MI作戦の内容とは? わかりやすく解説

MI作戦の内容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 23:10 UTC 版)

ミッドウェー海戦」の記事における「MI作戦の内容」の解説

詳細は「MI作戦」を参照 連合艦隊計画したミッドウェー作戦構想は、ミッドウェー島攻略しアメリカ艦隊空母機動部隊)を誘い出し捕捉撃滅することに主眼置かれた。日本軍は同島をアメリカ軍要点であり、占領した場合軍事上・国内政治上からアメリカ軍全力奪回しようとする考えた一方軍令部では、ミッドウェー攻略後の防衛が困難で、わざわざ米空母出撃して来るとは考えにくいと見ていた。 作戦構想では現時点豪州方面活動している米空母部隊ミッドウェー近海出撃する確率は高い、と計算していた。日本軍情報分析結果アメリカ軍空母戦力を以下のように推定した空母レンジャー大西洋で活動中捕虜供述によればレキシントン撃沈されたようであるが、アメリカ合衆国西海岸修理中という供述者もある。 エンタープライズホーネット太平洋存在ワスプ太平洋へ存否については確証を得ない特設空母は6隻程度完成半数太平洋方面存在の可能性があるも、低速なので積極作戦には使用し得ない。 これを踏まえ日本軍は、ミッドウェー攻撃行った場合出現するアメリカ軍規模を、「空母2-3隻、特設空母2-3隻、戦艦2隻、甲巡洋艦4-5隻、乙巡洋艦3-4隻、軽巡洋艦4隻、駆逐艦30隻、潜水艦25隻」と判断したアメリカ軍が同島に海兵隊配備し砲台設置して防衛力高めていることも察知していたが、その戦力は「飛行艇24機、戦闘機11爆撃機12海兵隊750砲台20前後」または「哨戒飛行艇2コ中隊陸軍爆撃機1乃至2中隊戦闘機2コ中隊」であり、状況によってはハワイから「飛行艇60機、爆撃機100機、戦闘機200機」の増強もあると推測。同島占領作戦実施の際にはアメリカ軍基地航空隊からの空襲想定していたが、直掩零戦対空砲火排除できるとしている。日本軍海兵隊3000名、航空機150機というミッドウェー島本当戦力を知るのは、空母部隊全滅した後の捕虜尋問結果からだった。 作戦は、ミッドウェー島上陸日(N日)を6月7日決定して一切計画した上陸用舟艇で島のリーフ越えて上陸するため、下弦月が月出する午前0時選んだ7月多く上陸困難なため、6月7日固定した上陸作戦制空防備破壊3日前(後に延期2日前になる)に南雲艦隊空母6隻で奇襲することで可能と考えた連合艦隊奇襲成功前提にしており、アメリカ日本企図察知して機動部隊ミッドウェー基地近辺用意することは考慮していなかった。米機動部隊反撃望むところであったが、米機動部隊真珠湾にあってミッドウェー基地攻撃後に現れることを前提作戦計画したミッドウェー島占領後基地航空部隊哨戒網で敵機部隊発見、一航艦は第二艦隊協力してそれを攻撃山本艦隊は機を見て参加し撃滅するというものだったMI作戦主目標ミッドウェー島攻略と米機動部隊空母部隊撃滅のどちらにあるのかはっきりしておらず、連合艦隊は米機動部隊撃滅重視する発言をしていたが、軍令部主目標攻略による哨戒基地前進にあると示していた。軍令部作戦計画説明受けた第一航空艦隊参謀長草鹿龍之介少将第二艦隊参謀長白石萬隆少将は、ドーリットル空襲直後だったため、哨戒基地前進によって米空母による本土空襲阻止するものと抵抗なく解釈しミッドウェー作戦主目的は同島攻略という強い先入観得たまた、5月図上演習で、陽動で米艦隊を他に誘導してミッドウェー攻略する案が出たが、連合艦隊参謀長から、陽動をしたら米艦隊ミッドウェー引き出せないとの意見出た。この直後軍令部に基づく大本営命令総長指示攻略主目標示されただけに、白石少将連合艦隊解釈間違っているのではと思ったという。連合艦隊出撃前に再び米艦隊撃滅目的伝えるが、参加部隊には徹底して伝わらなかった。 戦後草鹿作戦目標曖昧ミッドウェー攻略優先であったことを指摘し、「二兎を追うことになった」と表現している。第一航空艦隊源田実中佐は、日本兵力分散し過ぎて目標見失っており、集中という兵術原則にも反していると感じたため、図上演習後の研究会連合艦隊参謀黒島亀人に「作戦重点アメリカ艦隊撃滅に置くべきである。そのためにはアリューシャン攻撃部隊あらゆる作戦可能な兵力を、たとえ第五航空戦隊瑞鶴翔鶴)が参加できるのを待ってミッドウェー集中すべきだ」と主張したが、黒島は「連合艦隊長官一度決めた方針邪魔が入ることを望まれない機動部隊主要任務ミッドウェー攻略支援だ」と答えたため、アメリカ艦隊撃滅二次的なものと源田受け止めた源田実は、作戦目標アメリカ軍機動部隊撃滅ミッドウェー基地攻略なのか曖昧であったとし、戦略戦術からいってどうにも納得できない部分があり航空主兵なのか戦艦主兵なのかも曖昧で、戦艦大和山本長官が後ろからついてくる事も疑問だったという。

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「MI作戦の内容」を含む「ミッドウェー海戦」の記事については、「ミッドウェー海戦」の概要を参照ください。

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