仕様 ソフトウェア開発

仕様

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 06:08 UTC 版)

ソフトウェア開発

外部仕様

システム使用者がシステムを使用する際の各種手続き(入力)と、それに対応する、システムの応答(出力)を、システム使用者の視点での外部的動作が具体的に分かるように記述する仕様。ここで言う「システム使用者」とは接続される「他システム」の事を示し、オペレーターなどの実際の使用者、エンドユーザ、システム管理者、クラスやサブルーチンを使うプログラマまでさまざまであり、内外の境界線はそれらによって異なる。

形式仕様

形式仕様は、ソフトウェアハードウェア数学的に記述したもので、何らかの実装の開発に使われる。それはシステムが何をすべきかを記述したもので、それをどう実現するかは記述する必要はない。システムの設計が形式仕様に照らして正しいかどうかの形式的検証に使われたりする。これには、工程が先に進む前に正しくない設計を改良できるという利点がある。代替手法としては、仕様から設計への変換、および特に実際の実装への変換に際して、詳細化を行う手法がある。

プログラム仕様

プログラム仕様は、プログラムがすべきことを定義したものである。「非形式的」な仕様記述の場合、開発者から見ればそれは青写真またはユーザーマニュアルのようなもので、「形式的」であれば、数学的またはプログラム的に定義された明確な意味を持つ。実際、ほとんどの成功した仕様は、既存の安定したアプリケーションを理解し保守するために書かれたものである。ただし、安全性が重視されるソフトウェアシステムでは、アプリケーション開発に先駆けて仕様を慎重に書くことがある。仕様は、安定して存続すべき外部インタフェースのためにも非常に重要である。

機能仕様

ソフトウェア開発における機能仕様は、プログラムや大規模なソフトウェアシステムの振る舞いを記述した文書群である。一般に、そのソフトウェアへの各種入力を記述し、それぞれに対してシステムがどのように反応するかを記述する。例えば、機能一覧表、状態遷移図、プログラムの骨格のフローチャート、各機能を実現するアルゴリズム記述などから成る。

詳細仕様

プログラムコードに対応するレベルの詳細な仕様。PAD[23]などで書かれる。

Webサービス仕様

Webサービス仕様は、品質マネジメントシステムに基づいていることが多い[24]

文書仕様

文書仕様とは、特定の文書をどういう内容でどのように書くべきかを定義するもので、文書の命名体系、バージョン、レイアウト、参照、構造、外観、言語、著作権、階層、書式といったことなどを定めている[25][26]。この種の仕様書は補足としてテンプレートを明示していることが多い[27][28][29]


  1. ^ ASTMの定義
  2. ^ “out of spec”. BusinessDictionary.com (online ed.). WebFinance. OCLC 316869803. http://www.businessdictionary.com/definition/out-of-spec.html 
  3. ^ Center for Drug Evaluation and Research (October 2006) (PDF). Guidance for Industry:Investigating Out-of-Specification (OOS) Test Results for Pharmaceutical Production. Food and Drug Administration 
  4. ^ N/A. “SOP-Template for Project Specification”. 2009年6月15日閲覧。
  5. ^ Stout, Peter. “Equipment Specification Writing Guide”. 2009年6月15日閲覧。
  6. ^ N/A. “A Guide to Writing Specifications”. 2009年6月15日閲覧。
  7. ^ Defense and Program-Unique Specifications Format and Content (pdf)”. US Dept. of Defense (2008年4月2日). 2010年9月16日閲覧。
  8. ^ International Organization for Standardization. “01.080.01: Graphical symbols in general”. 2009年6月10日閲覧。
  9. ^ International Organization for Standardization. “ISO 10209”. 2009年6月10日閲覧。
  10. ^ a b International Organization for Standardization. “ISO 832:1994 Information and documentation -- Bibliographic description and references -- Rules for the abbreviation of bibliographic terms”. 2009年6月10日閲覧。
  11. ^ ISO 690
  12. ^ International Organization for Standardization. “ISO 12615:2004 Bibliographic references and source identifiers for terminology work”. 2009年6月10日閲覧。
  13. ^ a b IEEE. “PDF Specification for IEEE Xplore”. 2009年3月27日閲覧。
  14. ^ 江藤学『標準化教本 世界をつなげる標準化の知識』、日本規格協会、2016年7月29日 初版第1刷、274ページ
  15. ^ 江藤学『標準化教本 世界をつなげる標準化の知識』、日本規格協会、2016年7月29日 初版第1刷、274ページ
  16. ^ ISO - Deliverables 2020年4月7日に閲覧
  17. ^ 建築仕様協会
  18. ^ CSC-dcc.ca/認定
  19. ^ CSC-dcc.ca/認定
  20. ^ Food Standards Australia New Zealand. “Australia New Zealand Food Standards Code”. 2008年4月6日閲覧。
  21. ^ International Organization for Standardization. “ISO 14134:2006 Optics and optical instruments -- Specifications for astronomical telescopes”. 2009年3月27日閲覧。
  22. ^ International Organization for Standardization. “ISO 15609:2004 Specification and qualification of welding procedures for metallic materials -- Welding procedure specification”. 2009年3月27日閲覧。
  23. ^ 二村良彦PADの開発」『日立評論』第68巻、日立製作所、1986年5月。
  24. ^ Stefanovic, Miladin et al.; Matijević, Milan; Erić, Milan; Simic, Visnja (2009). “Method of design and specification of web services based on quality system documentation”. Information Systems Frontiers 11 (1): 75–86. doi:10.1007/s10796-008-9143-y. 
  25. ^ Biodiversity Information Standards. “TDWG Standards Documentation Specification”. 2009年6月14日閲覧。
  26. ^ International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use. “ICH M2 EWG - Electronic Common Technical Document Specification”. 2009年6月14日閲覧。
  27. ^ Delaney, Declan; Stephen Brown. “Document Templates for Student Projects in Software Engineering”. 2009年6月14日閲覧。
  28. ^ N/A. “Laser Safety Standard Operating Procedure”. 2009年6月14日閲覧。
  29. ^ The University of Toledo. “Sample Standard Operating Procedure Requirements for BSL2 Containment”. 2009年6月14日閲覧。


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