猫娘との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 04:11 UTC 版)
映像作品での猫娘との関係は、各シリーズごとで描写が異なっている。 第1シリーズ 猫娘は、第20話「猫娘とねずみ男」のみのゲスト出演。親しい友人の一人として描写されている。 第2シリーズ 第1シリーズの続編なので、猫娘は引き続き親しい友人として登場し、猫娘と鬼太郎との間柄を示唆するようなシーンはほとんどないが、第14話「怪自動車」にて、一回だけではあるが、鬼太郎が猫娘のことを「猫ちゃん」と呼び、猫娘が顔を赤らめるシーンがある。そのため目玉親父の事も「お義父さま」と呼んでいる。その他、食べ物を差し入れしたり、鬼太郎の留守の時は目玉親父の世話をしている。また、鬼太郎と手を繋ぎながら歩くこともある。 第3シリーズ 鬼太郎に好意を持ち、わかりやすく積極的にアプローチをしている猫娘だが、天童夢子に気持ちが傾きがちな鬼太郎は彼女に辟易している描写が随所でなされている。しかし、第54話「悪魔ベリアル」で危険な戦いに挑む鬼太郎の頬に猫娘が「勝つためのおまじない」とキスした際は、鬼太郎も照れてまんざらでもなかった。第72話「ケ・け・毛! 妖怪大髪様」では、髪様に髪の毛を全て奪われ「お嫁に行けない」と嘆く猫娘に対し、鬼太郎が「(嫁に)行くところがなければ僕が貰ってやるよ」と発言し、赤面している。 第4シリーズ 猫娘との関係は相思相愛の恋人同士ではないが、猫娘は内心で恋愛感情を密かに抱いている。また、お互い相手を大切に思っている。兄妹のように2人の仲はかなり良く、猫娘がゲゲゲハウスに入り浸っていても鬼太郎は気にする様子がなく、目玉親父を含めた3人で出かける描写も多々ある。鬼太郎が美人に弱い設定がないため、猫娘も嫉妬することもない。一方、第89話「髪の毛地獄! ラクシャサ」中にてインドの妖怪ラクシャサの力によって妙齢の風貌になった際は鬼太郎に思慕を寄せたが、当話や第48話「えんま大王と猫娘」のラストでは、鬼太郎と目玉親父が猫娘を家族とみなしているような発言をしている。第106話「悪夢!妖怪地獄」で鬼太郎が百々爺の策略で妖怪ノイローゼになってしまったときに猫娘が手当として巻いたハンカチが鬼太郎に勇気を取り戻させるきっかけになった(ハンカチは鬼太郎が恐れが淵に飛び降りたときに腕から解けてしまった)。 第5シリーズ 猫娘が好意を寄せているが、鬼太郎はそうした思いには鈍感に描かれている。猫娘が始終入り浸り、お金を貸したり、奢ったりすることを気にしてはいても、好意には全く気づいていない鈍感さであり、猫娘のヤキモチにも鬼太郎は「何で怒っているんだ?」としか思っていない。2話では目玉おやじが「お嫁には猫娘なんかどうじゃ」と言ったのに対し、「悪い冗談はやめて下さい」と即答した(これは実写版『ゲゲゲの鬼太郎(2007年度の実写映画版)』でも同じで、目玉おやじをお父さんと呼ぶ猫娘を「前から気になってたんだけどさ。俺の親父を父さんと呼ばないでくれよな」と言ったりと猫娘に対しては友達以上家族未満の関係としか思っていない)。猫娘に世話になっている手前、恋愛映画を一緒に見ようという猫娘の誘いを拒否することはできずに、ほぼ強引な形で一緒に映画を見させられているが、鬼太郎の好みのジャンルではないため、上映中にすぐに寝てしまい、猫娘に毎回怒られるというパターンが84話「野寺坊!夜の闇に響く鐘」で明らかになった(甘ったるい恋愛映画は退屈だとねずみ男にこぼしてもいる)。ただし、パートナーとしては認めていて、彼女のピンチには鬼神のごとき戦いぶりでその様子を見た子供たちから「(猫娘の)彼氏」と呼ばれたこともある。 アマミ一族のミウからも好意を持たれているが、鬼太郎自身は自らの風貌が成人したミウに不釣り合いなことにコンプレックスがあり、ミウの方も自分一人だけ成長してしまうことに悲しみを憶えていたが、激しい戦いの中自らを犠牲に戦い抜く鬼太郎の姿を見てその悲しみを振り切った。容姿に問わず、ミウは彼と同様のコンプレックスを持つ猫娘共々、「周りの人々を守れる大人」として認めている。親子共々、「陸の幽霊族と海のアマミ一族」というようにアマミ一族を近い種族として捉え、鬼太郎自身、彼女を指して「女」と発言したり、ミウをぬらりひょん一味に利用された際に非常に激しい怒りを見せるなど、二人の繋がりが強いことも示唆される。子泣き爺は、鬼界ヶ島の島民やミウの母親を救えなかったことを悔やむ鬼太郎に、「お前のあんな顔は二度と見たくない」と述べており、回想では涙を見せることの少ない鬼太郎が激しく嗚咽していた。鬼界ヶ島での戦いの時は、ミイラ男のバルモンドは二人の間に恋愛感情があることや恋仲であるかの如く度々揶揄している。また、第85話「鬼太郎絶叫!!妖怪城の切り札!!」にてぬらりひょんがミウを利用するに至った理由も、最も鬼太郎に精神的ダメージを与える算段として吟味した上で選んだことにある。 ミウだけでなく多くの女性の人間妖怪問わず好意を寄せられており、自身も女性に甘くよく猫娘を怒らせ、これが災いして罠にはめられることも多い。12年前の鬼界ヶ島の戦いでミウの母親を守れなかったことに責任を感じるあまり、女性を戦いに巻き込むことを怖れている。戦いの長期化で鬼太郎に対する憎しみの矛先が二人に向けられることに心を痛めている。また、親しい女性に対しては兄貴分以上の関係にならないように自己規制している節もある。 第6シリーズ 猫娘が鬼太郎に好意を寄せている場面はたびたび見られ、第14話では鬼太郎との結婚を夢見ていることも明かされた(夢の世界での鬼太郎は長身の青年の体格になっていた)。鬼太郎の方も第10話で彼女に留守中の家を任せるなど信頼しており、自分から温泉旅行に誘ったり、第13話で一緒に買い物に出かけた際には頼まれなくても自分から彼女の荷物を持ち、危険運転の車が突っ込んできたときに自分が負傷することも構わず彼女を庇ったりと、仲はとても良い。ただし、猫娘が照れ屋で素直に好意を表現できず、時には憎まれ口まで叩いてしまうので、せっかく温泉に誘われても断ってしまったり、一方的に盛り上がっては空回りしたりしているうえ、鬼太郎の方も鈍感で女性に対する関心も皆無に近いため、猫娘の遠回しなアプローチにほとんど気付かず、表だって恋人同士のような関係にはなっていない。48話では、猫娘がまなに刻印されていた五芒星の呪いの力によって消滅したことを知って衝撃を受け、冷静さを失いまなを責めて負の感情を名無しに利用されてしまい、目玉おやじに咎められて正気を取り戻し、まなと共に危機を乗り越えて名無しとの戦いに勝利する。決着後には猫娘を復活させるため閻魔大王に交渉し、その代償に大逆の四将を捕らえる任務(失敗すれば自分も猫娘も地獄に拘束される)を受ける。75話ですべての四将を捕らえた後、猫娘のためとはいえ本人から「私の代わりに鬼太郎が犠牲になって嬉しいわけない」と涙ながらに怒られた時に黙っていたことを後悔・反省し、「もう二度としないから、これからもずっと僕の仲間(まなも含んで)でいてほしい」と語る。93話では猫娘の告白を笑顔で受け入れたが、その後のピー&モンローとの戦いで鬼太郎は吸血鬼にされてしまう(猫娘を恋人として意識し、必要以上に守ろうと無理したことも災いした)。目玉おやじの「まぼろしの汽車」で時間を遡った猫娘がピー達を倒したことで事件そのものが未遂となるが、事件の発端となる出来事が告白した時間とほぼ同時であったため、代償として告白した事実も無かったことになった。 原作には、鬼太郎の初恋の人である、『鬼太郎夜話』の「寝子」をはじめ、さまざまな猫娘が登場し、その関係も友人だったり、妖怪小学校の同級生だったり、それぞれに異なっている。 原作『その後のゲゲゲの鬼太郎』では、それまでの戦いの疲れを癒すために南方の島へ出かけ、最終的には島の酋長の娘メリーと共に暮すようになる。このことから鬼太郎はメリーと結婚していると設定されていることもある。しかし、メリーはその後登場していない。 『妖怪千物語』では猫娘の手料理を盛んに褒めたり、頬にキスをされて照れたりと満更でもない様子に描かれている。ただし、自分への甘ったるい態度とねずみ男への凶暴な態度との落差には冷や汗交じりに呆れている。 猫娘との恋愛模様はアニメ版のオリジナル設定の場合が多く、本来の原作漫画ではアニメの影響もあって、「猫娘が鬼太郎に密かな恋心を抱いている」という公式設定もできてはいるが、実際にそれを表立って示す場面は少ない。
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