鯱とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 生物 > 動物 > 哺乳類 > の意味・解説 

しゃち【×鯱】

読み方:しゃち

マイルカ科哺乳類体長約7メートルハクジラ。背は黒色、腹は白色。雄の背びれ大きく直立する性質獰猛(どうもう)で、イカ魚類のほかアザラシ・アシカ・イルカ類、時には群れなどを襲う。さかまた

しゃちほこ」の略。

[補説] 「鯱」は国字

鯱の画像
シャチ(1)/撮影Kim http://goo.gl/Fhv1e8

しゃち‐ほこ【×鯱】

読み方:しゃちほこ

想像上の、似た海獣。頭は虎(とら)に似て背に鋭いとげがあり、尾は空に向かって反り返る

城などの屋根大棟(おおむね)の両端につける1かたどった金属製・瓦製などの飾り物火よけまじないとされ、鴟尾(しび)が、後世、形を変えたものともいわれる。しゃち。

[補説] 「鯱」は国字


しゃっちょこ【×鯱】

読み方:しゃっちょこ

しゃちほこ」の音変化


鯱(しゃちほこ)

棟飾り瓦の一つの形をしている。頭は竜のようで、背上に鋭い刺を持つ想像的海魚で、海にすむことから防火効き目があるという。しゃちとも言い鴟尾発展したのである魚形棟飾り中国では宋時代あらわれるが、日本では室町時代から登場している。インドマカラ影響があったものと言われている。
初期には仏閣使われていたが、桃山時代からは城の天守閣多用されるようになった
名古屋城金の鯱が有名で、これは高さ258cm、重さ1215kg。使われている18金重さは43.4kgとなっている。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 03:48 UTC 版)

熊本城大天守の鯱
大坂城天守閣の鯱
姫路城の歴代の鯱
名古屋城の金鯱
名古屋市役所頂部の鯱

(しゃち)は、姿はで頭は、尾ひれは常に空を向き、背中には幾重もの鋭いとげを持っているという想像上の動物。また、それを模した主に屋根に使われる装飾・役瓦の一種である。一字で(しゃちほこ)・鯱鉾とも書かれる。江戸時代の百科事典『和漢三才図会』では魚虎(しゃちほこ)と表記されている[1]

概要

大棟の両端に取り付け、鬼瓦同様守り神とされた。建物が火事の際には水を噴き出して火を消すという(これは鴟尾と呼ばれる)。本来は、寺院堂塔内にある厨子等を飾っていたものを織田信長安土城天主の装飾に取り入れて使用したことで普及したといわれている[2]。現在でも陶器製やコンクリート製のものなどが一般の住宅や寺院などで使用されることがある。(金鯱が京都の本圀寺などにある。)

金属などで作られる。城の天守や主要なや櫓門などにはよく、陶器製(鯱瓦)のものや、銅板張木造のものが上げられる。城郭建築に用いられている銅板張木造鯱のもので最大の現存例は松江城天守(高さ2.08メートル)のものといわれている[3]。青銅製(鋳造)のものでは、高知城天守のものがある。

中国では宋代に出現、日本には室町時代に伝わった[4]

構造

粘土製の鯱瓦は、重量軽減や乾燥時のひび割れを避けるために中を空洞にして作られているため、非常に壊れやすい。棟から突起した心棒と呼ばれる棒に突き刺し、補強材を付けて固定される。

木造の鯱は、木製の仏像を造る原理に木を組み合わせて、ある程度の形を造っておき、防水のため、外側に銅板などを貼り付けて細かい細工なども施す。粘土製と同じく心棒に差し込み補強材を付けて固定される。

本来の目的は避雷である。

金鯱

金色の鯱のことを特に金鯱という。金鯱には陶器製の鯱瓦に漆を塗り、金箔を貼り付けたものが多かった。一般の金箔押鯱瓦は、岡山城天守に創建当初載せられたものなどがある。

特異なものでは木造の鯱に銅板の代わりに金板を貼り付けたものが上げられることがある。構造は銅板張りの木造鯱と同じ。現在の名古屋城大天守に上げられているものがそれである。同じ仕様のものは、徳川大坂城天守や江戸城天守などに使用された。

脚注

  1. ^ 寺島良安 『和漢三才図会』7巻 島田勇雄・竹島淳夫・樋口元巳訳注 平凡社東洋文庫〉、1987年、181頁。
  2. ^ 三浦正幸著『城のつくり方図典』小学館 2005年
  3. ^ パンフレット「松江城」松江城山公園管理事務所
  4. ^ 平凡社編『新版 日本史モノ事典』平凡社、2017年6月21日、40頁。ISBN 9784582124293 

関連項目


出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 06:47 UTC 版)

発音(?)

名詞

  1. しゃち虎の頭有する想像上海獣。これを、城郭等の守り屋根掲げたものが鯱鉾しゃちほこ)。
  2. シャチイルカ類の海獣語義1より命名

熟語


※ご利用のPCやブラウザにより、漢字が正常に表示されない場合がございます。
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence. Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.

「鯱」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



鯱と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「鯱」の関連用語

鯱のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



鯱のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
愛知県陶器瓦工業組合愛知県陶器瓦工業組合
Copyright (C) 2025 愛知県陶器瓦工業組合 All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの鯱 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
漢字辞典
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence.
Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Distributed under the Terms of Use in http://www.unicode.org/copyright.html.
Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS