Chen Lin (Han Dynasty)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Chen Lin (Han Dynasty)の意味・解説 

陳琳

(Chen Lin (Han Dynasty) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/12 18:20 UTC 版)

陳琳
後漢
司空軍師祭酒
出生 生年不詳
徐州広陵郡射陽県
死去 建安22年(217年
拼音 Chén Lín
孔璋
主君 何進袁紹曹操
テンプレートを表示

陳 琳(ちん りん)は、中国後漢末期の文官。建安七子の一人。孔璋徐州広陵郡射陽県の出身。

生涯

はじめ何進に仕え、主簿を務めた。光熹元年(189年)、何進が宦官誅滅のため諸国の豪雄に上洛を促すことを図るとこれに反対したが、容れられなかった。

何進の死後は冀州に難を避け、袁紹の幕僚となる。袁紹は臧洪を包囲すると、帰順を迫る書簡を陳琳に書かせる。臧洪はその返書で陳琳のことを「故友」などと記しながら、帰順勧告は拒否し、陳琳と決別した[1]

建安5年(200年)、官渡の戦いに先立ち、袁紹が中原全土に配した曹操打倒の檄文を記した[2]。曹操はこの檄文を読み「ここに書かれた曹操という人物像を考えると、読んだ自分でさえ怒り心頭に発する」と評している。また、この檄文は後世、南朝梁の『文選』に、名文として収められた。

建安7年(202年)の袁紹没後は末子の袁尚に仕える。争う袁譚と袁尚、双方の登用を拒否した崔琰が幽閉されると、その擁護に努めた[3]

建安9年(204年)、曹操に城を包囲されると降伏の使者となるが、袁尚が許されることはなかった[2]。鄴が陥落し曹操の前に引き立てられると、先に書いた曹操批判の檄文を読まされる。その内容は曹操のみならず、その父の曹嵩や祖父の曹騰までをも痛烈に批判するものだったが、曹操はこの檄文を誉めた上で「なぜわしの祖父や父まで辱めたか」と尋ねた。陳琳は「引き絞った矢は射ぬわけにはいきませぬ」と答えたため、曹操から許されたという。

以降は曹操に仕え、司空軍師祭酒、のち門下督となる。阮瑀とともに軍事や国政に関する多くの文書を記した。建安22年(217年)、疫病に罹って病死した。

評価

曹丕が著書『典論』の中で「現代の文学者の七人」の一人として名をあげ、陳琳は建安七子の一員として高名を馳せる。曹丕は呉質に送った手紙の中では「文章はとりわけ雄健だが、やや繁雑」と評している。また、曹植楊修に送った手紙の中で「辞賦には熟達しておらず、うぬぼれから自分では司馬相如と同じ風格があると思いこんでいる」[4]と評した。

同郷の張紘とは、文人としてお互いを称賛し合っている[5]

後世では呉融が「陳琳墓」なる詩を作り[6]、「筆先をほしいままにし自分の利益を得たが、あの世でどの面を提げて袁公にまみえるのか」と、その変節を非難している。

出典

脚注

  1. ^ 『三国志』魏書臧洪伝。
  2. ^ a b 『三国志』魏書袁紹伝。
  3. ^ 『三国志』魏書崔琰伝。
  4. ^ 『三国志』魏書陳思王植伝の注に引く『典略』。
  5. ^ 『三国志』呉書張紘伝の注に引く『呉書』。
  6. ^ 全唐詩巻685。

「Chen Lin (Han Dynasty)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

Chen Lin (Han Dynasty)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Chen Lin (Han Dynasty)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの陳琳 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS