伊豆諸島 人口

伊豆諸島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/20 22:29 UTC 版)

人口

伊豆諸島の人口は、日本の離島平均よりもゆっくりと減少している[9]

人口変化[9]
伊豆諸島 日本の離島 日本の合計
1960 38,707 923,062 94,301,623
1970 32,539 736,712 104,665,171
1980 31,902 630,536 117,060,396
1990 30,032 546,505 123,611,167
2000 28,756 472,312 126,925,843
2005 26,242 422,712 127,767,994

歴史

北部に関しては縄文時代から人々が暮らしていた痕跡があり、各島からは縄文遺跡が発見されている。さらに三宅島では弥生時代の遺跡が発見されており、この時代には定住が始まっていたことが窺われる。稲作文化については、遺跡が建設された後、栄えることになる。

公家武家僧侶などの高貴な身分の者が流罪によって流されることが多かったため、京の都の文化や風俗が持ち込まれることも多かった。有名な流人としては源為朝らが挙げられる。

江戸時代天領だった。旧伊豆国の区域ながら、物産の売買などは江戸に置かれた島方会所(しまかたかいしょ)を通じて行われていたため、江戸との繋がりが強かった[4]。このため明治初期に韮山県、足柄県、静岡県の所属となった時期、島民は東京府への移管を望み、静岡県庁でも島と東京の商業上の紛争で東京の裁判所へ出向くことが負担となっており、1878年に東京府に編入されることとなった[4]

古くは伊豆五島または伊豆八島などと呼ばれていたこともあるようであるが、江戸時代の終わりまでには伊豆七島の名が定着していた。その後はこれが一般化し、伊豆諸島全体を指す言葉としてもしばしば使われている。しかし人が定住している島だけで9島を数える状況と一致しない。

略年表

近代以降の沿革

  • 明治初年時点では全域が伊豆代官管轄の幕府領であった(24村)。
知行 村数 村名
幕府領 大島 6村 岡田村、元村、泉津村、野増村、差木地村、波浮港村
利島 1村 利島
新島 2村 新島本村、若郷村
神津島 1村 神津島
三宅島 5村 伊豆村、神着村、伊ヶ谷村、阿古村、坪田村
御蔵島 1村 御蔵島
八丈島 5村 大賀郷村、三根村、樫立村、中之郷村、末吉村
八丈小島 2村 鳥打村、宇津木村
青ヶ島 1村 青ヶ島

産業

島によって少しずつ異なるが、漁業農業観光が中心になっている。同じ地域に漁村と農村が共存していると考えたほうが良い島もある。過去には鳥島においてアホウドリの捕獲や鳥糞石(グアノ)の採取も行われていた。

特産物

  • くさや:多くの日本人の認識では、代名詞的に当地を代表する特産物である。
  • アシタバ(明日葉):八丈草(ハチジョウソウ)とも呼ばれる伊豆諸島原産のセリ科植物。当地の産物としてとりわけよく知られているものの一つである。
  • 島寿司
  • 島焼酎:狭義の「島焼酎」[注釈 1]。地域に特産の焼酎はこの名で呼ばれ、盛んに醸造されている。島ごとに特徴が異なることから国内を中心にファンも多い。
  • 抗火石 - 新島など。

注釈

  1. ^ 広義では、日本列島の島嶼部で造られる焼酎は全て「島焼酎」。狭義では伊豆諸島のものだけを指して言う。

出典

  1. ^ a b c d 伊豆諸島(いずしょとう)とは”. コトバンク. 2018年3月31日閲覧。
  2. ^ 伊豆-小笠原諸島の砂」p.31『地質ニュース』584号/2003年4月号(産業技術総合研究所地質調査総合センター)
  3. ^ 「東洋のガラパゴス」小笠原へ~船旅を満喫 時事通信(2023年7月10日閲覧)
  4. ^ a b c d e [東京探Q]伊豆諸島 なぜ静岡でなく東京?江戸以来 経済圏を形成読売新聞』朝刊2023年6月19日(都民面)2023年7月10日閲覧
  5. ^ 環境省 富士箱根伊豆国立公園公式サイトの区域図より
  6. ^ 以下、柴(2016)
  7. ^ 内山他(2002)
  8. ^ 佐竹他(1982),p.24
  9. ^ a b Gotoh, H.; Maeno, Y.; Takezawa, T.; Murata, T.; Takahashi, N. (2010). “Infrastructure maintenance and disaster prevention measures on isolated Islands: the case of the Izu Islands near tokyo”. In Favro, S.; Brebbia, C. A.. Island Sustainability. WIT transactions on ecology and the environment (Vol. 130). WIT Press. ISBN 978-1-84564-434-5. https://books.google.com/books?&id=Kc5xrqAD9fYC&pg=PA185 
  10. ^ 日本歴史地名大系 22 静岡県の地名』平凡社、2000年。ISBN 4582490220。「伊豆国」の項目(p.75)。
  11. ^ 明治4年太政官布告第594号 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  12. ^ 明治9年太政官布告第53号 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  13. ^ 明治11年太政官布告第1号 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  14. ^ a b 官報』第7352号(明治40年12月28日)「明治40年内務省令第30号」
  15. ^ 『官報』第3281号(大正12年7月7日)「大正12年内務省令第19号」
  16. ^ 東京都島しょ振興公社 概要


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