金為替本位制とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 経済 > 資産 > 本位制 > 金為替本位制の意味・解説 

金本位制

(金為替本位制 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 01:32 UTC 版)

金本位制(きんほんいせい、: gold standard)とは、狭義には、一定量の金を標準的な経済単位とする通貨制度であり、広義には、一国の貨幣価値(交換価値)をに裏付けられた形で金額を表すものであり、商品の価格も金の価値を標準として表示される。この場合、その国の通貨は一定量の金の重さで表すことができ、これを法定金平価という[注釈 1]


注釈

  1. ^ 日本では1871年、新貨条例が定められ、この時金平価は1円=純金1.5グラムとされたが、その後1897年の貨幣法施行で金平価は半減され、1円=純金750ミリグラムとなった。
  2. ^ 個人あるいは政府造幣局に金地金を納入し、その量に応じて金貨の交付を受ける制度。すなわち手持ちの地金を本位貨幣に鋳造することを政府に請求できる制度。
  3. ^ 下関条約で合意した賠償金は銀2億テールであるが、実際には相当額の英ポンドで受領し、その大半は在外正貨としてロンドンにおかれた。
  4. ^ 世界的観点と研究蓄積の網羅に努めて書かれた研究の手引きであり、おびただしい文献が紹介されている。
  5. ^ 「2.幣制改革に至るまでの中国の通貨・金融事情」1935年5月に合衆国が銀本位制を部分的に採用したことが、大不況で価格の下落していた銀を昂騰させ、中華民国をデフレに陥れた。民国からは銀が大量に流出し、幣制改革を経て、翌年5月の米華協定により合衆国政府が直接銀を買上げて民国がドル建ての売上げをナショナル・シティー銀行へ預けることになった。

出典

  1. ^ 岩田規久男編 『昭和恐慌の研究』 東洋経済新報社、 2004年、38-39頁。
  2. ^ a b Eichengreen, Barry (2019). Globalizing Capital: A History of the International Monetary System (3rd ed.). Princeton University Press. pp. 5–40. doi:10.2307/j.ctvd58rxg. ISBN 978-0-691-19390-8. JSTOR j.ctvd58rxg 
  3. ^ Esteves, Rui Pedro; Nogues-Marco, Pilar (2021), Fukao, Kyoji; Broadberry, Stephen, eds., “Monetary Systems and the Global Balance of Payments Adjustment in the Pre-Gold Standard Period, 1700–1870”, The Cambridge Economic History of the Modern World: Volume 1: 1700 to 1870 (Cambridge University Press) 1: pp. 438–467, ISBN 978-1-107-15945-7, https://www.cambridge.org/core/books/cambridge-economic-history-of-the-modern-world/monetary-systems-and-the-global-balance-of-payments-adjustment-in-the-pregold-standard-period-17001870/0FC7DA2F9137FE2A274D8F4063BD9074 
  4. ^ 柏木肇 訳編 『技術の歴史』 第12巻 筑摩書房 1981年 p.345.
  5. ^ a b Eichengreen, Barry (2019). Globalizing Capital: A History of the International Monetary System (3rd ed.). Princeton University Press. p. 5. doi:10.2307/j.ctvd58rxg. ISBN 978-0-691-19390-8. JSTOR j.ctvd58rxg 
  6. ^ Eichengreen, Barry (2019). Globalizing Capital: A History of the International Monetary System (3rd ed.). Princeton University Press. pp. 7, 79. doi:10.2307/j.ctvd58rxg. ISBN 978-0-691-19390-8. JSTOR j.ctvd58rxg 
  7. ^ Eichengreen, Barry; Esteves, Rui Pedro (2021), Fukao, Kyoji; Broadberry, Stephen, eds., “International Finance”, The Cambridge Economic History of the Modern World: Volume 2: 1870 to the Present (Cambridge University Press) 2: pp. 501–525, ISBN 978-1-107-15948-8, https://www.cambridge.org/core/books/cambridge-economic-history-of-the-modern-world/international-finance/69BA1D520B1CACCB1A4B69AAE8ED4367 
  8. ^ Eichengreen, Barry (2019). Globalizing Capital: A History of the International Monetary System (3rd ed.). Princeton University Press. pp. 86–127. doi:10.2307/j.ctvd58rxg. ISBN 978-0-691-19390-8. JSTOR j.ctvd58rxg 
  9. ^ Gold standard Facts, information, pictures Encyclopedia.com articles about Gold standard”. Encyclopedia.com. 2015年12月5日閲覧。
  10. ^ William O. Scroggs (11 October 2011). What Is Left of the Gold Standard?. http://www.foreignaffairs.com/articles/69483/william-o-scroggs/what-is-left-of-the-gold-standard 2015年1月28日閲覧。. 
  11. ^ 大蔵省編纂 『明治大正財政史(第13巻)通貨・預金部資金』 大蔵省、1939年
  12. ^ 高橋洋一『日本経済の真相』
  13. ^ 大蔵省編纂 『昭和財政史(第9巻)通貨・物価』 東洋経済新報社、1956年
  14. ^ ニューディール政策と金没収
  15. ^ a b 久光重平『日本貨幣物語』毎日新聞社、1976年
  16. ^ 造幣局125年史編集委員会編 『造幣局125年史』 造幣局、1997年


「金本位制」の続きの解説一覧

金為替本位制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 17:34 UTC 版)

円 (通貨)」の記事における「金為替本位制」の解説

第二次世界大戦後IMF体制いわゆるブレトン・ウッズ体制)下では、米ドル介した金為替本位制により、1円金平価は2.4685mgとなった。この価格は、1ドル金平価1/35トロイオンスを、当時対ドル円為替相場である1ドル360円で割って算出されたものである米ドル基軸通貨とする体制これまでの金本位制対し俗にドル本位制」と呼ばれる。この対ドル固定相場制に基づく金為替本位制は世界的な経済安定もたらしたが、この体制そのもの第二次世界大戦中アメリカ経済比重が非常に高まった時期のものであり、ヨーロッパ日本復興遂げとともに通貨バランス変動して1960年代以降アメリカからのドル流出続きドル地位低下深刻なものとなった。 このブレトン・ウッズ体制1971年8月15日ニクソン・ショックドル・ショック)により、アメリカドルの金兌換停止したことで崩壊したその後固定相場制への復帰試みられ同年12月18日にはスミソニアン協定がIMFの10カ国グループG10)の間で結ばれた。この協定において日本経済成長反映しそれまで1ドル360円か大幅に切り上げ(16.88%)した1ドル=308円に決定した。しかしその後ドル下落止まらずイギリスはじめとして各国次々とスミソニアン体制から脱退して変動相場制へと移行日本もこれを維持しきれずに1973年2月には変動相場制移行した

※この「金為替本位制」の解説は、「円 (通貨)」の解説の一部です。
「金為替本位制」を含む「円 (通貨)」の記事については、「円 (通貨)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「金為替本位制」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「金為替本位制」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



金為替本位制と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「金為替本位制」の関連用語

金為替本位制のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



金為替本位制のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの金本位制 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの円 (通貨) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS