コロイドとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 状態 > 状態 > コロイドの意味・解説 

コロイド【colloid】

読み方:ころいど

0.1〜0.001マイクロメートル程度極微細な粒子が、液体気体固体などの媒体中に分散している状態。煙・牛乳などの類。分散している粒子分散質、媒体分散媒という。膠質(こうしつ)。


コロイド

ころいど

ある物質特定の範囲大きさ粒子となり、それが他の物質中に分散している状態をいう。分散媒体が液体であるものをコロイド溶液ゾル同義語)という。

コロイド

粒径が1µm 以下の土粒子
平らなうろこ状の形をしたもの多く、ふつう負(マイナス・-)に帯電している。
コロイド粒子が土の中に多く含まれれば、土の粘着性大きくなる

コロイド

同義/類義語:コロイド粒子
英訳・(英)同義/類義語:colloid

通常溶解しない高分子化合物金属などが、小粒となって溶媒中に均一に分散した状態。

コロイド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/31 23:22 UTC 版)

牛乳 水溶液の中にタンパク質が分散したコロイド
チンダル現象の一例 気体の中に水滴が分散したコロイドであるもやでもチンダル現象が起こる

コロイド: colloid膠質〈こうしつ〉)、またはコロイド分散体: colloidal dispersion)は、一方(分散相)が微小な液滴あるいは微粒子から形成して他方(気体・液体・固体)に分散した1組のから構成された物質状態である。

概要

コロイドは分散系に一般的な性質を示す。例えばコロイドはチンダル現象により発色したり散乱したりする。

特に分散媒が液体の場合はコロイド溶液英語: colloidal solution)とも呼ばれる。具体的にはフォームエマルションゲルサスペンションなどがこれに含まれる。

このように永続的な2つの相から形成されるコロイドは相コロイドphase colloid)とも呼ばれ、巨大分子自身が分散相となり、他の相の分散媒(dispersion medium)に永続的に分散している状態の分子コロイドmolecular colloid)と対比して使用される。一般的な物では、バター牛乳、クリーム、スモッグアスファルトインク塗料そしてなどがコロイドである。この分野は1861年スコットランドの化学者トーマス・グレアムにより創始され、コロイド化学と呼ばれる。今日では界面化学として発展している。

一般に、分散質コロイド粒子は、表面張力と同義の、分子間力の総和にあたる粒子間ファンデルワールス力引力を普遍的に有する。一方、分散質粒子の表面には組成と溶媒の極性差による電位差が存在し、その表面電位と逆符号の対イオンによる拡散電気二重層が形成される。同種の粒子には同種の対イオン二重層を有するため、粒子が接近すると二重層が重なり合い、イオン拡散に由来するエントロピー効果によって浸透圧斥力が生じ、粒子の凝集が妨げられ分散系は安定化する(デリャーギン・ランダウ・フェルウェー・オーバービーク理論(DLVO理論))。DLVO理論によると、分散系にイオン性物質を加えた場合、バルク溶媒のイオン濃度が上昇するため相対的に電気二重層のイオン濃度が低下し(バルク溶媒と近くなり)、結果として浸透圧 (斥力) が弱まり、粒子間ファンデルワールス力による凝集力が優位に発現する。その結果生じる凝集物を凝固物coagulation)とも呼ぶ。一般に、コロイド分散系の安定性は温度を上げると増す。浸透圧の定義より明らかであるが、高温になればイオンや溶媒の分子運動が激しくなり、電気二重層の幅や電位差が増すことで斥力項が増大するためである。

なお、水を分散媒とする分散コロイドの区分で、電解質の投入により沈殿しやすいものを疎水コロイド、沈殿しにくいものを親水コロイドと呼び分ける場合がある。親水コロイドの場合、疎水コロイド同様に表面電荷を持つとともに、水和(溶媒和)により多数の水分子が配位しており、その立体斥力によってさらに強く反発し安定化している。また、親水コロイドの中には疎水コロイドを取り囲んで凝析を防ぐものがあり、この様な状態のコロイドを保護コロイドと呼ぶ。保護コロイドは、表面にたんぱく質等が吸着し、表面電位が変化し安定化している場合もある。

1900年代の初期、酵素学が確立する以前には、コロイドが酵素作用の鍵であるとみなされたことがあった。すなわち、大量の水系のなかに酵素はほんのわずか存在するだけで特性を変えるところが、コロイドと似ているとされたのである。それも、ATP分解酵素アデノシン三リン酸(ATP)のみを分解するといった酵素の基質特異性が発見されると否定されることになる。さらに、生命自身もコロイドが凝集することで細胞組織が生成したと説明することも可能である。このような生命の起源については生物学や生化学に詳しい。もちろん今日では(酵素作用)のコロイド説は巨大分子論(たんぱく質説)に取って代わられ、単純な動作のみを持つが、水分子の中を自由に動き回って適合する基質に作用する数多くの種類の巨大分子の集団で、謎めいた要素はなくむしろ色々な機械がそろった工場のように酵素は説明されている。色々な溶質が存在することに起因して浸透性が変化するという、溶媒である水の特性は他に代用できるものは見出し難い。

種々の原因で凝析した固体が再び溶液中に分散してコロイドを形成することを解膠といい、媒液中でのコロイド粒子を安定なゾルとするために用いられる薬剤解膠剤という[1]

保護コロイド

インクに加えるアラビアゴム

出典

  1. ^ http://earthresources.sakura.ne.jp/er/ES_KHS_NT2_02.html

関連項目


コロイド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/11 07:23 UTC 版)

EDEN 〜It's an Endless World!〜」の記事における「コロイド」の解説

本来の意味はコロイドの項を参照。ここではディスクロージャーウイルスによって形成され結晶領域を指す。東京ロサンゼルスアリススプリング豪州)、ベルリンニューデリーアスンシオンクアラルンプールなど、多く大都市埋没させた。コロイドの拡大が再び世界的な脅威認識されつつある一方で、「ディスクロージャーウイルスによって死亡したはずの肉親枕元立った」、「自ら進んでコロイドの中に取り込まれようとする集団現れた」などという奇妙な報告がされるうになる拡大続けるコロイドは、更に奇妙な振る舞い見せるようになる

※この「コロイド」の解説は、「EDEN 〜It's an Endless World!〜」の解説の一部です。
「コロイド」を含む「EDEN 〜It's an Endless World!〜」の記事については、「EDEN 〜It's an Endless World!〜」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「コロイド」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「コロイド」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



コロイドと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「コロイド」の関連用語


2
膠質 デジタル大辞泉
100% |||||

3
膠質化学 デジタル大辞泉
100% |||||


5
ヒドロコロイド デジタル大辞泉
100% |||||

6
親水性コロイド デジタル大辞泉
100% |||||

7
コロイド粒子 デジタル大辞泉
100% |||||

8
疎水コロイド デジタル大辞泉
94% |||||

9
電気泳動 デジタル大辞泉
92% |||||


コロイドのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



コロイドのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
産業技術総合研究所産業技術総合研究所
Copyright © 2000-2025 , 独立行政法人 産業技術総合研究所
デジタルものづくり研究センター加工技術データベース
サムシングサムシング
Copyright (c) 2025 SOMETHING,LTD. All Rights Reserved
サムシング地盤関連用語集
JabionJabion
Copyright (C) 2025 NII,NIG,TUS. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのコロイド (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのEDEN 〜It's an Endless World!〜 (改訂履歴)、放射化学 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS