔物語集』巻14-7 越中の国・立山には地獄があり、百千もの熱湯が湧き出ている。諸国修行の僧が立山に登った時、若い女が現れ、「私は生前の罪で、死後地獄に落ちたが、毎月十八日には観音が身代わりに苦を受けて下さるので、こうして出て来ることができた」と告げ、供養を願った。
★4.地獄を造る。
『今昔物語集』巻4-5 天竺の阿育王が地獄を造り、国内の罪人たちを入れた。ある時、僧が地獄を見にやって来たので、獄卒が僧を捕らえて地獄の釜の中へ投げ入れた。とたんに地獄は清浄な蓮の池と変わったので、阿育王は驚いて僧を拝んだ〔*後に阿育王は、地獄を無益なものと考えて、壊した〕。
『朝比奈』(狂言) 近頃は人間が利口になって皆極楽へ行ってしまい、地獄がさびれてきた。やむなく閻魔大王自身が六道の辻に出て、娑婆から来る亡者を地獄へ責め落とそう、と考える。そこへやって来たのが豪傑の朝比奈三郎義秀で、閻魔は朝比奈を地獄へ落とそうとするが、力くらべに負けてしまう。朝比奈は自分の武器の七つ道具を閻魔に背負わせ、極楽浄土への道案内を命じる。
『お血脈(けちみゃく)』(落語) 善光寺でお血脈の御印を額にいただくと、誰でも極楽往生できる。おかげで地獄へ堕ちる者がなくなり、地獄は不景気である。「お血脈の御印などがあるからいけない」ということになり、閻魔大王の命令で、石川五右衛門が御印を盗み出す。ところが五右衛門は、手に入れた御印を「ありがてえ。かたじけねえ」と、芝居がかりで額におしいただいたので、彼もまた極楽へ行ってしまった。
ウィキペディア |
地獄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/11/25 12:03 UTC 版)
地獄(じごく)は、宗教的死後観において、複数の霊界(死後の世界)のうち、悪行を為した者の霊魂が死後に送られ罰を受けるとされる世界である。厳しい責め苦を受けるとされる。素朴な世界観では地面のはるか下に位置することが多い。
- ^ 『キリスト教大事典 改訂新版』469頁、教文館、昭和52年 改訂新版第四版
- ^ モスクワ府主教マカリイ1世著『正教定理神学』526頁 - 529頁
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