吾粲とは? わかりやすく解説

吾粲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 16:00 UTC 版)

吾粲

太子太傅
出生 不明
揚州呉郡烏程県
死去 赤烏8年(245年
拼音 Wú Càn
孔休
主君 孫権
テンプレートを表示

吾 粲(ご さん)は、中国三国時代の武将・政治家。孔休揚州呉郡烏程県の人。『三国志』に伝がある。

生涯

生まれた時から九卿宰相の顔相があったという(『呉録』)。

寒門の出であったが、殷礼らとともに顧邵から評価されてその友人となったため、名を知られるようになった(「顧雍伝」)。

孫河が烏程県令だった時に官吏として仕えた。孫河が将軍になると、その推薦で曲阿県丞に任命され、やがて長史に昇進し、優れた治績を挙げた。このことで同郡出身の陸遜卜静と並ぶ名声を得たという。

孫権車騎将軍になると、将軍府に招かれ主簿として仕えた。後に地方へ出て山陰県令となり、中央に戻った際に参軍校尉に昇進した。

黄武元年(222年)、呉に攻め寄せたの大軍を迎え撃つため、呂範賀斉らとともに洞口へ出陣し、曹休軍の侵攻を防いだ(洞口の戦い)。戦の最中、暴風で船のもやい網が切れてしまい、船が敵陣に流れ着いて捕らえられたり、船が沈没して溺死する者が出た。

他の無事だった船が転覆を恐れ、助けを求める者たちを戈矛で突き殺す中、吾粲と黄淵だけは危険を顧みずに救助した。吾粲と黄淵のおかげで助かった者は百人を越えたという。

その後、会稽太守となった。無位無官であった謝譚という人物を功曹として招いたが応じなかったため、応龍や鳳凰になぞらえて仕官を求めた。

志願兵を募って部隊を編成し、昭義中郎将に任命され、呂岱とともに山越を討伐した。その後、中央に戻って屯騎校尉・少府となった。

赤烏6年(243年)、孫和太子太傅であった闞沢薛綜が相次いで没したため(「闞沢伝」・「薛綜伝」)、吾粲は後任となった。しかし、孫和と弟の孫覇による後継者争い(いわゆる二宮事件)が発生すると、自身が孫和の後見人であったこともあり、その騒動に巻き込まれた。吾粲は孫権に嫡庶の分を説き、孫和の正統性を主張した。また、孫覇や孫覇派の楊竺を中央から遠ざけるよう進言した。さらに、吾粲は陸遜へ協力を求めたため、陸遜もそれに応じて孫権に諫言の手紙を送った。しかしこれらの行動は、かえって孫覇や楊竺らの反発を買い、逆に彼らから讒言されることとなった。

孫権は吾粲らの行動に憤り、陸遜に譴責の書状を送るとともに、吾粲を獄に下し処刑した(「陸遜伝」)。

陳寿は「困難な時勢の中、正義を守ろうとして身を滅ぼした。悲しいことである」と評している。


吾粲(ご さん、字・孔休)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 06:12 UTC 版)

蒼天航路」の記事における「吾粲(ご さん、字・孔休)」の解説

赤壁の戦い時に初登場曹操軍陣容分析し火計攻めることを考案する赤壁の戦いの後は呂蒙達を智で補佐する

※この「吾粲(ご さん、字・孔休)」の解説は、「蒼天航路」の解説の一部です。
「吾粲(ご さん、字・孔休)」を含む「蒼天航路」の記事については、「蒼天航路」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「吾粲」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「吾粲」の関連用語

吾粲のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



吾粲のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの吾粲 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの蒼天航路 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS